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2007.12.13 |
オール北海道で暮らしを守る取り組みを
−札幌で灯油値下げを求める緊急全道集会−
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消費者団体や労働団体、農民団体が共催して、「灯油などの石油製品価格の引き下げと道民生活の安定を求める緊急全道集会」が12日、札幌市の共済ホールで開かれた。
緊急集会には道の渡辺経済部長、上田札幌市長の他、自民党、民主党、公明党、社民党、新党大地、道議会フロンティア議員会の代表が出席。会場には市民や連合組合員など約600人が参加した。
共催8団体を代表して札幌消費者協会の南会長が「道民は灯油やガソリンの値上げだけでなく、食品や日用品の値上げに頭をかかえ、年金者は給食配送を減らす人もおり、家計をやりくりしている」と実情を報告するとともに、「国が優先的に解決しなければ、消費者は第2波・3波の値上げが続く不安をかかえたままの生活を強いられる。私たちは皆さんとともに道民生活を守るための努力を続けたい」、また連合北海道の柳会長は「この集会は消費者団体をはじめ、経済界、産業界にも呼びかけ開催した。道民総意で各方面に対策を求める第一歩である。緊急閣僚会議で出された対策は道民の期待に応えるものとなっていない。道知事を先頭に各政党・団体が一致して行動することが求められている。オール北海道で取り組みを進めよう」と呼びかけた。
道の渡辺経済部長は「厳冬期を迎える北海道で、道民生活、中小企業への影響が懸念される。価格動向に注視し生活への影響が緩和されるよう引き続き取り組む」と挨拶。上田札幌市長も「市としても無担保貸し付けや中小企業への融資などの対策をとっている他、関係各省への要請する。マネーゲームによって引き起こされた価格高騰が北国に住む者に犠牲を及ぼしているのは理不尽だ」と怒り、「国の対策として政治的対応を求めるため、皆さんとともに声を上げ、あらゆる機会を通じて引き下げに努力したい」と、生活者の視点での対策を誓った。
来賓として駆けつけていただいた自民党道連の丸岩幹事長、公明党道本部・稲津代表、民主党北海道の佐野幹事長、社民党・山口女性市民委員会代表、新党大地の宮野事務局長、道議会フロンティア議員会・織田議対委員長から、それぞれの対策が述べられた他、「オール北海道として」、「道民上げて」、「この集会の思いを必ず伝える」などとの挨拶をいただいた。
報告と決意表明では北海道生活協同組合連合会の伊藤専務理事は「東北6県の生協連で構成する石油対策会議では、今年の冬は大変なことになると予測していた。規制緩和策の撤回、価格引き下げと安定供給を各社に求めている」と報告、北海道農民連盟の西原委員長からは「酪農・畜産飼料の値上がりに追い打ちをかけている。平取のいちご農家ではいちごの作付け面積を半分に減らしているが、価格転嫁できないため収入ダウンとなっている」と農家の現状を報告し、「オール北海道でこの難局を乗り切りたい」と決意を述べ、連合石狩地協の山本会長からは「11、12日と大通り公園でのべ240人が座り込みをし、消費税や石油諸税の一時的免除、国家備蓄石油の緊急放出や自治体での福祉灯油などの制度拡充と特別交付税措置の実現を市民に訴えた他、関係諸団体36ヶ所へ要請を行った。市民からの励ましを受け、この問題の深刻さを痛感した」と報告があった。
集会では最後に、実効ある価格引き下げ策や福祉灯油制度の拡充を国に求める決議案を採択し、柳会長のガンバローで締めくった。
共催団体の8団体は今後、高橋知事にこの集会決議を提出し、高橋知事が先頭に立ってオール北海道として国や関係省庁に実効ある対策を求めていくよう要請する予定。
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