第2号議案
2005年7月1日
連合北海道第31回地方委員会
新たな開拓者精神と独立心を呼び起こそう!
真・開拓時代/北海道の創造と展望(第一次案)
一.はじめに(この方針の取扱い)
連合北海道は、昨年10月の第17回年次大会で、「2007年に向けて体制の構築を進める」との方針を確認するとともに、さらに、2005年1月27日の政治センタ−拡大幹事会においては、「2007年は、第16回統一自治体選挙および第21回参議院議員選挙が施行され、そして、それまでには必ず、解散総選挙(第44回)が行われる。『労働を中心とした福祉型社会』をめざす連合北海道にとって、政権交代が前夜から希望の夜明けとなり、同時に北海道においても新しい道政の日の出となることが不可欠となっている」として、当面する課題への諸準備と対応を行ってきた。 国政における政権交代と道政の奪還を主要な戦略目標とする「北海道政権戦略会議」は、3月26日に設立総会が行われ、連合北海道は、民主党北海道・北海道農民政治力会議とともに参加し、現在、マニフェスト策定委員会や候補擁立委員会、選挙シミュレ−ション委員会の作業にかかわっている。
この方針は、連合北海道第31回地方委員会において、特に、知事選挙を焦点とした2007年政治決戦に対する闘争基本方針(第1次案)として提起するものであり、以降、各構成産別、地協、地区連合での組織討議を経たうえで、10月の連合北海道第18回定期大会で正式提案し決定するものである。
二.前回(第15回)の統一自治体選挙を振り返る
−前代未聞となった北海道知事・札幌市長選−
1.2003年4月に実施された第15回統一自治体選挙において、連合北海道は、 @分権時代にふさわしい地方政府としての自治体サ−ビスを高めること、A地域の 自治体を中心にした活発な民主主義のシステムを再構築すること、を目標とした。
そして、この目標実現のためには、@旧弊を廃する政治理念と強いリ−ダ−シッ プを持った政治指導者、A立法と調査機能を十分備えた地方議会を創ること、B地 方からの構造改革を進め、行政・議会・住民の意識改革と自立した自治体活動を支 える行政システムの確立と財政の再生を果たすこと、を課題に掲げ選挙戦を戦った。
2.特に、北海道知事選挙と札幌市長選挙が最大の焦点となった。北海道知事選挙は 9名の候補が乱立するなか、民主党北海道および北海道農民連盟とともに推薦した 「はちろ吉雄」候補は6万票余りの差で惜敗となり、20年ぶりに「再び道政を『中 央依存・直結』『利権優先』の保守道政に回帰させてしまい、道政奪還に向けて運 動の再構築をめざす」(選挙闘争総括より抜粋)こととなった。
一方、同時に戦われた道都・札幌市長選挙においては、7名が立候補、いずれの 候補者も当選基準(法定得票数が有効投票数の四分の一以上)に到達せず、6月再 選挙の結果、44年ぶりに上田文雄・民間市長の誕生となった。いずれも前代未聞 の選挙戦となった。
−選挙の質的転換を促した、マニフェスト−
3.以上のように、北海道知事選挙や札幌市長選挙においては、候補者が乱立したが 全国的にも「無党派」を名乗る候補が乱立し、政党隠しも横行していた。結果とし て、有権者には多くの選択肢が与えられたが、その数だけ選択が分散して低投票率 や政治不信の解消にはつながらなかった。
このことは、無党派層の増大が既成政党や既存組織に対する不信や不満から生ま れているのにもかかわらず、既成政党や既存組織がその改革ビジョンを十分に果た せず、選ばれる側に立つ候補者は党派色を薄めることに腐心し、そして、選ぶ有権 者の側にも、「政治や行政に対し不満を口にするが自らどうするということが希薄」 といわれる観客民主主義の現状が起因している。
