2008.08.27
地域医療署名 個人603,477筆、団体3,729筆を道へ提出

 連合北海道は8月26日、住民本位の安心・安全・信頼の地域医療を求める署名と要請書を北海道に提出した。提出と要請には連合北海道の他、北海道農民連盟、北海道高齢・退職者団体連合、連合地協事務局長が同席。
 署名は医師不足や診療報酬の改定に伴い、崩壊の危機にある地域医療を守るため、6月から8月中旬まで全道各地で取り組み、個人署名603,477筆、団体3,729筆を集約し、対応した佐藤副知事に手渡した。柳会長が署名を佐藤副知事に提出
 提出にあたり柳連合北海道会長は「医療・教育・交通機関の公共サービスの削減は、地域の過疎化を加速させるもの」と指摘し、「北海道が食料の生産基地、食料自給率の向上の中心であると位置付けるならば、農漁業者の撤退につながることのないよう地域医療、そして農漁村地域を守らなければならない」と求めた。また、道が地域に示した「自治体病院等広域化・連携構想」の地域検討への参画について、連合北海道がこれまで再三にわたり求めてきたにもかかわらず、地域では実現していないことことにもふれた。
 村田連合北海道事務局長が医師不足の現状などにふれながら、@医療スタッフ不足の解消、A財政支援、B再編・ネットワーク化への地域住民の意見反映、C後期高齢者医療制度の廃止を含めた抜本的見直し、の4項目の要請趣旨を述べた。
 対応した佐藤副知事は道が実施している各種対策についてふれ、「安心の地域づくりの大きな柱が地域医療。健康で暮らしていける条件を整えるということが道政の大きな課題の一つだ」として、「医師確保対策の推進」、「国に対して必要な財政措置を働きかける」、「住民代表の地域検討への参画」、「後期高齢者医療制度の問題点の改善に向けた国への要望」など考えていると答えたが、全体的にこれまでの範囲の答弁にとどまった。
 同席した北海道農民連盟の白川書記長からは「病院がなくなることの不安が大きい。地域医療を残してほしい」、北海道高齢・退職者団体連合の佐藤会長代行は「後期高齢者医療制度に対して現場では混乱している。一旦廃止してあらためて考えてほしい」とあらためて求めた。
 最後に柳会長が「地域医療に関しては我々も知恵を出していきたい。道の役割も大きい。財政問題も含めて取り組みをお願いする」と述べ、要請を終えた。

■「今日がスタート!」署名提出・要請報告集会を開催集会で報告する佐藤退職者連合会長代行
 引き続き、4時45分から署名提出・要請報告集会を開催し、連合組合員、退職者連合組合員ら150名が参加した。
 要請と署名提出を終えた柳会長は「地域医療は、地域全体で考える、北海道全体で考えることがなければ守ることはできない。署名のエネルギーを次の取り組みにつなげていこう」と訴えた。
 また、要請内容を報告した村田事務局長も「今後も継続した取り組みをしなければならない」と呼びかけた後、連合北海道が署名提出にあたって発出したコメントについて報告し、今後は@要請項目の具体化、A「検討会議」への参画や情報公開を引き続き求めていく、B「改革プラン」の情報公開と意見反映、C地域での学習会等の開催、E全道規模の集会の開催の5点について、当面、取り組んでいくことを明らかにした。
 集会では地域の取り組みを代表して留萌地協の野呂事務局長、自治労から渡島地本の東館書記長、退職者連合からは佐藤会長代行がこれまでの取り組みを報告するとともに、今後の決意を述べ、安心・信頼の地域医療を求めて地域や職場で引き続き取り組んでいくことを全体で確認した。
−道内各地域、職場、各団体の皆さんのご賛同に感謝申し上げます−

 以 上