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2013春季生活闘争・当面の取り組み(その2) |
1.情勢と課題
世界経済は、緩やかな回復傾向にあるとされているが、依然不安定な状況が続いている。
米国経済は、「財政の崖」の問題をひとまず回避したものの、根本的な解決にはいたっておらず、第2、第3の崖が懸念されている。欧州経済についても、債務リスクは依然として大きい。また、原油や穀物価格の上昇など先行きの不透明感が高まっている。
日本経済においては、輸出環境の改善や経済対策の効果などを背景に、再び景気回復へ向かうことが期待されているが、海外景気の下振れが引き続き景気を下押しするリスクとなっているなど、予断を許さない状況が続いている。
安倍内閣は、1月11日に「日本経済再生に向けた緊急経済対策」を閣議決定した。この緊急経済対策では、大胆な金融政策、機動的な財政政策、そして民間投資を喚起する成長戦略という「三本の矢」で、経済再生を推し進めるとしている。この考えに基づき、1月29日には、2013年度予算案および2013年度税制改正大綱を閣議決定した。「アベノミクス」といわれる経済財政政策については、日銀の独立性の低下、急激な金利上昇、財政規律への強い懸念などが指摘されている。また、政府の産業競争力会議における規制改革の検討をみると、これまで民主党政権下で進められてきた労働者の保護や雇用のセーフティネットの強化が逆行し雇用の質の低下が懸念される。
連合は、「働くことを軸とする安心社会」の構築をめざし、真に国民の暮らしと雇用の安定・向上につながる政策の実現を求めている。衆議院では与党絶対安定多数となっていることから、民主党政権下で進めてきた連合の政策の前進をはかるには多くの困難を伴うことが予想されるが、働く者、生活者としての立場からの意見を反映できるよう全力をつくさなければならない。
また、そのためにも、次期参議院選挙において、民主党を主軸に何としても勝利させなければならない。これまで以上に組織力を結集し、職場・地域において粘り強く地道な取り組みをさらに展開していく必要がある。
2.中央(北海道)における情勢と経過
(1)連合は2月6日、「2013春季生活闘争 闘争開始宣言2・6中央総決起集会」を開催し、「働くすべての労働者の先頭に立ち、傷んだ雇用と労働条件の復元に全力で取り組み、デフレ脱却の突破口をきりひらく」ことを確認した。各組合は、構成組織の取り組み方針のもと要求提出を 2月末までに完了する見通しとなっており、本格的な交渉に向けて準備を整えつつある。
(2)2013春季生活闘争では「すべての労働組合は賃上げ・労働条件の改善のために1%を目安に配分を求める取り組みを進める」こととし、賃上げ要求については従来以上に個別銘柄の賃金水準にこだわった取り組みを強化している。「2013地域ミニマム運動」には2,619組合の 331,527名分のデータが集約され(対前年比348組合・21,114人の増加)、個別賃金実態調査の取り組みも進展し、賃金の絶対値にこだわる取り組みは進んでいる。また、「中核組合の賃金カーブ維持分・賃金水準」および「代表銘柄・中堅銘柄」の開示を前倒しし、「賃金の社会化」に向けた取り組みを進めていく。
(3)交渉では、ミクロの企業の論理に埋没した人件費の削減一辺倒の経営姿勢を転換することを求める。また、「人」への投資はコストではなく、生産性向上と将来の成長の源泉であることや、組合員の厳しい生活実態やこの間の協力・努力の重みを訴えていく。
(4)デフレからの脱却を目指し、日本経済の自律的成長へ回帰させ、閉塞感から脱却させるためにも、2013春季生活闘争がもつ意義と役割を再度認識し、成果の獲得にむけて、連合・構成組織・地方連合が一体となって取り組みを進めていく。
(5)北海道経済連合会は、2月27日「春季労使交渉セミナー」を開催し、「経団連」「連合北海道」の主張を述べ合った。連合北海道は、2013春季生活闘争方針に沿い、「傷んだ雇用・労働条件」の復元をはかるため、雇用創出と賃金の引き上げが必要であり、賃金カーブ維持分の確保と、給与総額の1%引き上げが不可欠であることを強く訴えた。
3.道内の経済景況と雇用情勢