4.だが、統一自治体選挙後に行われた衆議院議員選挙(2003年11月)や参議 院議員選挙(2004年7月)では、政権交代への確かなステップが築かれている。 その中心的役割を果たしたとされるマニフェスト(政権公約)は、選挙そのものを 「お願い」から「約束」へ、政策選択は主権者の責任へ、そして、選挙は政権を選 択するものへと質的転換を促したといえる。
全ての政党と候補者は、これからの国や自治のかたちを明確に描き、そこに至る プロセスを政策化(この基本条件は、期限・行程・財源の明示とされるが)して他 の政党や候補者との違いの部分を明確にする責務がある。
−自立した候補者と協働型支援システムを!−
5.日本における政治と民主主義は、政党政治を基盤として国民との信頼のうえに成 り立ち、さらに、有権者の政策選択によっていつでも政権交代が可能とされること が、成熟した日本民主主義のこれからの姿である。このことは、地方政治や行政に ついても同様のことである。政党隠しや観客民主主義の増長とならないためにも、 既成政党や既存組織が新しく生まれ変わるとともに、いわゆる無党派型選挙と決別 し、全てにおいて自立した候補者と、掲げるマニフェストに賛同する政党・団体や 市民との協働型支援システムこそが、特に、次回北海道知事選挙態勢の最大キ−ワ −ドとなる。
加えて、連合北海道は、何よりも政策(マニフェスト)を重視し、知事候補につ いては、発掘と擁立過程からの「公開」と「参加」が重要と考えている。「北海道 政権戦略会議」に対してはこのような基本姿勢で対応し続けていくものである。
三.これまでの道政からの教訓
−北海道が抱える、中央依存・公共事業依存体質−
1.北海道は、開拓に着手以来、特に戦後日本60年の歴史にあっては冷戦時代が終 焉するまでの間、一方で仮想敵国とする「ソ連」の侵略を防ぐための「北の防波堤」 であり、他方では「日本の食糧・資源・観光基地」という国策上の位置付けが政府 によってもたらされてきた。この二つの位置付けによって、戦後の北海道における 政治的、経済的な争点が形成されてきたといえるのではないか。
政治的には、北海道が他都府県と比較していまなお二大政党が厳しく競い合い、 かっては「革新王国」と称された。1955年、保守合同にはじまる自民党と社会 党という保革対決の政治構造は、戦後初の民選知事となった田中敏文、保守道政に 転換した町村金五とそれを継続した堂垣内尚弘、24年ぶりに革新道政となった横 路孝弘というように、それぞれが三期十二年ずつ政権が交代した歴史に証明されて いる。その後においても、2期8年の堀道政、そして20年ぶりの保守道政回帰と なった現在の高橋道政がある。
2.こうした道政における政権交代の歴史は、行政システムや経済構造における中央 依存体質を深めた歴史でもあったといえる。1950年に「北海道開発法」が制定 され、1951年には、田中知事などの反対を押し切って北海道開発局が設置され た。このことによって国の意向を直接的に反映する北海道開発の推進体制が確立さ れ、北海道開発における二重行政がスタ−トした。そして、北海道行政と北海道開 発のあり方を長きにわたり規定してきたのである。
振り返って、自民党政府の国策をそのまま実行することを基本姿勢とした24年 間にわたる「中央直結」の町村・堂垣内道政、「中央直結」から北海道経済と道民 の自立をめざした新・開拓持代の横路道政、自主・自律の北海道のための構造改革 を進めようとした堀道政、「北海道新生」を掲げて誕生した高橋道政というように 知事と道政の歴史は刻まれたが、同時に、高度経済成長から低成長へ、産業構造の 転換、戦後冷戦体制の終焉、バブル崩壊、「都市銀行はつぶれない」という神話が 崩れた北海道拓殖銀行の破綻、そして地方財政の危機と景気の低迷や雇用不安、さ らに地方分権・市町村合併など、それぞれの時代背景のもとにおいても、北海道庁 の対中央政府に対するポジションは、北海道開発予算の獲得(いわゆる北海道特例 や公共事業の展開)が軸とされ、結果として容認されてきたものであるといえる。
