(はじめに)
2008年度組織財政特別委員会は執行委員会からの諮問により、次の事項について検討・答申を行うため2008年6月4日に第28回全体会議を開催しました。委員会は、諮問事項を第21回年次大会と明年の第22回定期大会に分けて答申を行うこととして、今年度は小委員会も含め計4回開催してきました。本大会では諮問事項のうち地域連帯活動の強化に関わる2課題について、「その1」として答申することとなりました。
■諮問事項と第8次答申スケジュール
(1)中期財政の確立について(第22回定期大会)
(2)地協・地区連合の組織・運動基盤の整備と強化について(第22回定期大会)
(3)平和・道民運動の統一に向けた具体的検討について(第22回定期大会)
(4)部門連絡会の再編成について(第22回定期大会)
(5)地域連帯活動の強化について(第21回年次大会)
(6)男女平等参画の推進について(第21回年次大会)
(7)連合北海道の関与団体との連携のあり方について(第22回定期大会)
■2008年度の検討経過
○第28回全体会議【2008年6月4日(水) 場所/札幌ガーデンパレス】
議題 (1)組織財政特別委員会検討体制について(別紙)
(2)諮問事項及び第8次答申に向けた検討スケジュール
(3)全体会議、小委員会日程
○第1回小委員会【2008年7月7日(月) 場所/連合北海道会議室】
議題 (1)地域連帯活動の強化の討議について
@連合スクラム共済
A地協に於ける地場中小企業との連帯活動
(2)連合北海道における男女平等参画の推進について
○第2回小委員会【2008年7月31日(木)場所/ガトーキングダム】
議題 (1)地域連帯活動の強化の討議について(連合スクラム共済)
(2)連合北海道における男女平等参画の推進について
(3)その他の資料説明(平和・道民運動の統一拡大に向けて)
○第3回小委員会【2008年11月14日(金)場所/連合北海道会議室】
議題 (1)地域連帯活動の強化連合スクラム共済について(答申案)
(2)連合北海道における男女平等参画の推進について(答申案)
○第29回全体会議【2008年11月14日(金)15:30〜 場所/厚生年金会館 蓬莱】
議題 (1)地域連帯活動の強化連合スクラム共済について(答申案)
(2)連合北海道における男女平等参画の推進について(答申案)
■組織財政特別委員会
<小委員会構成>
自治労(三浦委員長)、北教組(住友委員長)、UIゼンセン同盟(斉藤次長)、
情報労連(杉山事務局長)、自動車総連(畑山事務局長)、電力総連(井田会長)、
JP労組(添田書記長)、JR総連(桑沢事務局長)、運輸労連(紺野副委員長)、
国公連合(中村委員長)、基幹労連(菅原委員長)、電機連合(清水事務局長)
<全体会議構成>
自治労 三浦 正道 委員長
北教組 住友 肇 委員長
UIゼンセン同盟 斉藤 勉 次長
情報労連 杉山 元 事務局長
自動車総連 畑山 忠生 事務局長
電力総連 井田 邦佳 会長
JP労組 添田 昭史 書記長
JR総連 桑澤 勲 事務局長
運輸労連 佐藤 泰光 委員長
国公連合 中村 昭 委員長
森林労連 松坂 英徳 書記長
サービス・流通連合 大磯夫三彦 札幌東急労組委員長
紙パ連合 今 健二 書記長
フード連合 古山 寿幸 北海道・東北ブロック局長
交通労連 波方 政志 委員長
基幹労連 菅原 登 委員長
電機連合 清水 香 事務局長
海員組合 神馬 久夫 支部長
私鉄総連 江戸 里見 書記長
JAM連合 渕上 岳 委員長
サービス連合 山田健太郎 事務局長
全水道 藤井 清孝 書記長
JR連合 菅原 和忠 事務局長
全国ガス 五斗田武司 委員長
全造船機械 西本 充章 書記長
都市交 上杉 敏文 事務局長
石狩地協 伊藤 正義 事務局長
渡島地協 米坂 章 事務局長
上川地協 成田 敬 事務局長
釧根地協 門間 俊二 事務局長
以上
(1) 地域連帯活動の強化 連合スクラム共済について
1.「スクラム共済」導入の目的
「スクラム共済」は、「働く仲間一人ひとりが互いの生活を守り・助け合う」ことを基本理念とし、「組織と職場を超えた労働者の連帯」と「中小民間労働組合における福祉の向上」を目的に、1979年に当時の労働センター(全道労協・道同盟)が運営主体となって制度を発足しました。
地域横断的慶弔制度として、福利厚生制度の整備・充実が困難な中小企業に働く仲間への制度提供とともに、さらに「組織と職場を超えた労働者の連帯」を目指し、大規模な産別労働組合の「スクラム共済」への運動参加が制度の維持発展・運動拡大に大きな力となり、ピーク時においては、スクラム共済加入者7万人を擁するまでとなりました。
その後、労働戦線統一により「連合」となり、2002年8月に「連合スクラム共済」として、一部制度改定とともに運動の継承・拡大を目指してスタートし、地域における連合運動の発展・強化にも貢献してきました。
2.「連合スクラム共済」の現状と課題
(1)現状
バブル経済崩壊後の社会・経済情勢を反映し、企業の合理化・統廃合、人員削減などにより、「連合スクラム共済」の加入者はスタート時から1万人減の約6万人までに減少しました。その後の労働者を取り巻く情勢は、非正規労働者・パート・派遣などの雇用形態の多様化と雇用不安の増大、格差社会がもたらす「ワーキングプア」などの生活困窮常態化など、労働環境の厳しさが増し、団塊世代の大量退職とも相俟って、加入者は2007年度末には約4.7万人となりました。
ここ3年間(下表参照)においても加入者の減少傾向は続いており、連合北海道組合員(約27万人)の17.3%の組合員の運動参加に留まっております。
【直近3年間の団体数・加入者数の状況】
|
2005年度 |
2006年度 |
2007年度 |
団体数 |
加入者数 |
団体数 |
加入者数 |
団体数 |
加入者数 |
434団体 |
52,485名 |
395団体 |
49,898名 |
386団体 |
46,697名 |
|
(2)課題
地協・地区連合は、中小・地場労働者対策、パート・派遣などの非正規労働者へのアプローチとフォローアップなど地域に根ざした顔の見える活動が求められており、生涯にわたって地域を拠点とする新たな「助け合い」「支え合う」基盤を再構築することが求められています。
