雇用対策等に係わる合意事項
平成17(2005)年3月10日
北海道経営者協会
日本労働組合総連合会北海道連合会
 
1.雇用情勢に対応した取り組みについて
本道の雇用・失業情勢は、2004年の年平均完全失業率が5.7%と前年より1%改善したが、依然、高水準である。こうした中で、雇用の不安を除去し、失業率を低下させることは最も重要な課題である。
こうした共通認識に立って、以下の雇用対策に取り組むこととする。
(1) 雇用の維持・安定の取り組み
雇用の維持・安定のため、経営側は雇用の維持・確保、失業の抑制に努め、労働側は経営基盤の維持・強化等に協力する。
(2) 失業なき労働移動の取り組み
両者は、最大限の努力と労使協議の結果、やむなく離職者を発生させざるを得ない場合、当該労使の要請に基づき、共同で求人開拓等に取り組むなど、失業なき労働移動に努める。
(3) 若年者の雇用確保の取り組み
両者は、自治体等が実施する児童・生徒の発達段階に即した職業人教育に協力するなど、技術・技能の承継のため、若年者の雇用促進に努める。
(4) 高齢者雇用の取り組み
改正高齢者雇用安定法に基づき、両者は定年制の変更、継続雇用等の制度導入を進める。また、労働者の募集及び採用の際、やむを得ない理由以外に上限年齢を定めない取り組みを進める。
(5) 有期雇用労働者の雇用安定の取り組み
契約の実態及び当該労働者の希望に応じて有期雇用労働者の雇用安定を図るため、厚生労働省の「有期労働契約の締結、更新及び雇い止めに関する告示」内容の徹底に努める。
 
2.労働法制遵守の取り組み
仕事と生活の調和調和に向けて、適正な労働時間管理に努めるなど労働法制遵守に取り組む。
 
3.労働災害の防止、安全衛生活動の強化
両者は、重大災害の防止を重点とした対策を強化するとともに、安全衛生マネジメントシステムの導入、普及に取り組む。
 
4.社会保障制度の抜本改革
少子高齢社会が進展するなか「負担と給付の在り方」が重要な課題であり、両者は、年金・医療・介護など社会保障制度と財政・税制の一体的改革を求める取り組みを進める。
 
5.次世代育成支援対策推進法に係わる雇用環境等の整備
労働者の家庭と仕事との両立がより促進されるよう、両者は育児休業制度の活用をはじめとした多面的な支援、協力を行う。
 
以 上