(1)2013年2月の日銀札幌支店による経済概況では「道内の景気は、持ち直しの動きが続いているものの、一部に弱めの動きがみられている。すなわち、最終需要面の動きをみると、公共投資は底堅く推移している。住宅投資は貸家中心に持ち直している。設備投資は製造業中心に持ち直している。個人消費は、弱含みとなっている。観光は、国内道外客、外国人観光客ともに持ち直している。この間、生産は、海外経済減速の影響等から低水準で推移している。雇用・所得情勢をみると、労働需給は厳しい状況の中で緩やかに持ち直しているものの、雇用者所得は弱めに推移している。
(2)道内の雇用失業情勢について、総務省統計局による2月1日現在の労働力調査による完全失業率は4.7%(10−12月期)、前年同期比0.3%上昇し、完全失業者数は12万人で、前年同期比同水準となっている。
(3)また、北海道労働局による有効求人倍率(常用)の推移でみると、12月期は、0.61倍で前年同月比0.49倍上回り、35ヶ月連続で前年を上回っている。
新規学卒者の就職内定も12月末現在、高校生では70.2%(前年同月比+7.2%)と前年同期を上回っているが、全国平均を大幅に下回っており、大学卒業者も含めて、依然として厳しい環境にあり、終盤に向けた対策の役割も大きい。
4.各産別の取り組み状況
各産別はそれぞれの取り組み方針を決定しつつあり、各組合の要求提出も進み、大勢としては2月末までに完了する見通しとなっている。
各組合は、本格的な交渉段階に向けて交渉準備を整えつつあるが、情報交換を一層深化させながら、要求を実現すべく産業別部門連絡会や中小・パート労働条件委員会を中心とした情報共有を意識し、各構成組織、地協が総力を結集して交渉を展開していく。
5. 新規学卒者・非正規労働者に関わる社会的キャンペーン行動の取り組み
1月24日の網走地協を皮切りに各地域で開催された「地域討論集会」の前段行動として、総合振興局・商工団体等に対して「新規学卒者の就職支援、非正規労働者の処遇改善」についての要請行動を展開し、2月22日の宗谷地協をもって全地協の行動を終えた。
寄せられた意見や地域の実情などを、今後予定されている北海道労働局の「地方労働審議会」「若年者雇用問題検討会議」をはじめ、経済5団体、道、労働局への要請行動を通して意見反映する。また、別途行動の集約とその総括を行い、政策実効をはじめとした今後の取り組みに反映する。また、各産別・単組においては、関連各企業に対し採用拡大の働きかけを行うこと。あらためて合成の誤謬に危機感をもちつつ内需拡大によるデフレ脱却を訴え、就労者の拡大を含めた労働者側・生活者への分配を増やすべく賃金引き上げを求めなければならない。
6.当面の闘いの進め方
(1)ヤマ場に向けた取り組みについて
1)回答引き出しに向けた交渉配置について
各構成産別は、各単組が2月末までに要求提出を終えるよう指導すること。
最大のヤマ場である3月13〜14日を含む「第1先行組合回答ゾーン」(3月11〜15日)に可能な限り多くの組合が回答を引き出せるよう準備と調整を進め、3月4日までに「第1先行組合」(3月11〜15日回答引き出し)、「第2先行組合」(同3月18〜22日)を登録し、回答引き出しに向けた交渉配置を進める。
2)交渉力強化について
連合北海道による構成産別(単組)への「巡回訪問」や、総決起集会等における激励を行い、交渉力強化や、闘争の一体的取り組みを推進していく。また、連合北海道は、3月4日、5日に、経済5団体(道経済連合会、道商工会議所連合会、道経済同友会、道中小企業団体中央会、道商工会連合会)や労働局、北海道に対して、「すべての労働者の賃金・労働条件改善等に関する要請書」等を提出し、2013春季生活闘争を全労働者の課題として位置付けていることをアピールし処遇等改善を求めることとする。
3)賃金の社会化に向けた取り組み
連合本部は、賃金の社会化を進める観点から、とりわけ中小企業労組の取り組みに資するよう、中核組合の賃金カーブ維持分・賃金水準および代表銘柄・中堅銘柄の調整を精力的に進め、第2回中央闘争委員会(2月15日)において開示した。以降も銘柄の追加をはかり逐次公表していくとしている。
連合北海道は、エントリー登録を2月28日(木)までとしており、多くの産別(単組)、地協(地域ユニオン、中小労連)が登録に集中するよう改めて要請する。
