第15回統一自治体選挙闘争方針(案)
地方自治・分権はいまの政治の流れです。ボーダレス・グローバル化の時代は「国民」を枠組みとした国家という従来の土台から、より住民に身近な「地方政府」が、グローバルに、かつ、縦横に経済的・社会的結びつきを強めつつあります。しかし、我が国の地方分権の現状では、確かに「国の機関委任事務」は廃止されましたが、財政の中央集権はいっこうに改善されませんし、利権の絡む政策決定・行政システム(補助金)は国の一括管理を放棄していません。今までは「国がお金と利権を握り、地方が仕事をする」のが行政システムの基本でした。それが支配・管理と依存を生み、利権と汚職を生む温床となってきましたが、今や、財政的理由と住民意識の変化から、住民ニーズにあった効率的な公共サービスが求められ、不公正や癒着・なれ合いは厳しくとがめられることになりました。
2000年に施行された「地方分権一括法」は、はじめて国と地方が「対等・協力」の関係にあることが定められました。しかしこの「地方分権」が本物の改革として、明治維新・戦後改革と並んで第3の改革として“歴史の峠”となるのかどうか、これからの国と地方の意識改革、ひいては有権者・住民の意識のありようにかかっています。
2003年の第15回統一自治体選挙は、このような時代背景のなかで、それぞれのレベルの地方政府の、リーダーとチェック機能を確立し、雇用・福祉・環境・自立経済など住民生活と直結する分野で、納税者の納得できる行政サービスを供給できる体制の樹立が求められます。
この選挙でめざすものは、大きく2つあります。
第1は、分権時代にふさわしい地方政府としての自治体サービス機能を高めることであり、財政の配分を含めて時代に合わない機能を大胆に切り捨て、地方から改革を進める気概を持ち、住民ニーズによる新しい機能の構築を進めことです。旧弊を廃する政治理念と強いリーダーシップを持った政治指導者と、同時に立法と調査機能を充分備えた地方議会を創ること。
第2は、地域の自治体を中心にした活発な民主主義のシステムを再構築すること。そのために地方からの構造改革を進め、行政・議会・住民の意識を改革する必要があり、その様な自立した自治体活動を支える行政システムの確立と財政の再生を果たすことが必要です。いま、道が4兆7千億円(当初予算規模2兆9千億円)、道内自治体が3兆8千億円(H12年予算規模3兆2千億円)の地方債を抱え、第3の地方財政危機といわれています。国と地方の税財源改革を引き続き求めることはもちろん、この負の遺産を次世代に引き継がないよう健全化することが、今私たちの世代の最低限の責務であり最優先事項とされなければなりません。
私たちはこの二つを大きな目標にして、第15回統一自治体選挙を全力で闘うこととします。
2.闘いの基本
(1) 北海道知事選挙について
国家財政の危機と公共事業見直し、不況と将来不安による消費の冷え込み、市町村合併など課題は山積しているなかで、道財政の深刻化と分権時代における北海道再生と自立をどう築くか、道庁をはじめ、各自治体には主体性と独自性、独創性や能力の向上が求められ、住民との共同作業による自治体改革が重要となっています。
今、最も問われていることは、その中心的役割を担う道政の果たすべき任務と役割、今後の道政のあるべき姿についてです。目前に迫った明春4月の北海道知事選挙は、21世紀の最初の統一自治体選挙として、重要な政治選択の場であり、北海道と道内自治体の将来像をも決定すると言って過言ではありません。
とりわけ北海道知事選挙は、新しい時代要求に応える道政の舵取りにふさわしいリーダーの選択が道民一人ひとりに問われています。
連合北海道は、この間の道政に対する検証と総括は当然、それ以上に新しい時代の幕明け、新時代の社会的ステージにふさわしい知事像、ふさわしいリーダーの姿を最も重視してきました。
現堀知事二期7年半を振り返るとき、就任早々からの不正経理、入札談合、バブル崩壊後の深刻な不況と拓銀破綻など、明治開拓使以来の古い体質と負の遺産、時代と社会の大転換期という嵐の中で、苦闘の連続であったといえますが、時のアセス、情報公開をはじめとする数々の道政改革、連合北海道や経営者団体とタイアップした景気・雇用対策など、それぞれの局面での対応と対策、成果は多くの点で評価に値するものであり、かつて経験したことのない苦労と努力がなされたといえます。
