日豪EPA交渉における農業分野重要品目の
関税撤廃に反対する決議(案)
 
 北海道は、食糧自給率が201%とわが国最大の食糧供給地域であり、また、安心・安全で良質な食糧の安定的な供給をはじめ、国土や環境の保全、美しい景観の形成など多面的な機能の発揮に重要な役割を果たしている。
 
 一方、経済のグローバル化が進展するなかで、農畜産の貿易ルールを決めるWTO農業交渉やEPA(経済連携協定)FTA(自由貿易協定)交渉が進められている。
 
 政府は、オーストラリアとの間で、昨年12月に貿易などの自由化を進めるEPA交渉を今年から開始することに合意した。
 
 両国間の貿易では農畜産物が多くを占めており、オーストラリア政府は農畜産物の関税撤廃を求めている。
 もし、本道農業の重要産品である米、牛肉、乳製品、小麦、砂糖などの関税が撤廃されれば、農業はもとより、その関連産業、さらには、地域経済に甚大な打撃を与えることは必至である。その影響額は、北海道において約1兆4千億円以上にも及ぶと試算されている。
 
 連合北海道は、道内の関係団体とも連携のもと、北海道農業・地域経済に甚大な被害をもたらし、農業の衰退に伴う地域経済・社会の崩壊につながる農業分野の重要品目の関税撤廃には断固反対する取り組みを強めていく。
 さらに、今後も北海道農業の一層の活性化と食の安全・安心のさらなる推進を目指して積極的に取り組んでいく。
 
 以上、決議する。
 
2007年5月1日     
第78回 全道メーデー大会