4)ヤマ場に向けての体制強化
各産別(単組)は、あらゆる状況を想定してスト権の確立やその他の戦術が速やかに取れるよう、闘争体制の点検・整備を図れるよう指導を強化すること。
5)集計、開示について
連合本部は、3月4日(月)に行い、3月7日(木)の共闘連絡会議全体集会にて開示するとしている。また、回答集計はそれぞれの「回答ゾーン」の最終日に合わせて開示していくことを基本としている。連合北海道は、エントリー登録組合からの報告を受けて以降、開示、情報共有について、春闘情報などを通じて明らかにしていく。
(2)格差是正に向けた中小および非正規共闘の闘い
中小共闘は、その方針にもとづき、最大のヤマ場に対応しつつ、3月内決着をはかるよう努め、格差是正、底上げ、均等・均衡待遇の実現に向け、産別の指導・支援のもと力を結集し闘いを進める。
中小の集中回答ゾーン(3月25日〜29日)および中小回答ゾーン(4月中)につなげる観点から、産別、地方連合会は中小の交渉の支援・指導を徹底する。
非正規労働者に関する取り組みについては、正規労働者との同時決着を目指すことと、重点項目を中心に点検と交渉の展開をはかる。
■北海道の取り組み■
2月8日に第2回中小・パート労働条件委員会を開催した。経済・雇用情勢が厳しい中ではあるが、特に、中小企業の賃金低下幅が大企業の低下幅を大きく上回っていることから、規模間賃金格差を解消するため、「賃金カーブ維持分(定期昇給)の確保+給与総額の1%アップ」、賃金制度が未整備な(定昇制度がない)産別(組合)とこれから要求を決定する中小・地場組合は、1歳・1年間差水準4,500円の引き上げ要求を行うこと。非正規労働者の「時給1,000円」、「職場から始めよう運動」の展開、官製ワーキングプアの解消、地方財政確立の取り組み、ワークルールの取り組み(改正労働者派遣法、改正高齢法、改正労働契約法)など、ミニマム課題、エントリー登録の拡大、非正規労働者の処遇改善に向けた組織化調査などを全体で取り組み、また、各産別や地協の要求内容や取り組み状況について情報の共有化を図ることを意思統一した。
【第3回中小・パート労働条件委員会】
中小集中回答ゾーン(3月25日〜29日)、中小回答ゾーン(4月中)につなげる観点から、 第3回中小・パート労働条件委員会を以下の日程で開催し、相場波及に向けた取り組みを進めていく。中小における賃金水準の下落は大手以上に大きく、労働者の生活を脅かしている。
このため、賃金の絶対水準を踏まえた賃金の引き上げや改善に取り組むことが必要であり、産別、地協は中小の交渉の支援・指導を徹底する。
日 時 2013年4月4日(木)13:30〜
場 所 連合北海道会議室
内 容 (a)2013春季生活闘争・当面の取り組み(その3)
(b)構成産別及び主要地協におけるこれまでの闘いの報告(情報共有)
(3)地場共闘の強化
各地方連合会に設置される「地場共闘」等の機関では、参加する構成組織や連合本部との情報共有化をこれまで以上に充実させ、地域における相場形成と波及に役割を果たしていく。
■北海道の取り組み■
2月4日〜28日の間で、全ての連絡会において第1回目の連絡会(金属・機械部門は2回目)を開催し、要求提出前段の意思統一を行った。
特に、経労委報告で「ベアを実施する余地はなく、定昇実施が主要な論点」としていることから、GDPの6割を占める個人消費を高め、内需拡大によるデフレからの脱却のためには、賃金制度が確立されている産別(組合)は、賃金カーブ維持分(相当分)の確保、賃金の復元と格差是正を含めた給与総額の1%アップをめざすこと。賃金制度が未整備な(定昇制度がない)産別(組合)とこれから要求を決定する中小・地場組合は、1歳・1年間差水準4,500円の引き上げ要求を行うこと。「エントリー登録組合の拡大」、「非正規労働者の待遇改善・組織化調査票」集約、「全単組要求書・要請書」の提出等を全体が取り組むことを確認した。
また、官公部門においては、「官製ワーキングプア」に係る全自治体要請行動の展開を、各地協・地区連合と連携を図りながら取り組むことを再確認するとともに、「自治体財政の確保と地方分権の確立に向けた取り組み」に、連合北海道、北海道公務労協に結集し、全力で取り組んでいくことを意思統一した。
