「2024平和行動in根室」の開催

日本固有の領土である北方四島が、旧ソビエト連邦によって不法占拠されてから79年が経過する中、連合は9月7日から8日の2日間にわたり「2024平和行動in根室」を開催した。

1日目は、北方四島学習会を実施し、北方四島交流センター(二ホロ)、北方四島交流事業船(えとぴりか)、根室市総合文化会館の3つのコースに分かれ、島の現状や日ロ共同経済活動の展望など様々な観点から北方四島について学んだ。

2日目、納沙布岬・望郷の岬公園において開催された「2024平和ノサップ集会」には、全国から728名の仲間が結集した。

主催者挨拶にたった連合清水秀行事務局長は、今もなおロシアが北方墓参やビザなし交流、共同経済活動に関する協議なども、一方的に中断や協定破棄を表明し、交渉や協議の再開の目途が立たないことについて触れ、「これまで日露平和条約締結に関わってきた両国関係者の努力を蔑ろにするにとどまらず、両国間の関係を1956年の日ソ共同宣言締結にもとづく国交回復以降、最悪の状況に貶めるものであると言わざるを得ない」と指摘し、「平和なくして、私たちの暮らしも、労働運動もない。政府間交渉によって北方領土問題が解決され、日露両国間において真の意味での戦後を迎えるまで、北方四島の一括返還と日露平和条約締結に向けた取り組みを粘り強く継続しなければならない」と述べた。さらに、元島民の方々は、ふるさとに、自由に訪れることもできず、79年が経過していることについて触れ、「日本政府には、日露関係の改善、そして、その先にある1日も早い北方領土問題の解決に向けて、粘り強い外交努力を求めたい」と語り、「本集会に参加の皆さんと、世界の恒久平和への想いを共有し、今後の運動につなげていくことを誓う」と決意を述べた。

続いて、地元北海道を代表し挨拶にたった連合北海道須間等会長は、「根室に近い矢臼別演習場では、今年2度目となる在沖縄海兵隊の矢臼別移転実弾演習が9月12日から23日まで行われる予定だが、このような訓練はロシアへの軍事的緊張を高めるものである。平和は武力ではなく対話による平和外交でしか創り出すことは出来ない」と指摘し、「連合北海道は先週、釧路市で演習反対の集会・デモ行進を行い、その中で沖縄の在日米軍基地の整理縮小と日米地位協定の抜本的見直しが必要であると強く訴えた」と述べた。最後に、「本集会を契機に元島民の皆さんの悲願である北方領土を一日も早く取り戻すため、私たちは北方領土返還の取り組みを仲間の皆さんに伝え、そして次の世代にしっかりとつなげていこう」と参加者に呼びかけた。

引き続き、平和リレーが行われ、平和4行動スタートの地、沖縄へピースフラッグが受け渡された。最後に、地元釧根地協淺野康敏会長が早期返還を願って力強い団結がんばろうで締めくくった。

連合北海道は、今後も職場・地域にいる仲間とともに北方領土返還運動に粘り強く取り組んでいく。