−構造的な依存体質からの脱却を!−
3.こうした、中央依存・公共事業依存型の行政と政治体質は、北海道が抱える構造 的体質である。いま、国や自治体財政の肥大化と危機が限界に達し、公共事業が縮 減され続けているときだからこそ、こうした構造的な依存体質から脱却して、新し い北海道の自立への道に踏み出さざるを得ない。
これからの地方自治は、これまでの政治や行政のあり方の「あたりまえ」を「あ たりまえ」とせず、「本来の官の役割とは何か」を問い、既得権益・既成概念・既 存体制をこえ、企業やNPO、市民との協働システムの構築とこれからの新しいフ ィ−ルド「公共の場」(個人でも出来ず、国にも頼り切れない分野)を準備しなけ ればならない。そして、自立への道のりは、同時に地方分権推進の過程でもある。 地方分権の推進は、現高橋道政下での市町村合併推進や事務権限移譲にみられる ような、上から分け与えられるものではなく、基礎的自治体と地域を起点として積 み上げられるべきものである。新しい道政には、新しい道庁の改革が必要である。 しかも大きな改革は、人と組織を変えることをもって推進しなければならない。
四.高橋道政の現状と課題
高橋道政は、今年4月に折り返して後半をむかえ、これからは2年後の知事選を視野に入れた動向が具体化されていくこととなる。高橋知事は、選挙公約で「新生北海道」を掲げ、「新しい発想で、北海道を根底から変え、盛り返す」としていたが、果たしてこの2年間はどうであったのか。連合北海道は、連合がめざす「安心・安定・公正」を基本とした、「労働を中心とした福祉型社会」「男女平等参画社会」「持続可能な循環型社会」の実現に相応しい知事誕生に向けて努力していくことを不動の姿勢としつつ、以下のとおり、いくつかのテ−マを設定して検証を行いながら今後の課題を探っていくこととする。
「労働を中心とした福祉型社会」とは
○あらゆる人に暮らしの安心を保障する社会
○働くこと(仕事)の意義と価値を尊重し合う社会
○子どもを安心して産み育てられ、子どもが健やかにのびやかに育つ社会
○完全雇用と社会保障の完全適用を保障する社会
1.雇用労働政策
@:北海道雇用創出基本計画の策定
(1)北海道における雇用情勢が厳しさを増す中で、道は、2003年9月に「北海 道雇用創出プラン」を改訂し、2003年度および2004年度の2ヶ年を緊急雇 用対策実施期間と位置づけし、5万人の雇用創出を目標に一定の成果を上げたとし ている。
しかし、2005年3月現在の北海道の完全失業率は、5.9%と全国最悪であ り、2005年4月時点での有効求人倍率では、0.53%となっており、全国(0. 94%)との格差はひろがっている。
道は、16万人の失業者の存在という厳しい情勢を打開するため、北海道雇用創 出推進会議のメンバ−である北海道労働局・経済産業局との連携を強化し、各行政 機関の予算や諸制度の効果的活用をはじめ、2004年7月には若年雇用対策とし て「北海道若年者就職支援センタ−」(ジョブカフェ北海道)を開設するなどの諸 施策を進めているが、予算の確保が裏打ちされた、国から市町村に及ぶより実効の あがる推進計画が求められているといえる。
−自民党会派から異例の条例提案、修正要求を一切拒否−
(2)こうしたなか、2005年3月の第1回定例道議会に自民党・道民会議議員会 から「北海道雇用創出条例案」が提出された。自民党・道民会議議員会の条例提案 は、1955年以降では7度しかなく、異例ともいえる。連合北海道は、条例案に 対する意見書を自民党・道民会議に提出するとともに、条例案がより充実し、全会 派の理解を得て制定されるように各会派に対しても要請を行った。