全部門ともに、各産別の要求内容や取り組み状況について情報の共有化を図ることを意思統一した。
今後、取り巻く情勢や各産別の取り組みを共有化するため、産別オルグの実施や産別総決起集会へ参加し、支援に努めるとともに地域とも連携を強めることとする。
第2回の連絡会は、上記に基づく意見交換と各産別・単組の交渉経過などについて、4月第1週に開催し、中小・地場組合のヤマ場に向けた情報の共有と意思統一をはかる。
【第2回産業別部門連絡会日程】
金属・機械部門 <第3回> 4月24日(水)16:00〜/連合北海道会議室
資源・化学・エネルギー部門 4月 3日(水)10:00〜/連合北海道会議室
流通・食品・建設・一般部門 4月 4日(木)10:00〜/連合北海道会議室
交通・運輸部門 4月 2日(火)13:30〜/連合北海道会議室
情報・サービス部門 4月 4日(木)16:00〜/連合北海道会議室
官公部門 <第1回> 2月28日(木)15:00〜/自治労会館会議室
(4)各種集約日について
・エントリー登録 2月28日(木)
・「パート・アルバイト・契約社員など非正規労働者の待遇改善・組織化調査(単組アンケート)」
2月28日(木)
・「官製ワーキングプア」の自治体要請 3月6日(水)の総決起集会前
・「全単組 統一要求・要請書」(地協) 3月30日(土) |
7.労働時間短縮と割増率の引き上げ
ワーク・ライフ・バランスの実現をはかるため、産業・企業の実態に即し、様々な方法で総実労働時間の短縮をはかる。また、労基法改正に対応した労働協約の整備を積極的に行う。労基法改正が猶予(1ヵ月60時間超の時間外割増率50%)される中小企業においても、積極的に取り組むものとする。また、従業員100人以下の企業における改正育児・介護休業法の昨年7月1日からの適用に対応した点検を進めていく。
8.企業内最低賃金の取り組み
企業内最低賃金協定の取り組みの強化を通じ、賃金の底上げをはかるため、特定(産業別)最低賃金など法定最低賃金の引き上げにつながる企業内最低賃金協定の締結拡大に努めるとともに、水準の引き上げをはかる。
■北海道の取り組み■
特定(産業別)最低賃金に結びつく企業内最低賃金協定は、労使のイニシアティブを発揮し、公正競争を確保する観点からも重要な取り組みであり強化が必要である。今次闘争では、全労働者を対象に底上げをはかる取り組みを推進していく観点からも、労働組合の社会的責務として、企業内最低賃金協定の締結拡大と水準引き上げに向けた取り組みに全力を傾注する。
3月7日に、第1回最低賃金対策委員会を開催し、2013最低賃金の取り組み方針について確認する予定である。特に、「連合リビングウェイジ時間額(北海道は870円)」、高卒初任給を目安にした賃金水準やセーフティネットとして実効性の高い水準をめざすこととする。
また、特定最低賃金の改定にあたっては、地域別最賃を上回る水準の維持が求められる。地域別最低賃金が生活保護費との乖離解消(16円)が残されているが、産業別最低賃金との差が縮まっていることが懸念されるため、新設・拡大、企業内最低賃金協定の締結の取り組みと合わせ議論を豊富化する。
この方針にもとづき、法定最低賃金の大幅引き上げに向けた運動を展開するとともに、春季生活闘争においては、企業内最低賃金協定の締結拡大と水準の引き上げに向けた取り組みに全力を傾注していく。
【2013年3月7日 第1回最低賃金対策委員会(予定)資料抜粋】
2.企業内最低賃金協定締結の取り組み
(1)春季生活闘争において、すべての組合が企業内最低賃金協定の締結をめざす。その過程において、使用者に対し、企業内最低賃金および特定(産業別)最低賃金の役割や意義について十分に説明し、労使の社会的責任について理解を求める。
(2)春季生活闘争期の各「産業別部門連絡会」の中で、企業内最低賃金協定の締結に向けた取り組みについて、情報交換・情報共有化に努め、総体の前進を図る。
(3)企業内最低賃金協定の協定額は、連合リビングウェイジの水準も踏まえ、その産業の公正基準を担保するに相応しい水準をめざす。
(4)特定(産業別)最低賃金額は、申出に関係する企業内最低賃金協定の最低額が上限となることに留意し、その引き上げに寄与する水準で締結する。
