メーデー宣言(案)
 
 
 わたくしたちは、本日ここに働く者の祭典第78回全道メーデーを開催した。
 景気は戦後最長だった「いざなぎ景気」を超えたと言われている今、労働者にはその実感は全くない。それどころか、企業収益は株主・役員への配分を高める一方で労働者の可処分所得は8年連続低下し続け、社会の分配構造の歪みは増している。
 経営者はパート・派遣・請負等、低賃金で雇用の不安定な労働者を増やし、正社員には不払い残業や長時間労働を強いている。
 とくに、北海道においては、有効求人倍率が全国平均を大きく下回り、完全失業率も沖縄に次いで全国で2番目の高さとなっている。また、個人・地域間の格差拡大も深刻な状況にある。
 
 わたくしたちは、パート・派遣・請負等の均等待遇をはじめ中小企業で働く労働者の格差是正を求め、「仕事と生活の調和」を実現させ、働き方と所得の二極化、格差の固定化・拡大にストップをかける。
 とくに、今次国会を通じて、最低賃金の大幅引き上げ、全てのパート労働者を対象とした均等待遇の法制化、時間外割増率50%への引き上げなどによる働く者のためのワークルールの実現を求めていく。
 本年7月には、第21回参議院選挙が実施される。この参議院選挙は、政権交代実現にとって極めて重要な選挙である。格差を是正し公正・公平・安心な社会を実現するため、組織内候補者はじめ推薦候補者の全員勝利により与野党逆転させよう。
 
 一方、世界の平和が脅かされている。
相次ぐ自爆テロや戦闘により治安悪化するイラク、核開発疑惑のイラン、世界的な米軍再編、さらには北朝鮮による核実験、弾道ミサイル発射、日本人拉致事件などは容認できるものではない。
 わたくしたちは、国際的な枠組みによる対話をもとに北東アジアの非核化、拉致事件解決、世界の核兵器廃絶と恒久平和の実現を求めて訴え、行動していく。
 
 メーデーは国際連帯の日である。昨年11月に結成された「国際労働組合総連合」(ITUC)は、グローバル化による貧困や飢餓、差別や抑圧、紛争やテロをなくすため、また、政府や経営者に労働者の権利を尊重させるため世界中の労働者が立ち上がるよう呼びかけている。
 
 今こそ、働く者の連帯と、NGO・NPOとの連携で「平和・人権・労働・環境・共生」に取り組み、労働を中心とする福祉型社会と自由で平和な世界をつくろう!
 全ての労働者が立ち上がり、格差是正を求めて、力強く訴えていこう!
「STOP!THE 格差社会」   第78回全道メーデー 万歳!
 
                         2007年5月1日
                         第78回全道メーデー大会