ロシア大統領の北方領土訪問に対する談話
1.昨日(11/1)、メドベージェフロシア大統領が、旧ソ連・ロシアを通じて国家元首として初めて北方領土・国後島を訪問した。北方領土は、第二次大戦後、旧ソ連・ロシアによる不法占拠が続いているが、日本の固有の領土である。
今回の一方的な訪問は、北方四島の帰属問題が解決していない中で、北方四島がロシア領土であることを内外に強く印象づけるものであり、旧ソ連・ロシアによる不法占拠によって島を追われた元島民らの心を踏みにじる身勝手な訪問は断じて容認できない。
2.加えて、大統領は国後島で地熱発電所や水産加工場を視察し「発展のため資金を投入することが大事だ」と、北方領土の実効支配を強化する意向を示唆したことが報道で明らかになった。北方四島の帰属問題を解決して、平和条約を締結するという、我が国政府の基本的立場を無視した発言には、今後の日ロ関係に重大な支障をきたす懸念もあり、誠に遺憾である。
3.連合は、昨日、直ちに日本政府に対して、一日も早い「日ロ平和条約の締結」と、日本の固有の領土である北方四島の一括返還、メドベージェフ大統領の北方領土訪問の即 時中止を強く求めた。また、根室ではロシア大統領の北方領土訪問に抗議する緊急集会が開かれ元島民らが「島を返せ!」と叫んだ。日本政府として前原外相がロシア駐日大使を外務省に呼び「遺憾と抗議」を表明したが、今回の問題への抗議に加え、領土問題解決へ毅然とした対応を迫るべきである。
以 上