メーデー宣言(案)
 
 わたしたちは本日、働くものの祭典第77回全道メーデー大会を開催した。今こそ、仕事と暮らしに「安心・安全」を取り戻さなければならない。
 
 今日、地域間、産業間、企業規模間、雇用形態の違いなどにより様々な格差の拡大が進んでいる。今や、5世帯に1世帯は年収200万円以下の世帯であり、貯蓄ゼロ世帯、生活保護世帯も増加するなど、低所得者層の拡大・固定化が危惧されている。
 さらに、BSE問題での食の安全をはじめ、偽装設計での建物の安全、地域での子どもの安全など様々な面で、病理現象が現れ社会の劣化が進んでいる。そして、将来への希望すらも二極化を生み出している。わたしたちは、安心して暮らせる社会実現のため、あらゆる分野で格差是正を強く求めるものである。
 
 一方、世界的にも平和を脅かす情勢が続いている。臨界前核実験をはじめ、イランや北朝鮮の核開発問題、イラクの内戦状況、さらに在日米軍再編は、日本の主権とこれまでの安全保障をも大きく揺さぶっている。核兵器廃絶と世界平和にとって看過できるものではない。
 
 道内においても、在日米軍再編の一環として米軍嘉手納基地所属のF15戦闘機の訓練が、地元住民の多くの反対の声を無視して、自衛隊千歳基地に移転・分散されようとしている。
 
 メーデーは国際連帯の日である。世界のナショナルセンターが加盟するICFTU(国際自由労連)は、貧困や飢餓、差別や抑圧、紛争やテロをなくすために、また、政府や経営者に労働者の権利を尊重させるために世界の労働組合が立ち上がるよう呼びかけている。
 
 わたしたちはこのメーデー大会を機に、NPOやNGOとの連携と、働くものの連帯で、「平和・人権・労働・環境・共生」に取り組み、労働を中心とする福祉型社会と自由で平和な世界を実現しなければならない。そのためにも、2007年政治決戦の完勝を目指し組織の総力を結集して闘い抜くことを宣言する。
 
 第77回メーデー万歳!
2006年5月1日
第77回全道メーデー大会