しかし今、新しい時代のリーダーとしての北海道知事に、道民が期待し求めているものは、従前の手法の継続や延長線での知事像とは大きく違ったものとなっています。時代の一大転換期における道政に対する政治理念と基本視点、先見性と実行力を備えるとともに、道民とともに歩み顔の見える道政、密室政治や議会勢力偏重を廃し、道民と真正面から向き合い、自ら明確なメッセージを発信する指導者の出現が待たれています。
民主党北海道は、9月28日の運営委員会において、生活者の視点、依存体質からの脱却、地域から国を変えるの3点から、来春の統一地方選の公約「北海道21世紀ビジョン」を作成するとともに、堀道政を「道民との間に乖離が生じた」と総括した上で、「新たなリーダーを求める」道民の声に依拠して、具体的な選考に進むこととしています。
連合北海道は、この民主党北海道の取り組み経過と候補選考作業を注視するとともに、雇用や景気回復など勤労者に関わる政策視点を附加し、道民一丸となって自立した北海道経済・産業の再構築と再生をはかるため、次の道政を託すにふさわしい、新たな候補者の「選択肢」を求め、その実現に向けて全力を挙げることとします。
(2) 北海道議会議員選挙について
道議会議員定数は、110の総数に変更はないものの、1増(石狩市の分離)1減(士別市)となりました。現在の党派構成は、民主道民連合33、自民党54、道民クラブ6、共産党6、公明党5、道政会1の105名(欠員5)であり、自民党が現状で単独過半数を占めています。この自民党の過半数体制の打破が最大命題であり、民主党や道民クラブの空白区解消をめざす体制を早急に構築する必要があります。
民主党北海道は先の運営委員会で、第1次として28名を公認・推薦しましたが、現状では、自民党が50名を超え、公明党6名、共産党14名前後が立起を表明している模様で、少数激戦となることが予想されるため、急いで空白区解消と闘う体制の確立に取り組むことが必要な情勢です。
3.具体的な取り組み
具体的な日程は過去の実績から、都道府県と政令指定都市の首長、議員選挙の投票が4月13日、一般市、特別区、町村の首長と議員選挙の投票が27日となる見通しとなっています。統一選の対象となる知事選は北海道、岩手、東京、神奈川、福井、三重、鳥取、島根、福岡、佐賀、大分の11都道県。政令指定都市の市長選は札幌のみ。茨城、東京、沖縄を除く44道府県議選も実施されます。
連合北海道は第5回政治センター拡大幹事会で設置した「第15回統一自治体選挙対策委員会」を中心に、構成産別・地協(地域選対委員会)との連携強化を図りつつ、知事候補者の選考、道議会議員選挙をはじめ、各級選挙において、勤労者を代表する連合北海道推薦勢力の拡大と空白区解消にむけた統一候補者の擁立など、準備作業を精力的に進めていくこととします。
なお、これに関わる政策や求める公約については、産別・地域の充分な議論を経た上で、次の機関会議に提起することとします。
(1) 知事候補者の選考
次の北海道知事は広く道民各層の支持が得られる候補者となるよう、民主党北海道・北海道農民連盟はじめ各種団体・市民団体と連携しつつ選考作業を進め、執行委員会・産別地協代表者会議を経て、臨時大会で推薦決定することとします。
(2) 道議会議員選挙
連合北海道政治センターで確認した「推薦基準」を厳守し、民主党・道民クラブの拡大をめざして、「道議会議員の空白区解消にむけた作業」を円滑に進めます。
また、今日までの政党間協力の歴史と信頼に基づき、選挙協力のあり方についても、民主党と連携して作業を進めます。
なお、別紙の30名を第1次推薦とします。
また、以降に立起を表明するものについては、連合北海道執行委員会で推薦決定することとします。
(3) 自治体首長・議会議員選挙
第5回連合北海道政治センター幹事会で確認した推薦基準(別紙)により、「勤労者・生活者の視点」を重視する自治体首長・議会勢力の拡大に努めることとします。
4.闘争体制の確立
(1) 産別は速やかに、「組織内選挙対策委員会」を設置し、活動を開始することとします。
(2) 地協・地区連合は、民主党・農民連盟と連携し、連合との三軸を核としたブロック・地区選対委員会を設置し、知事・道議選一体の体制を構築することとします。
(3) 産別は、「政策推進資金カンパ」として、組合員一人千円を2003年3月末までに納入することとします。
参考
連合北海道の推薦基準
(第5回連合北海道政治センター確認)
北海道議会議員
@ 第一次推薦の決定について
下記の推薦基準に基づき、民主党の推薦要請を受け、決定します。なお、第二次以降の推薦等については推薦基準に基づき、執行委員会で決定します。