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9.ワークルール(労働関係法令遵守)の取り組み
(1)連合北海道は、3月18日、19日に業界団体「日本人材派遣協会北海道協議会」「北海道ビルメンテナンス協会」「北海道食品産業協議会」に対して、改正労働者派遣法、改正労働契約法に関わる法令遵守に向けた要請行動を展開する。
また、各産別、地協は既に提起している方針に沿って取り組みを展開すること。
(2)「3月全道一斉労働相談ダイヤルの実施について」 【非正規労働センター】
1)テーマ 「改正労働法の直前 労働相談ダイヤル」について
2)実施日時 2013年3月21日(木)〜22日(金)10時〜18時まで
3)受付フリーダイヤル 0120-154-052 全道共通(全国共通フリーダイヤル)
4)連合北海道と構成組織・石狩地協の対応
(a)日 時 2013年3月21日(木)〜22日(金)10時〜18時まで(2日共に)
(b)場 所 連合北海道6階事務所内
5)各地協と構成組織の対応
(a)日 時 2013年3月21日(木)〜22日(金)10時〜18時まで(2日共に)
(b)場 所 地協事務所所在地にて相談対応する
(c)相談対応 3月21、22日両日の対応についての報告をお願いする
(3)「工藤会長のラジオ出演」 【非正規労働センター】
「働くことを軸とする安心社会」労働法改正について<HBCラジオ枠>
4/7(日)OA(10:30予定・・4月編成の為時間変更の可能性があります)
番組名『ビジネスネットワーク』
3/30(土)番組名「サタデーインフォメーション」午後5時30分OA <STVラジオ枠>
10.自治体財政の確保と地方分権の確立に向けた取り組み
政府は、1月24日、国家公務員の高齢層の給与水準抑制や自治体に対する地方公務員給与の削減要請を閣議決定した。2013年度予算案では、地方公務員の給与引き下げを前提に、地方交付税の配分総額を3,900億円減額するとしている。このことは、地方自治を否定するものであり、地方公務員給与については各自治体における労使交渉を尊重し、必要な財源確保のための上積みを求める必要がある。さらに、同予算案では、地域自主戦略交付金を廃止し、「ひも付き補助金」を復活するとしている。これは、地方自治体における自主裁量の拡大に逆行するものであり、撤回を求める必要がある。連合北海道は、地方交付税の減額は、基礎的な住民サービスの低下が懸念されることから、以下の取り組みについて道民世論を巻き込んで展開する。
■北海道の取り組み■
(1)地方交付税の総額確保、税財源の確立を求めて、「地方財政確立道民会議」を再始動する。
(2)道内全自治体における意見書採択の取り組み<既に第1回定例会をスタートとして取組中>
(3)経済5団体、業界団体への共闘参加の呼び掛け要請行動等の展開。当面、3月4日に、経済5団体(道経済連合会、道商工会議所連合会、道経済同友会、道中小企業団体中央会、道商工会連合会)に対して要請行動を展開する。
(4)道民世論の喚起を促すため、地方財政確立、労働関係法令遵守、最賃の引き上げチラシ(予定50万枚程度)を作成し、全戸配布の取り組みを展開する。その際、連合北海道と北海道公務労協が連携をはかりながら、官民一丸となって地域での取り組みを展開する。配布時期は3月中下旬〜4月末日まで。詳細は別途指示する。
(5)各級連合推薦議員との連携による街宣行動の取り組みを展開する。街宣に合わせて上記(4)のチラシ配布行動に取り組む。
(6)その他、町村会・市長会と連携した行動の呼び掛けを別途検討する。また、北海道選出国会議員団・道議団と連携して道・国・総務省などに対する要請行動などを引き続き検討する。
11.運動の両輪としての政策・制度の実現
「2013年度 政策・制度実現の取り組み」と「2013春季生活闘争」における賃金・労働条件改善の取り組みを「運動の両輪」として、すべての労働者を対象にした生活改善・格差是正の運動を強力に進める。具体的には、以下の政策課題に取り組む。
1)「日本再生戦略」の推進による質の高い雇用の創出、地域活性化の実現
2)「働くことを軸とする安心社会」を支える社会保障と税の一体改革の着実な前進