昨今の加入者の減少は、「連合スクラム共済」にとって掛金料率や収支バランスなど制度の維持・発展に大きな影響があるばかりではなく、地域横断的慶弔制度として「組織と職場を超えた労働者の地域連帯」を目指すという運動と労働組合の「自主福祉運動」の停滞を招きかねません。
さらに取り組みに応じた「組織活動費」「事務経費・割戻金」といった地域における連合運動の活動資源を生み出していることからも、「連合スクラム共済」の加入者減少は、連合運動の活動に大きな影響を及ぼすことになります。
3.「連合スクラム共済」目標設定と具体的な取り組み
(1)目標設定
地協・地区連合は、労働者を取り巻く環境が厳しさを増す中で、中小・地場・パートなどの非正規労働者へのアプローチとフォローアップ、労働者の権利・くらしを守り、地位向上を目指していくために、地域で働く仲間一人ひとりが「互いの生活を守り、助け合い、連帯を強化する」という地域運動の原点に返るためにも、地域の連帯と相互扶助を目的とする「連合スクラム共済」運動の果たす役割、意義はさらに大きいものがあります。
「連合スクラム共済」の現状と課題を踏まえ、連合北海道全組合員の運動参加を理想としながらも当面の目標として、団塊世代退職者を見込み、「30,000名」の加入者増加とし、ピーク時の7万人を2010年5月末までに達成することを目標とする。
(2)具体的な取り組み
連合北海道・全労済は、各級機関や産別・労組、そして地協・地区連合との連携を重視し、組織の課題や置かれている状況の把握とともに、具体的な運動目標・運動展開方法を設定、提示しながら行う。
@「連合スクラム共済」の取り組みは実施しているが、未加入単組・支部等のある単組や組織統一により未加入者がいる組織を「先行対応産別・労組」として取り組みます。
A取り組みのない産別・単組に対しては、趣旨説明を行い早期の方針提起・機関確認を要請する。
B現行「独自スクラム共済」として実施している産別においても、産別内未取り組み単組・支部への運動拡大対策を要請する。
C慶弔共済制度を既に持っている単組等においては、組合員への保障・給付内容の充実に向けて「連合スクラム共済」への加入や単組慶弔共済を「連合スクラム共済」に移行していくよう要請する。
D地協・地区連合は、地域における未加入の単組・支部に対して趣旨説明を行い、積極的に加入を要請する。
E「連合スクラム共済」には「地域ユニオンスクラム共済」を商品メニューとて加えている関係から、地協・地区連合および非正規労働センターは地場・中小・パート等を対象に取り組んでいる組織拡大・労働相談活動を通じて「連合スクラム共済」への加入促進に努める。
4.今後の検討課題について
(1)スクラム共済導入時(1979年)と現在では、雇用形態の多様化により非正規労働者が急増しており、そこに視点をあてた地域連帯活動が望まれています。「連合スクラム共済」を通じての支援と連携のあり方について検討していきます。
(2)「連合スクラム共済」の加入の有無など地域段階においても詳細に把握を行い、その上で産別・単組と連携して絞り込みを行い、取り組みを推進していきます。
(3)産別・単組の希望に副ったメニュー開発や「連合スクラム共済」が将来に向けて希望が持てる商品となるよう、目標達成に向けての活動と同時並行して検討委員会を設置して論議していきます。
5.取り組みスケジュール
2008年11月 連合北海道第21回年次大会(組財で方針提起)
2008年12月〜 各産別への要請行動
2009年12月〜 各地協・地区連合への要請行動、その後総会での方針提起
2009年1月〜3月 個別単組・支部への要請行動
2009年4月〜 各産別・単組での検討開始、以降、各産別・単組の機関会
議・大会での取り組み決定
2009年11月 進捗状況の確認
2010年5月 取り組み集中対応終了
以 上
(2) 連合北海道における男女平等参画の推進について
【男女平等参画の着実な推進】
1.連合運動における男女平等参画社会の推進
連合のめざす社会は「安心・安全・公正」な社会です。そこに向けた運動の柱は、「労働を中心とした福祉型社会」「男女平等参画社会」「持続可能な循環型社会」と位置づけており、男女平等参画社会を実現することは連合運動の重要課題となっています。
また、労働組合そして連合は、その先頭に立って「男女平等参画社会を実現」する担い手でなくてはなりません。連合は社会のあらゆる分野における男女平等の実現のため、雇用、就労形態、男女間の均等待遇、男女の人権が尊重され、全ての分野での対等なパートナーとして平等に参画・活動できる社会づくりに取り組んでいかなければなりません。
総務省の平成19年就業構造基本調査による統計では、非正規労働者が35.6%となっており、増加の傾向が続いています。また、その68.7%が女性となっています。男女平等参画運動に取り組むことは、男女間格差の解消・非正規職員の多数を占める女性の雇用格差問題解決の運動にも結びつきます。また、その運動は非正規労働者の7割にも達する女性の労働条件の改善を図り、労働運動の重要性を認識することにより組織拡大に結びつきます。男女平等参画推進の結果、執行役員・機関会議などへの参画拡大につながり、男女平等参画運動の前進、さらには、組織運動の前進と組織拡大に結びつくことこそが重要です。
非正規職員の職場における均等待遇、男女の人権問題の解決など、職場における男女平等参画、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を求めていかなくてはなりませんし、その運動を具体的に推進する機関も必要です。各産別・地協において、運動方針・男女平等参画推進計画・推進機関の設置・学習会などの取り組みによって、男女平等参画が前進することが求められています。
2.連合北海道における男女平等参画の取り組み経過
連合北海道は、結成から一年後の1991年1月に、労働組合のあらゆる場への女性の参画促進を目的に女性委員会を結成し、以来、男女平等参画社会の実現、改正男女雇用機会均等法の職場への周知活動、育児休業法の制定に向けた取り組み、労働基準法の改正など、連合政策の実現をめざした運動を展開してきました。
