米軍矢臼別移転実弾演習の誤着弾に対する談話

連合北海道事務局長 出村 良平

6月11日、矢臼別演習場での実弾射撃訓練において、在沖縄米海兵隊が発射した155ミリりゅう弾砲が演習場から約500メートル離れた別海町内の国有地に着弾したことが明らかとなった。

演習場敷地外の砲弾着弾は1997年の移転実弾演習後初めてであり、しかも、着弾地は国道272号から、わずか700メートルしか離れておらず、改めて地域住民が危険と隣合わせに暮らしていることが明白となった。在沖縄米海兵隊が移転実弾演習を強行し、一度誤れば大惨事となる重大な事故を引き起こしたことに対し、強く抗議する。また、移転実弾演習の実施を容認してきた政府の姿勢についても厳しく問われなければならない。

連合北海道は、在沖縄米海兵隊の矢臼別移転実弾演習について「沖縄での演習と同質・同量」との約束が反故にされ、夜間訓練の実施や小火器の使用など、演習が年々拡大してきていることを厳しく指摘してきた。また、移転実弾演習は、決して沖縄の負担軽減につながらず、むしろ基地の拡大・固定化であり、危険を分散させるなど、地域住民の生命や安らかな生活を脅かすものであることから、これまで再三にわたり中止を求めてきた。

こうした切実な求めに応じず、移転実弾演習を強行したことが今回の事故につながっていることを重く受け止め、移転実弾演習を将来にわたって中止するよう求める。また、事故原因の徹底究明と詳細な情報公開・説明を早急に行うことを要請する。

連合北海道は、これからも緑ゆたかな北の大地の破壊を許さず、地域住民が日々の生活を脅かされないよう在沖縄米海兵隊の矢臼別実弾砲撃移転訓練に反対するとともに、沖縄の米軍基地問題を解決するため、「在日米軍基地の整理・縮小」と「日米地位協定の抜本見直し」の取り組みをねばり強くすすめる。
そして、北海道、日本、世界平和や軍縮の実現に向けた運動を一層強化することを表明する。

以 上