2023平和行動 in 沖縄「北海道代表団」を派遣
一般住民を巻き込んだ凄惨な沖縄戦の終結から78年を迎えるなか、戦没者の霊を慰める「慰霊の日」と定められた6月23日に合わせ2023平和行動in沖縄を実施されました。
連合北海道は21日から25日の5日間、沖縄が直面している問題を学習し、今後の平和運動をさらに進めていくため15名の北海道代表団を派遣しました。
北海道独自行動として、22日、伊江島観光バスの山城克己代表が自らバスのハンドルを握り戦前・戦中・戦後の「沖縄の縮図」と言われる伊江島の平和フィールドワークを案内していただきました。
山城代表は「1945年3月23日からの空襲、25日から始まった艦砲射撃は、あらゆる建造物・目標物を攻撃した。米軍の上陸は4月16日から始まり21日に終了。
たった6日間の戦闘で、約2,700名の日本軍と約4,000名の島民のうち4706名もの命が奪われた。
日本軍は戦闘訓練を受けていない住民まで含んだ戦力で、あらゆる近代兵器で装備した米軍と逃げ場の無い小さな島で大激戦が展開された。子ども・老人・女性にかかわらず部隊の都合で動員された。日本兵による住民虐殺。降伏を許さない教育と作戦による集団自決と集団死強要。
さらに戦後、米軍による事故の中で、特に大きなものは、戦争が終わり3年の1948年8月に沖縄戦の不発弾を伊江島に集め、海中投棄していた米軍の爆弾運搬船が桟橋で大爆発を起こし、たまたま港に着いた連絡船も巻き込まれ102名が死亡し、73名が負傷した。
危険な船が民間船と同居しているのが間違っていると米軍に補償を求めたが、講和条約が締結されていない占領中だとして米軍は応じない。伊江島は『戦後の沖縄の縮図』でもあります」と述べ、「平和運動は宗教・政治などにとらわれることなく、純粋な気持ちで取り組んでほしい。島の現実にふれて、五感で島を感じてほしい。」とフィールドワークを閉めました。
翌23日、2023平和オキナワ集会へ参加。集会前段、琉球大学人文社会学部准教授の山本章子さんから「日米地位協定と沖縄」と題し基調講演をいただき、米軍基地に関連する様々な事件・事故の問題や沖縄抱える課題と在日米軍優遇に関する説明と、「日米地位協定」の問題点についての講演がありました。
式典では主催者挨拶に立った連合本部芳野友子会長が、「今日に至るまで沖縄県の過重な米軍基地負担が続いていること、米軍基地があるゆえに起こる事件・事故など、沖縄の抱えている問題は日本人全体の問題あり、連合は政府に対して、地域の想いに心を寄せる努力を、強く求めていきたい」と述べました。
「78年前、この地で何が起きたのか。参加される皆さん一人ひとりが、沖縄の実相に触れ、多くのことを感じ、学んでいただきたい」「平和なくして、私たちの暮らしも労働運動もありません。皆さんの力で、世界の恒久平和を実現する。私たち一人ひとりが平和運動の担い手・発信者となり、この輪を一緒に広げていきましょう。」との挨拶が行われました。
最終日の24日は、沖縄本島フィールドワークとして、瀬嵩の浜(辺野古、在日米海兵隊・キャンプシュワブ)・道の駅かでな(在日米空軍・嘉手納飛行場)・チビチリガマ・嘉数高台(中部戦跡、在日米海兵隊・普天間飛行場)嘉手納・普天間基地などを見学し、全国の米軍基地の70%以上が集中している現実を目の当たりにしました。
参加者は今回の行動で平和について考え、得たものを今後の地協・産別での運動に生かしていただき、連合北海道としても、戦争がもたらした惨劇と実相を忘れることなく、更に「米軍基地の整理・縮小」「日米地位協定の抜本改定」を求め平和運動を推進していきます。