特に男女平等参画社会の実現に向けた取り組みでは、「労働組合への女性の積極的な参画をめざす」連合北海道の行動計画「レディス・ステップアップ・プラン」(1993年〜2001年)を策定し、構成産別をはじめ単組や職場・地域活動での女性の参画促進に取り組んできました。
2001年〜2006年には、第1次行動計画(レデイス・ステップアップ・プラン)をさらに促進していくため、連合北海道を構成する全ての組織の執行機関への女性参画の促進と目標設定、各種審議会、委員会への女性参画の促進など、連合北海道としての第2次「男女平等参画推進計画」の具体化に取り組んできました。
この間、連合本部の指導方針を受けて、地方連合会における男女平等参画推進体制の整備・充実にむけた「男女平等参画推進委員会」を2002年1月に設置し、組織実態アンケートの実施、男女平等参画に関する講座・学習会の開催などに取り組んできました。
また、2004年10月の第17回年次大会において、組織財政特別委員会の第5次答申の具体化に向けた事務局機構整備の一環で、それまでの「女性部」を「男女平等局」に改正し、その下に男女平等参画推進委員会および女性委員会を位置づけ、男女平等参画推進運動の抜本的な強化をめざしてきました。
3.男女平等参画の実態と課題
連合北海道男女平等参画推進委員会は、2002年以降、今日まで毎年定期的に第2次〜第3次の「男女平等参画推進計画」に基づく、産別運動、地域運動における男女参画の進捗状況を把握するため、「男女平等参画アンケート」を実施してきました。
連合北海道を構成する産別の組合員総数に占める女性の割合は、33.70%(平成19年労働組合基礎調査)と、年々、増加傾向で推移しています。組合員が減少する一方で女性組合員が増える続ける中、労働組合活動における女性の参画は依然として進んでいない状況にあります。
直近の2008年7月に実施した「第7回男女平等参画アンケート」の結果では、産別における女性執行委員比率は、7.49%(34産別が回答、執行委員総数374名中28名)、大会など決議機関への女性参画では、代議員総数の10.15%(34産別が回答、代議委員総数2,108名中214名)と、産別運動への執行部・大会参加という女性参画は、進んでいるとは言えない状況にあります。
産別と同様に、地協のアンケート(全13地協が回答)を見ると、地協執行委員会での女性執行委員比率は、わずか2.80%(143名中4名)で、13地協中9地協が女性執行委員がゼロという状況になっています。
地協定期総会への女性参画では、6.80%(代議員総数794名中54名)で、3地協では女性参加がゼロという実態にあります。
このアンケート調査を見る限り、連合がすべての労働者を代表する組織として在り続けるために、労働組合活動に参画できる組織になりえているか、組織人員の3割を超える女性の声を反映できる組織になっているか、そうした観点から検証し、自らが労働運動の改革に努めていかなければならないと思います。
4.第3次「男女平等参画推進計画」(2006年11月〜2012年10月)の進捗状況
連合北海道は、男女平等参画推進のために、2006年10月開催の第19回定期大会において、「第3次男女平等参画推進計画」・「男女平等参画推進計画作成のための数値目標等」(資料参照)を決定し2年が経過しました。各産別・地協における組織実態に基づく参画推進状況は、上述したアンケート結果の通り参画は進んでいない状況にあります。
また、産別・地域における男女平等参画を推進していくために掲げてきた行動目標、@運動方針への明記、A参画推進計画の作成、B討論会・学習会の実施、C女性参画の会議開催、Cアンケートの実施、Dパンフレットなどの発行、などは以下の通りとなっています。
計画項目 |
産別(51産別中) |
地協(13地協中) |
運動方針への明記
参画推進計画策定
討論会・学習会の実施
女性参画の会議開催
アンケート実施
パンフなど発行
|
12
4
11
6
2
3
|
9
1
2
1
0
0
|
この「第3次男女平等参画推進計画」は、第4次以降の計画を想定するものではなく、事実上の最終計画と位置付けられ作成されてきました。
計画期間残り4年間(最終年次=2012年)において、改めて推進計画の意義・目的を踏まえ、「第3次男女平等参画推進計画」及び数値目標に照らしながら、産別・地協における男女平等参画の促進にむけた組織点検と着実な前進をめざす対策が求められます。
5.「第3次男女平等参画推進計画」の具体的前進へ
男女平等参画推進のためには、「第3次男女平等参画推進計画」及び数値目標に基づき、これまでの2年間の組織運営や活動のあり方について検証を加え、目標達成に向けた具体的な方策が求められます。
「第3次男女平等参画推進計画」の組織点検、計画実現のための環境整備(隘路の克服)をはや、産別運動や地域運動における男女平等参画推進に向けた人材育成や意識改革の取り組みをより積極的に進めていく組織的な対策が重要となっています。
【改善すべき課題】
(1)男女平等局と女性委員会の連携強化
連合北海道は、第17回年次大会(2004年10月)において、前述の如く、事務局機構整備・強化の一環として、それまでの「女性部」を「男女平等局」に改め、その下に男女平等参画推進委員会、女性委員会を位置づけ、産別や地域運動における男女平等参画の前進、労働組合における女性参画を阻害している課題の克服に取り組んできました。
一方、連合本部は、第3次男女平等参画推進計画にあたって、男女平等推進委員会と女性委員会の任務と役割について以下の通り整理してきました。
|
◆男女平等推進委員会と女性委員会について(第3次男女平等参画推進計画)
2006.10.4第48回中央委員会決定
構成組織や地方連合会における男女平等推進委員会と女性委員会の任務と役割につい
ては、各組織の実態を踏まえつつ強化していく必要があるが、当面、下記のように整理
する。
○男女平等推進委員会
各組織のトップのリーダーシップの下で、平等参画を組織全体の重要課題とするため
