「2023平和行動in根室」の開催

日本固有の領土である北方四島が、ソビエトによって不法占拠されてから78年が経過しました。連合は根室市内・納沙布岬で「2023平和行動in根室」を9月9日、10日の2日間に渡り開催しました。

9日は今年も学習会を3会場に分散し、北方四島学習会を開催しました。
北方4島交流事業で使用される客船「えとぴりか」内でも開催された専門家による講演では、現在の国際情勢が北方領土問題にもたらす影響や、島の現状や諸課題、日ロ共同経済活動の展望など様々な観点から北方四島について学習しました。

10日は強風の中、納沙布岬・望郷の岬公園において「2023平和ノサップ集会」が開催され、全国から863人の仲間が結集しました。
主催者挨拶にたった連合清水事務局長は、ウクライナ軍事侵略以降の北方領土に関するロシアの対応について、「これまで日ロ平和条約締結に関わってきた両国関係者の努力を蔑ろにするにとどまらず、両国の関係を1956年の日ソ共同宣言締結にもとづく国交回復以降、最悪の状況に貶めるものだ。日ロ平和条約の締結と北方四島の一括返還を通じて、領土問題を早期に解決し、真の意味での戦後を迎える必要がある」と述べ、「日本政府には、日ロ関係の改善、そして、その先にある北方領土問題の1日も早い解決に向けて、粘り強い外交努力を求めたい」と述べ、最後に「世界の恒久平和の実現に向けて、一緒に平和運動の輪を広げていこう」と集会参加者に呼びかけました。

地元北海道を代表し挨拶にたった連合北海道杉山会長は、「根室に近い矢臼別演習場では、昨年10月に続き今年も9月14日から23日の間で、日米共同訓練が予定されており、いたずらに近隣諸国との軍事的緊張を高めるものでしかありません。これらは北方領土の返還を願う元島民の想いや「平和行動in根室」の取り組みを続けてきた私たちの想いを踏みにじるものである。平和は武力ではなく、対話による平和外交の積み重ねでしか実現できない。北方領土を1日も早く取り戻すため、この根室で78年前に何があったのかを学び、納沙布岬で感じたことを職場や地域に伝えて欲しい」と訴えました。

その後、平和リレーが行われ、北海道から連合平和4行動スタートの地、沖縄へ「ピースフラッグ」が受け渡されました。
最後に、地元釧根地協淺野会長による、四島一括返還運動の更なる深化を訴える力強い団結がんばろうで「平和行動in根室」を締めました。
連合北海道は、当該の地方連合会として、今後も職場・地域にいる仲間とともに北方領土返還運動に粘り強く取り組んでいきます。