3)生活できる水準への最低賃金の早期引き上げ
4)非正規労働者の均等・均衡処遇の確立
5)公契約基本法・公契約条例の制定による公契約の適正化
6)民主的で透明・公正な公務員制度改革の実現と労働基本権の確立
12.当面する北海道の取り組み日程
(1)連合北海道 2013春季生活闘争・第23回参議院選挙闘争勝利 全道総決起集会
3月6日(水)18時から 札幌市民ホール
(2)各地協春闘総決起集会
1)胆振地協 3月 2日(土)〜15日(金) 地区連合ごとに開催
2)十勝地協 3月 3日(日) 10時30分〜 帯広中央公園
3)渡島地協 3月 7日(木) 18時15分〜 市営函館競輪場テレシアター
4)留萌地協 3月 8日(金) 18時〜 留萌市中央公民館小ホール
5)網走地協 3月 9日(土) 13時〜 北見市民会館
6)釧根地協 3月 9日(土) 13時〜 アクア・ベール
7)宗谷地協 3月11日(月) 18時15分〜 稚内海員会館3階
8)檜山地協 3月11日(月)13日(水) 南北ブロックごとに開催
9)空知地協 3月12日(金)〜14日(木) 北・南・中の3ブロックで開催
10)後志地協 3月15日(金) 18時〜 小樽市民センター マリンホール
11)上川地協 3月18日(月) 18時30分〜 旭川市民文化会館小ホール
(3)各種行動日程
2月 |
・フード連合2013春季生活闘争総決起集会 2/26
・連合北海道第3回闘争委員会(第5回執行委員会)2/27
・連合北海道第3回地協事務局長会議 2/27
・北海道経済連合会「春季労使交渉セミナー」 2/27
・部門別連絡会議/F部門幹事会 2/28
・北海道公務労協2013春季生活闘争決起集会 2/28
・平取地区連合春闘総決起集会 2/28 |
3月 |
・連合北海道青年委員会スプリングフォーラム 3/2
・JR連合春季生活闘争全道総決起集会 3/2
・登別地区連合春闘総決起集会 3/2
・十勝地協春闘総決起集会 3/3
・北海道への要請行動 3/4
・経済5団体への要請行動 3/4
・交通運輸政策要求実現集会 3/4
・北海道労働局への要請行動 3/5
・北海道若年者雇用問題検討会議 3/5
・春季生活闘争・政策制度実現中央総決起集会 3/6
・「2013春季生活闘争・参議院選挙闘争勝利全道総決起集会」 3/6(札幌市民ホール)
・連合北海道最低賃金対策委員会 3/7
・苫小牧地区連合春闘総決起集会 3/7
・渡島地協春闘総決起集会 3/7 ・私鉄総連第1回集団交渉 3/8
・留萌地協(南部地区)春闘総決起集会 3/8
・室蘭地区連合春闘総決起集会 3/8
・3.8国際女性デー全国統一行動 3/9
・網走地協春闘総決起集会 3/9
・釧根地協春闘総決起集会 3/9
・宗谷地協春闘総決起集会 3/11
・檜山地協春闘総決起集会 3/11・13
・北空知BL春闘総決起集会 3/12
・上川地協「改正労働関係法」学習会 3/12
・中空知BL春闘総決起集会 3/14
・南空知BL春闘総決起集会 3/14
・第2回北海道地方労働審議会 3/14
・北海道地方最低賃金審議会 3/14
・後志地協春闘総決起集会 3/15
・白老地区連合春闘総決起集会 3/15
・上川地協春闘総決起集会 3/18
・関係業界団体への要請行動 3/18.19
・函館地区連合3.8国際女性デー 3/19
・連合北海道「労働なんでも相談ダイヤル」開設 3/21-22
・第3回安全衛生センター理事会、第1回アスベストPT 3/26
・連合北海道第4回闘争委員会(第6回執行委員会)3/27
・連合北海道第4回地協事務局長会議 3/27
・北海道高年齢者雇用推進委員会 3/28
・=第1先行組合回答ゾーン= 3/11-15 (最大のヤマ場 3/13-14)
・=第2先行組合回答ゾーン= 3/18-22
・=中小集中回答ゾーン= 3/25-29
・=中小回答ゾーン= 4/中 |
4月 |
・「第2回 産業別部門連絡会」 4/2〜4の間
・=解決促進ゾーン= 「地場 解決促進集会」
・石狩地協中小組合解決促進集会 4/22
・「第3回 産業別部門連絡会」 5/ |
以 上 |
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