の機関。推進計画の作成と点検だけでなく、計画実現のための環境整備、障害除去を図
るため、人材育成や意識改革の取り組み、職場における男女平等の取り組みを進めてい
く。
○女性委員会
女性自らのエンパワーメントを目的とする場であり、女性課題や男女平等課題につい
て論議し決定するとともに、経験の交流・蓄積、活動の担い手の育成、ネットワーク作
り等幅広い活動を進めていく。
○両委員会の有機的な連携強化
それぞれの課題や構成の特徴を生かしつつ、目標の達成に向けて、両者が有機的な連
携を強めていくことが重要である。
|
|
連合北海道としても、これまでの活動を振り返り、連合本部が示している男女平等参画推進委員会と女性委員会の任務と役割を踏まえ、その運営と活動のあり方、両委員会の有機的な連携強化について検討していく必要があります。
また、あらゆる分野への女性参画の推進、男女平等参画社会づくり活動の推進、構成組織・地協・地区連合の女性組織の拡大・強化、女性に関わる政策制度要求及び実現など、男女平等局における活動の前進にむけた活動のあり方、男女平等局−男女平等参画推進委員会−女性委員会が一体となった組織運営のあり方、連合北海道事務局の役員及び職員の配置について、整理・検討が急がれます。
(2)男女平等参画推進委員会の任務・役割と活動の強化
連合北海道の男女平等参画推進委員会は、2002年に設置されてから6年が経過しています。この間、主な活動は、男女平等参画アンケートの実施(7回)、男性のための男女平等講座の開催(4回)など、産別・地協・地区連合における男女平等参画の推進状況の実態調査と女性組織の拡大・強化、労働組合の意思決定・執行機関への女性参画の拡大に向け取り組んできました。 しかし、前述の通り、労働組合への女性参画が遅々として前進していない状況にあることから、推進計画の作成と点検だけでなく、計画実現のための環境整備と阻害要因の分析と改善対策、より実行のあがる活動が求められています。
こうしたことから男女平等参画推進委員会として、各構成組織のトップ・リーダーの下で、男女平等参画の推進を組織全体のものとしていくため、産別や地協との意見交換、先進的な取り組みの紹介、学習会・広報活動など、強化していく必要があります。
(3)推進計画の進捗管理とフォローアップ
第3次男女平等参画推進計画を前進させていくため、前述の男女平等局の活動・組織運営の見直し、男女平等参画推進委員会の任務・役割と活動の強化にあわせ、構成産別・地協・地区連合の各々が、全体として推進計画の進捗管理・フォローアップを機能的に行っていくことが重要です。
その際、連合本部が作成した第3次男女平等推進計画および連合北海道の第3次行動計画に基づく行動目標を改めて確認し、組織全体として取り組むことが求められています。
連合本部−第3次男女平等参画推進計画(2006.10.4/第48回中央委員会)より抜粋
1)行動目標(仕事や組合活動のあり方の見直し)
〈仕事のあり方〉
@ 配置の見直し
女性の日常業務のあり方も含めて、配置の見直し。
A 業務遂行上の責任を男女ともに担う
業務遂行上の責任を担う事に対して、男性と女性に偏りがないか、ある場合は仕事のあり 方を見直す。
B 男性の働きの見直し
配置や責任のあり方を見直す際、仕事における男性の働きが基準になっていないか点検す る。
C 女性のキャリアアップの道筋を示す
資格や技術等キャリアアップのために必要なこと、評価の基準や評価の時期を明確に示す。
〈組合活動〉
@ 活動スタイルの見直し
労働組合の活動時間帯、活動のあり方の転換を図る。
A 仕事と生活の調和を実現する
労働組合役員が、専従、非専従いずれの形態での活動においても、自らの生活と組合活動 や仕事との調和を率先して実現し、誰もが仕事と生活の調和を図ることをめざし、運営等を 見直す。
B 女性組合員への積極的アプローチと、女性活動担当者への情報提供
女性組合員が組合活動をより身近に感じ、活動の必要性への理解と主体的な取り組みへの 意欲を高めるために、女性組合員に積極的にアプローチする。また、組合の女性活動(男女 平等活動)担当者へ幅広い情報を提供できる仕組みをつくる。
C 組合活動における次世代行動計画の策定
労働組合自らの活動における、次世代育成支援策にかかる行動計画を策定して、計画的に 次世代育成の視点から組合活動や仕事をする際の働き方や職場環境を見直す。
D 非正規雇用の組織化促進
組合規約を見直す等して、同じ職場で働く非正規雇用の組織化を推進する。特に、女性組 合員比率が低い、あるいは全くいないところでは、なぜ女性がいないのか、原因を分析して、 女性組合員の増加を図る。
E 女性が働ける環境の整備
女性にとって働きにくい環境がないか、点検、課題を抽出して是正に取り組む。
2)行動目標(取り組み目標)
@ 男女平等参画推進を運動方針へ明記
A 男女平等参画推進計画の策定
B 男女平等参画の実態の把握
C リーダー養成講座等の実施
D 男女平等参画推進のためのマニュアルの作成(構成組織)
3)男女平等参画目標(数値目標)
構成組織における統一目標は以下の通りであるが、組織の女性組合員比率に応じて、段階 的に設定すること。
@ 女性組合員比率50%以上の場合
○三役に女性を配置
○女性役員を複数配置
○女性組合員比率の大会女性代議員、女性中央委員
○女性専従役員の配置
A 女性組合員比率10〜50%以上の場合
○女性役員を複数配置
○女性組合員比率の大会女性代議員、女性中央委員
○100人以上女性組合員が存在する場合は、女性専従役員を1名は配置(単組)
○専従役員が10名以上存在する場合は、女性専従役員を1名は配置(構成組織・単組)
B 女性組合員比率0〜10%の場合
○100人以上女性組合員が存在する場合は、女性役員を1名配置(単組)
○専従役員が10名以上存在する場合は、女性専従役員を1名は配置(構成組織・単組)
○1名は女性役員を配置
C 連合本部・地方連合会
○三役に女性を配置
○女性役員を配置
○女性組合員比率の大会女性代議員、女性中央委員
○女性の専従役員の配置
○審議会の女性委員30%
|
