「サラリーマン増税」の撤回と
働く者の視点からの税制改革を求める特別決議(案)
われわれは、政府の「サラリーマン増税」を断固阻止すべく、全道の職場・地域で行動を展開してきた。しかし、政府与党は、われわれの強い反対の声に耳を貸さず、所得税と住民税の定率減税の廃止を決定した。
定率減税の廃止は、給与所得者が最も影響を受ける、まさに「サラリーマン増税」である。与党は、先の総選挙で「サラリーマン増税は行わない」との公約に「違反」をしたのである。われわれは断固抗議する。
政府は今後、歳出入改革の方針や政府税調の中期答申など、税制に関わる重要方針を相次いでまとめる予定である。そのなかで、財政赤字の縮小が最優先であるとして、給与所得控除の縮小をはじめとしたサラリーマン狙い撃ちの増税案を具体的に提起してくるおそれが高い。
われわれは、真に安心できる福祉社会が実現されるのであれば、そのために本当に必要な負担について否定するものではない。しかし、現在の税制ですら不公平があるというのに、さらに勤労者に負担を押しつけようとする政府与党のやり方は、到底承服できるものではない。
政府は、安易な増税を提起するのではなく、所得の再配分機能を回復させるための「真の税制改革」を行わなければならない。あわせて、税金のムダ遣いを徹底的に改めるとともに、「安心で公正な社会」を実現するために、予算構造と政策の転換をはかるべきである。
税制改革の議論は、これからが正念場である。働く者の視点に立った税制を実現するため、このメーデーを契機に働く者の力を結集し、国民・世論にも幅広く訴え、行動の輪を広げよう。
そして、6.15連合「東京大規模行動」の成功に向けて、サラリーマン大増税阻止をはじめとする連合政策要求実現のため、各地協・地区連合を軸に大衆行動を積み上げ、格差社会の是正に向けた道民運動の構築に全力をあげよう!
以上、決議する。
2006年5月1日
第77回全道メーデー大会