A 推薦候補以外の取り扱い
連合北海道「支持」の取り扱いは、関係組織と協議の上、執行委員会で決定します。
B 推薦基準
連合北海道の運動方針及び政策(公約)を支持し、連合北海道の議員団会議等に所属することを前提とし、推薦手続きは下記のいずれかにに該当した者について地協(地区・支部連合を含む)の機関決定を経て連合北海道に申請することとします。
連合北海道は、執行委員会によって確認し、大会及び地方委員会で正式決定します。
○民主党からの推薦要請があること。
○産別からの推薦要請があること。
尚、推薦にあたっては確認書を取り交わすこととします。
C 推薦作業の日程
連合北海道の推薦(第1次)は以下の日程で行います。
推薦書提出
10月21日まで
執行委員会
10月23日
機関会議
10月30日 第14回年次大会
市町村首長及び議員
@ 推薦基準
○ 原則として勤労者中心の政策を推進すること。
○ 当該地協(地区・支部連合)の方針及び政策を支持すること。
A 推薦手続き
○ 政令指定都市の首長は、当該地協(地区・支部連合)の機関手続きを経て連合北海道に申請する。なお、連合北海道は執行委員会で決定する。
○ その他の首長については、当該(地区・支部連合)が決定し、連合北海道は報告に基づき執行委員会で決定する。
○ その他の市町村議員については、当該地区・支部連合が決定し、地協はそれを確認する。
○ いずれも政策協定を取り交わすこととする。
B 統一対応
候補者の推薦に当たっては、組織混乱を起こさないことを基本に対処する。
C 推薦作業
地協からの要請があり次第、直近の執行委員会で確認する。
以 上
第4号議案付属資料
第14回年次大会 2002.10.30
第15回統一自治体選挙
北海道議会議員選挙第1次推薦候補者
選 挙 区 |
氏 名 |
所 属 |
新旧 |
年齢 |
札幌市中央区
札幌市西区
札幌市南区
札幌市東区
〃
札幌市北区
札幌市豊平区
札幌市白石区
札幌市清田区
札幌市厚別区
函館市
〃
江別市
北広島市
旭川市
〃
室蘭市
苫小牧市
登別市
帯広市
稚内市
釧路市
後志支庁
渡島支庁
上川支庁
〃
空知支庁
十勝支庁
胆振支庁
釧路支庁 |
段坂 繁美
西本 美嗣
林 大記
星野 高志
久保 雅司
蝦名 清悦
佐野 法充
鈴木 泰行
大内 良一
伊藤 政信
平出 陽子
斎藤 博
勝部 賢志
沢岡 信広
木村 峰行
三ツ井章子
滝口 信喜
沖田 龍児
井野 厚
三津 丈夫
岡谷 繁勝
西田 昭紘
市橋 修治
岡田 俊之
矢野 制光
佐々木隆博
高橋由紀雄
池本 柳次
田村 龍治
岡田 篤 |
民主党公認
民主党公認
民主党公認
民主党公認
民主党推薦予定
民主党公認
民主党公認
民主党公認
民主党公認
民主党公認
民主党公認
民主党公認
民主党推薦予定
民主党推薦
民主党公認
民主党推薦
民主党推薦
民主党公認
民主党推薦
民主党公認
民主党推薦
民主党公認
民主党公認
民主党公認
民主党公認
民主党公認
民主党公認
民主党公認
民主党公認予定
民主党推薦 |
現3期
現4期
現2期
現2期
現1期
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現1期
現4期
現5期
現3期
現3期
現1期
新
現2期
現1期
現1期
現2期
現1期
現4期
現2期
現1期
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新
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現1期
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新
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53歳
65歳
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50歳
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66歳
58歳
53歳
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56歳
53歳
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53歳
63歳
55歳
53歳
61歳
55歳
50歳
51歳 |
以上30名