以上の行動目標と連合北海道の第3次男女平等参画推進計画を構成産別・連合北海道・地協・地区連合が、もう一度、全体で確認しあい、これを踏まえて、それぞれの組織点検、計画の進捗状況の管理・フォローアップを機能的に行っていく必要があります。
【資 料】
・連合北海道の第3次男女平等参画推進計画
・連合北海道「第3次男女平等参画推進計画」の策定のための指針
・男女平等参画推進計画作成のための数値目標等
資 料 (2006.10.27連合北海道第19回年次大会決定)
連合北海道「第3次男女平等参画推進計画」
一、はじめに
1.連合北海道は、これまでの男女平等参画推進計画(◇第1次「R・H.レディス・ス テップアップ・プラン(1993年2月)」◇第2次「連合北海道男女平等参画推進計 画(2001年11月〜2006年10月)」の期間が終了し、2006年11月から 新たな「計画期間」に入ります。
連合本部においては、10月4日の第48回中央委員会で、2006年11月から2 012年10月までの「第3次男女平等参画推進計画」が提案され確認されました。そ して、社会のあらゆる分野における男女平等の実現のため、雇用、就労形態間、男女間 等の均等待遇、男女の人権が尊重され、全ての分野で対等なパートナーとして平等に参 画でき活動できる社会づくりに取り組むこととしています。
2.連合北海道は、これまでの推進計画を検証し連合本部方針を受けながら、以下のとお り新しい推進計画を策定して男女平等参画を積極的に推進します。
新しい推進計画については、連合北海道「第3次男女平等参画推進計画」(以下、「第 3次推進計画」)とし、連合本部の第3次男女平等参画推進計画と名称を統一しますが、 この推進計画は、1993年以降、連合北海道として掲げた男女平等参画の目標を着実 に達成しなければならないという意味で、第4次以降の計画を想定するものではなく、 事実上の最終計画であると位置づけます。
また、後述しますが、第3次推進計画の期間については、2006年11月〜201 2年10月までの6年間(前期3年・後期3年)とします。
計画目的 = 男女平等参画がめざすものは
1.仕事の場での男女平等参画の実現
(男性も女性も共に責任を担い、安心して働き続けることのできる仕事を)
2.男女が共に仕事と生活の調和を実現
(これまでの働き方基準の見直し、長時間労働の是正)
統一目標 = 第3次推進計画が掲げるもの
1.行動目標として
○ 運動方針へ「男女平等参画」を明記
○ 「男女平等参画推進計画」の策定
2.数値目標として
○ 女性組合員の比率に応じた女性役員
○ ゼロ解消/役員・機関会議への参加
二、特徴的な社会の情勢
1.拡大する雇用の二極化、深刻な少子化の進行
所得格差は拡大し、OECD主要国の中で日本の貧困率(15.3)は、アメリカ(17.1) に次いで高く、年収300万円以下の女性が増加しています。さらに、労働 時間、雇 用形態も二極化が進行、正社員は長時間労働を強いられる一方、他方では不安定なパー トや有期契約、派遣労働者などが増加し、男性も女性も、安心して働き、人間らしく暮 らせる生活を実現することが難しくなっています。また、こうした厳しい雇用の場にお ける実態を背景に、少子化には歯止めがかからず、2005年の合計特殊出生率は、1.25 (北海道においては1.13)にまで低下しています。
【貧困率】=可処分所得が全人口の中央値の50%以下しかない人の割合
2.均等法改正、限定的だが間接差別も禁止へ
男女雇用機会均等法では、男女別の賃金表や定年制度などが禁止されていますが、「コ ースが異なるから」「雇用形態が異なるから」とする、間接的な姿となって男女差別が 温存されてきました。10年ぶりとなった2006年の改正では、限定的でしたが間接 差別も規制の対象となりました。今後においては、間接差別の具体的な掘り起こしと問 題解決が求められています。
3.第2次男女共同参画計画(内閣府)の決定
男女平等参画の推進に向けて、政府は、2005年12月に「第2次男女共同参画基 本計画」を決定し、さらなる取り組みの強化を計画しました。一方、男女平等参画を誤 解・曲解して、男女共同参画は「伝統や文化を否定するもの」「男女に違いを機械的・ 画一的になくすもの」などとして反対する動きの一環として、自治体議会での意見書採 択などの動きも広まっています。
4.次世代法などの環境整備、問われる実効性
次世代育成支援対策推進法は、301人以上の企業に行動計画策定を義務付け、20 05年4月から計画の届出が始まりました。計画の策定に伴い、働き方の見直し、育児 支援策などを進めている企業も目立ち、北海道での一般事業主行動計画の届出率は10 0%(北海道労働局調べ)となっています。一方、努力義務とされている300人以下 の企業については、2006年9月末では47社が届出されていますが、企業間での取 り組みに格差が拡大しています。
三.連合北海道「第2次男女平等参画推進計画」のまとめ(概要)
1.取り組みの進捗状況
(1)男女平等参画推進委員会の設置
産別では、アンケ−トで回答のあった34産別のうち8産別(5)で設置。地協 においてはゼロですが、4地協が検討中。連合北海道は、設置していますが、その 活性化が課題です。
(2)男女平等参画推進計画の策定
産別では6産別(5)が策定、今後予定は2産別(4)。地協では1地協(0) が策定、今後予定は4地協(5)となっています。連合北海道は2006年11月 からの新しい推進計画を策定します。
(3)役員育成のための講座
連合北海道としては、連合本部の「女性リーダー養成講座」に積極的に参加。 男性役員を対象とした「男女平等講座」を2年(2005、2006年)開催して います。 (上記の数値は2006年4月現在、カッコは2005年3月時点)
2.女性参画の実態と指摘される要因
労働組合における男女の平等参画の状況について、2005年3月(第4回)と20 06年4月(第5回)に実施した連合北海道「男女平等参画アンケート調査」結果を比 較してみると、あまり進んでいないという状況です。男女平等参画が進んでいない要因 は、これまでも指摘されてきたことですが、
(1)「男女平等参画推進」についての議論、合意形成が不足し、実態に即した方針・ 計画が不在であり、計画があっても具体化されていない。
(2)女性役員のなり手がいない、負荷が一部の女性に集中して後継者がなかなか出な いという状況が継続している。
(3)男性役員・組合員の意識の遅れや理解度と女性組合員の意識改革の双方が求めら れているが、互いに指摘するという域にとどまっている。
(4)仕事と組合活動の両立が困難な状況であり、組合活動スタイルの見直し、組合運 営の改善が十分図られていない。
(5)根強く残る性別役割分業意識のもとで、男女ともに仕事と生活の調和の実現、職 場における直接差別・間接差別の撤廃の取り組みが不十分である。
ことなどがあげられ、改めて全体的に共有化をはかる必要があります。
区 分
|
女性執行委員比率
|
大会・総会
女性代議員 |
摘 要
|
産 別
|
第4回 |
8.39% |
10.91% |
|
第5回 |
5.59% |
8.03% |
全国6.6%(2005年) |
地 協
|
第4回 |
2.30% |
5.66% |
|
第5回 |
2.50% |
6.49% |
|
連合北海道
|
第4回 |
10.53% |
6.56% |
|
第5回 |
14.29% |
6.25% |
|
連合本部 |
2005年 |
22.20% |
7.20% |
|
(注)回答を得た産別などについては、必ずしも同一ではないため、厳格な比較は出来ま せんが、 傾向は示しているものと判断できます。
四.連合北海道「第3次男女平等参画推進計画」の策定
1.「第3次推進計画」策定の背景と基本的考え方
「第3次推進計画」では、以下のような状況認識と基本的考え方で労働組合への女性 の参画を促進し、「男女平等参画をすすめる労働組合」づくりをめざします。
(1) ますます高まる男女平等参画の期待と重要度
男女共同参画社会基本法の施行と行動計画を受けて、労働組合をはじめ社会のあら ゆる分野での男女平等・参画のとりくみが期待されていますが、同時に社会保障制度 等の諸制度を社会的・文化的に作られた性別(ジェンダー)の視点から見直す機運も さらに高めていかなければなりません。
(2) 仕事中心の生活から、バランスのとれた生活を
少子・高齢化の進展は、私たちに働き方の見直しを求めています。性別役割分担に よる「男性の仕事」中心のライフスタイルを見直し、男女が共に育児・介護等の家族 的責任を担いつつ、働き続けることのできる労働・社会環境を整備し、仕事と家庭の バランスのとれた生活づくりが従来に増して重要な課題となっています。
(3) 男女格差の解消と非正規労働者の組織化
男女雇用機会均等法の施行等によって、多くの職種に女性が進出し、女性の職域が 拡大しています。仕事の配置や昇進・昇格等処遇においての男女格差解消のため、女 性の能力発揮を促進するための積極的なとりくみ(ポジティブ・アクション)や一定 の枠を女性に割り当てるクォータ制が重要かつ有効です。
また、女性労働者を中心に増加するパートや派遣・契約労働者の均等待遇確保と組 織化も労働組合の大きな課題となっています。
(4) 労働組合改革と社会的価値ある労働運動の実現
労働組合は長い歴史を有していますが、社会の固定的な性別役割分担の考え方の影 響を受けて今日に至っています。労働組合の活動を社会的・文化的につくられた性別 (ジェンダー)の視点から労働組合の方針・活動・運営を見直し、「労働組合イコー ル男性」といったイメージを払拭する改革が不可欠です。
そして、女性参画の拡大は、労働組合自身の改革そのものであり、社会的に価値あ る労働運動を実現することであることを共有化・全体化しなければなりません。
(5) 男女組合員比率に応じた目標の設定と実効ある取り組み
国際自由労連は、意志決定機関における女性の参画目標を2004年まで30%、 2008年まで40%、2016年まで50%としています。第17回世界大会では 規約を改正し、大会代議員のうち半数を女性にすることとしました。国際産業別組織 の多くも規約を改正し、女性の執行委員を一定割合にすることにしています。また、 国連等の機関も意志決定のための諸会議等への女性参画目標を30%としています。
連合北海道は、こうした国際的な目標を踏まえながら、労働組合役員や活動への男 女平等参画について、男女組合員比率に応じた目標を設定し、人材育成も重要視しな がら実効性の高い取り組みを展開していきます。
2.「第3次推進計画」の計画期間の設定
「第3次推進計画」は、連合本部「推進計画」との整合性をはかり、2006年11 月から2012年10月までの6ヶ年としますが、前期3年、後期3年にわけ、年次目 標を設定するとともに、進捗管理、見直しを行いながら、段階的に計画をしっかりと推 進していきます。
前 期 |
後 期 |
1年次 |
2年次 |
3年次 |
4年次 |
5年次 |
6年次 |
06.11〜
〜07.10 |
07.11〜
〜08.10 |
08.11〜
〜09.10 |
09.11〜
〜10.10 |
10.11〜
〜11.10 |
11.11〜
〜12.10 |
3.計画の統一重点目標
労働組合における男女平等参画は、@労働組合活動への男女平等参画、A労働組合役 員への男女平等参画を目的とし、めざしているものは、@仕事における男女平等参画の 実現、A男女双方の仕事と生活の調和の実現にあります。
以上のような目的達成や実現をめざすため、連合北海道・構成組織(含む単組)・地 域協議会(地区連合)では、
【行動目標】として
□ 運動方針に男女平等参画を明記(前期1年次中に明記)
□ 男女平等参画推進計画の策定(前期1年次までに策定)
【数値目標】として
□ 女性組合員比率に応じた女性役員の配置(後期6年次まで段階的に達成)
□ 女性役員と機関会議への女性参画ゼロの解消(前期3年次までに解消)
を統一重点目標として掲げ、後述する「男女平等参画指標」および「女性参画目標」を もとに、それぞれ具体的計画を作成して取り組みます。
[参考資料]別紙@/「男女平等参画推進計画の策定のための指針(案)」
4.共通する男女平等参画指標
連合北海道・構成組織(含む単組)・地域協議会(地区連合)に共通する男女平等参 画指標を次のとおり設定し、推進計画で具体化します。
なお、それぞれの組織実情において重点化や附加することを妨げるものではありませ ん。
男女平等指標(◎は統一重点目標、※は数値目標)
◎ 男女平等参画推進の運動方針への明記
○ 男女平等参画推進委員会の設置
◎ 男女平等参画推進計画の策定
○ 男女平等参画アンケ−トの実施(実態把握・進捗管理)
○ 女性リ−ダ−養成講座等の実施
○ 男性のための男女平等講座の実施
○ 女性委員会(青年・女性委員会)の設置
◎※組合役員への男女平等参画(執行委員会、各種委員会)
◎※機関会議への男女平等参画(大会等決議機関)
○ 女性組合員と意見交換の場の設定
○ 組合活動スタイル(時間帯、活動のあり方)の見直し
○ 職場における男女差別の撤廃
○ 審議会等への男女平等参画
5.労働組合の諸機関への女性参画目標
執行委員、大会代議員をはじめ、労働組合の諸機関における女性の参画割合の目標を 当該組織における女性組合員比率とします。したがって、連合北海道の目標は30%(2 005年度労働組合基礎調査では、組合員総数に占める女性組合員比率は30.66%)、 構成組織、地域協議会・地区連合は、それぞれの女性組合員比率を目標とします。取り 組み方は、それぞれの実態等も考慮し、目標に向けて段階的に進めていくこととし、計 画期間中に以下の実現に取り組みます。
[参考資料]別紙A/「男女平等参画推進計画策定のための数値目標等」
(1)執行機関への女性の参画目標(数値目標)
@ 女性執行委員がゼロの場合は、早急に1名を選出し、複数選出の条件づくりを行 います。
A 1名選出している場合は、早急に複数を選出し、女性組合員比率の50%を選出 する条件づくりを行います。
B 女性執行委員が女性組合員比率の50%まで達している場合は、女性組合員比率 までに近づけます。
C 女性組合員比率が50%以上の場合は、三役への女性配置を行います。
D 専従役員総数が10名を超える場合は、最低複数の女性専従役員を配置します。
なお、すぐに執行委員の選出が困難な場合は、時限を定めた過渡的措置として女 性特別執行委員(複数が望ましい)の枠をつくります。
(2)大会(総会)決議機関への女性の参画目標
@ 大会(総会)の代議員については、男女組合員比率を展望しつつ、女性代議員数 の目標を定めて告示し、女性の参加を推進します。
なお、大会(総会)代議員の選出が困難な場合は、過渡的に時限を定めた、女性 の特別代議員枠(複数以上が望ましい)やオブザーバーの制度を設けるよう取り組 みます。
また、大会の雰囲気に慣れることや人材育成の観点から女性の傍聴参加を増やす よう努力します。
A 女性代議員が複数いる場合等は、大会(総会)の議長や大会(総会)役員に女性 を選出するよう取り組みます。
B 中央委員会等、大会(総会)に次ぐ決議機関等についても大会(総会)代議員・ 役員に準じた考え方で取り組みます。
6.目標等を実現するための主な取り組み
(1)「男女平等参画推進委員会」の設置と、目標を定めた男女平等計画の作成
(2)「女性委員会(部)」の設置
(3)教育活動の実施
@ 男女平等の考え方を学ぶセミナーの実施
A 女性のエンパワメントを図る研修の実施
(4)規約や方針などに「男女平等参画」の理念を導入する
(5)広報活動
@ 機関誌等への男女平等課題を積極的に掲載する
A 教材・周知等の器材を作成する
B 連合は、構成組織、単組等の先進事例集を発行する
(6)労働組合運営の改善
@ 会議日程・場所・時間の設定を家庭責任を持っている方も参加できるよう工夫す る。集会等を開催する場合は、必要に応じた保育室を設置あるいは保育費の補助等を 工夫して、組合員が安心して参加できるようにする。
A 非専従役員の場合、労働組合活動のために職場を離れることができるよう労使で 環境づくりを行う。
B 組合事務局の男女平等の推進、セクシャル・ハラスメント防止にとりくみ、男女 が快適に業務を遂行できるように環境整備する。
(7)予算措置
「男女平等参画推進委員会」、「女性委員会(部)」等の活動、研修の実施と参加への 活動保障、調査や広報関係費用について予算措置をきちんと行い、取り組みの基礎を 確立する。
7.「第3次推進計画」のフォローアップ
(1)構成組織、地域協議会・地区連合は、それぞれ計画のフォローアップを行う。
(2)連合北海道は
@ 推進計画についてのアンケ−ト等を毎年定期的に実施し、その進捗状況について は、大会や集会等で公表する。
A 前期3年のフォローアップを受けて、後期4年次目で具体的なとりくみを再提 示する。
前 期(2006.11〜2009.10) |
後 期(2009.11〜2012.10) |
1年次 |
2年次 |
3年次 |
4年次 |
5年次 |
6年次 |
→○推進計画策定
→○運動方針明記 |
|
(役員・大会等)
○女性参画ゼロ解消 |
|
|
(段階的達成) |
|
|
[参画アンケ−ト] |
[参画アンケ−ト] |
|
|
|
○女性役員配置 |
[参画アンケ−ト] |
|
→第3次推進計画 →第3次推進計画(補強)
【附属資料】
@ 「第6次答申と男女平等参画推進の状況及び課題」
A 連合 第3次男女平等参画推進計画(概要)
[参考資料]別紙@
連合北海道「第3次男女平等推進計画」の策定のための指針
この指針(案)は、推進計画を策定するにあたり、それぞれ実態を常時把握し、具体化していくための
ものです。行動目標と数値目標の具体化にあたっては、連合北海道としての統一重点目標を基本としてく
ださい。また、女性の参画率は、構成組織・地域協議会・地区連合の女性組合員比率を最終到達目標(2
012年10月)とし、計画期間6年で段階的目標を設定してください。
産別・地協・地区連合名
組合員総数 |
名 |
女性組合員数 名・男性組合員数 名 |
女性比率 % |
【男女平等参画指標】 |
現状チ
ェック
(○
×)
|
目標達成プロセス |
行動目標 ◎は統一重点目標
|
前 期 |
後 期 |
06.11- 07.10 |
07.11-08.10
|
08.11-09.10
|
09.11-10.10
|
10.11-11.10
|
11.11-12.10
|
◎ 男女平等参画推進の運動方針への明記 |
|
→ |
|
|
|
|
|
○ 男女平等参画推進委員会の設置 |
|
→ |
|
|
|
|
|
◎ 男女平等参画推進計画の策定 |
|
→ |
|
|
|
|
|
○ 男女平等参画アンケートの実施(実態把握・進捗管理) |
|
|
|
|
|
|
|
○ 女性リーダー養成講座等の実施 |
|
|
|
|
|
|
|
○ 男性のための男女平等講座の実施 |
|
|
|
|
|
|
|
○ 女性委員会(青年・女性委員会)の設置 |
|
|
|
|
|
|
|
◎ 組合役員への男女平等参画(執行委員会) |
|
ゼロの解消
(段階的達成) |
段階的達成 |
◎ 機関会議への男女平等参画(大会等決議機関) |
|
段階的達成 |
○ 女性組合員と意見交換の場の設定 |
|
|
|
|
|
|
|
○ 組合活動スタイル(時間帯、活動のあり方)の見直し
・時間内・時間外・休日・昼休み等の会議の持ち方
・託児所確保、短時間会議の追求、禁煙会議、セクハラ防止 |
|
随時取り組む
|
○ 職場における男女差別の撤廃
・採用時での差別、配置での差別はないか
・結婚・出産・早期退職の強要はないか
・妊娠・出産・育児中の不利益取扱いはないか
・有夫、子育て中による昇進・昇格、配転、福利厚生手当に 差別はないか
|
|
随時取り組む
|
数値目標 =労働組合の諸機関への女性参画目標
|
現状チ
ェック
(○
×)
|
目標達成プロセス |
前 期 |
後 期 |
06.11- 07.10 |
07.11-08.10
|
08.11-09.10
|
09.11-10.10
|
10.11-11.10
|
11.11-12.10
|
1.執行機関への女性の参画目標 |
|
|
|
|
|
|
|
(1)女性執行委員ゼロの場合は、早急に1名を選出し、複数 選出の条件づくりをする。 |
|
|
|
|
|
|
|
(2)1名選出している場合は、早急に複数を選出し、複数選 出の条件づくりをする。 |
|
|
|
|
|
|
|
(3)女性執行委員が女性組合員比率の50%に達している場 合は、女性組合員比率まで近づける。
(女性組合員数÷組合員総数) |
|
|
|
|
|
|
|
(4)女性組合員比率50%以上の場合は、三役への女性配置 を行う。 |
|
|
|
|
|
|
|
(5)専従総数が10名を超える場合は、最低複数の女性専従 役員を配置する。すぐに選出困難な場合は、女性の特別執 行委員枠を時限的に作る。 |
|
|
|
|
|
|
|
2.大会等の決議機関への女性の参画目標 |
|
|
|
|
|
|
|
(1)大会等の代議員は、男女、組合員比率を展望しつつ女性 代議員数を定めて告示し、女性参加を推進する。 |
|
|
|
|
|
|
|
(2)女性参加を推進するため特別代議員制度を設ける。 |
|
|
|
|
|
|
|
(3)女性参加を推進するためオブザーバー制度を設ける。 |
|
|
|
|
|
|
|
(4)女性参加を推進するため傍聴者制度を設ける。 |
|
|
|
|
|
|
|
(5)女性代議員が複数の場合等は、大会の議長や役員を選出 する。 |
|
|
|
|
|
|
|
(6)中央委員会など大会に次ぐ決議機関等についても、大会 に準じた取り組みとする。 |
|
|
|
|
|
|
|
[参考資料]別紙A 「男女平等参画推進計画」作成のための数値目標等
連合北海道男女平等局
|
女性組合員の比率 |
構成組織・産別名
|
平等参画目標
(数値目標) |
行 動 目 標 |
取り組み目標 |
仕事や組合活動の見直し |
50%
以上
|
UIゼンセン・サービス流通連合
全国ガス
|
1 三役に女性を配置
2 複数の女性役員を配 置
3 女性組合員比率の 大会女性代議員、女 性中央委員
4 専従の女性役員の 配置 |
1 運動方針へ平等 参画を明記
2 男女平等参画推 進計画策定(目標 設定)
3 参画の実態把握 のため男女平等参 画アンケートの実 施
4 リーダー養成講 座の実施
|
<仕事のあり方>
1 配置の見直し
2 業務遂行上の責任を 男女ともに担う
3 女性のキャリアアッ プの道筋を示す
4 男性の職務にかかる 拘束性の見直し
5 女性が働ける環境の 整備
<組合活動のあり方>
1 活動スタイルの見直 し(会議、交渉など活 動時間帯の見直し)
2 まず、組合役員の仕 事と生活の調和を実現
3 女性組合員への積極 的なアプローチと女性 担当への情報提供
4 労働組合活動におけ る次世代行動計画の策 定
5 正社員、正職員以外 の組織化の推進
|
10〜
50%
|
北教組・サービス連合・航空連合・ゴム連合・自治労・地域ユニオン・政労連・全労金・私教協・道季労・電機連合・道学組・情報労連・電力総連・JP・全開発・フード連合・交通労連・森林労連・JAM連合・道国税・JEC連合・基幹労連・私鉄総連・建設連合・化学総連・税関労連・住宅生協・NHK労連・港運同盟・全財務・労済労連 |
1 複数の女性役員を 配置
2 女性組合員比率の 大会女性代議員、女 性中央委員
3 100人以上女性組 合員が存在する場合 は女性役員1名(単 組)
4 専従役員が10名以 上の場合は専従の女 性役員1名(構成組 織・単組)
|
0〜
10%
|
自動車総連・運輸労連・JR総連・紙パ連合・全農林・全建総連・全水道・全自交・海員組合・都市交・JR連合・全造船機械・印刷労連・税関労連・新運転・セラミックス連合 |
1 100人以上女性組 合員が存在する場合 は女性役員1名(単 組)
2 専従役員が10名以 上の場合は専従の女 性役員1名(構成組 織・単組)
3 1名は女性役員を 配置
|
地 域
協議会
|
○30〜40%
石狩・空知・留萌・十勝
○20〜30%
胆振・上川・後志・日高・宗谷・檜山・渡島・網走・釧根
○10〜20%
|
1 三役に女性を配置
2 複数の女性役員を 配置
3 女性組合員比率の 大会女性代議員、女 性中央委員
4 専従の女性役員の 配置
5 審議会女性委員30 %
|
|