道議会では経済委員会において質疑が行われた。民主党・道民連合からは「完全 雇用の達成に資する」などを明記する条例案の修正要求が出されたが、自民党・道 民会議議員会は条例の修正には応ぜず、民主党・道民連合が提案した「基本的な計 画の策定に当たり、産業・労働関係団体、市町村などの意見を反映できるようにす る」などの附帯意見を付して、可決・成立となった。自民党・道民会議が数の力を 背景に、基本目標の明示などの修正には一切応じなかったことは遺憾であり、雇用 問題に対する姿勢に疑念を抱かせるものである。
−完全雇用の達成、安心できる就業環境の整備を重点に−
(3)道は、この条例制定を受けて、(仮称)北海道雇用創出基本計画(素案)を4 月に作成し、5月20日まで道民へのパブリックコメントにかけた。
連合北海道は、素案に対する意見書を道に提出した。その内容は、完全雇用の達 成や就業環境の整備など、実効性のある施策を求めるものであった。
具体的には、@この条例の基本目標は何かが不明確であり、完全雇用の達成(失 業率3%以下に抑制)という中長期の基本目標を明示すべきであること。A計画の 実施期間(3年間)について、2007年から団魂の世代の退職が始まるが、この 3年間が中長期の視点からどのように位置付けられるか、さらに3年後の計画につ いても明示すべきであること。B計画の推進力としての道庁の役割として、雇用対 策の財政と権限を一元化し、道政の緊急優先課題に相応した体制として、臨時的に も機構改正を講ずるべきであること、について基本的指摘を行った。素案に対する 意見募集の結果は、12主体から40件の提出意見があり、道は、一部について修 正・追加を行い、6月13日の道議会経済委員会に報告している。
(4)さらに、連合北海道は、「雇用創出に向けた課題」として、@若年者の深刻な 雇用状況の解決のために、企業が若年求職者の意識改革や職業訓練など、時間と資 金を投入として社会人として育てる姿勢と実践が不可欠であり、A安心して働ける 就業環境の整備が重要と考えている。
各企業では多様な雇用形態と称して、正社員から非正社員(臨時・派遣等)への 置き換えが進み、有期雇用労働者が急増して4割に達する勢いである。その結果、 賃金・労働条件の切り下げが進み、企業の持続的発展や年金・医療等の社会保障制 度の空洞化など社会の再生産に重大な影響を与えつつある。また、不払い残業問題 や効率性のみが強調され安全衛生の違反職場も慢性化しており、早急な改善が不可 欠である。さらに、多数を占めるパート労働等契約労働者の雇用安定と劣悪な労働 条件の是正について、企業は社会的責任を自覚して対処すべきであり、行政も厳し く監督・指導を強めるべきである。
(5)そして、道と市町村などの各行政は、「公契約における公正労働条件の確立」 のために自治体入札・契約における法令遵守(労働法、労働条件、雇用継続等)、 社会的価値の実現に資する公契約条例(公正労働、均等待遇、男女平等参画等)の 制定を急ぎ、環境を整備すべきである。
また、行政指標については、実施期間3年間で8万人の雇用創出をめざすとされ ているが、この指標は、現在高水準にある完全失業率を抑制し、雇用の増加分と減 少の両面をふまえた目標とするとともに、量的のみならず、長期・安定的で、良質 な雇用の創出をはかるべきであると考えている。
A:季節労働者通年雇用対策
−冬期雇用援護制度の改悪は、季節労働者の切り捨て!−
(1)季節労働者の問題は、北海道にとって最重要課題の一つである。連合北海道は、 道季労・全建総連とともに、厚生労働省の「冬期雇用援護制度廃止」提案に対して、 「制度の存続・延長」を求めてたたかった。その結果、年齢制限や給付金減額など の制度改悪が強行されたが、3年間は存続となっている。
現在、厚生労働省は、依然として、2006年度で「制度の廃止」を行おうとし ている。「制度の存続・改善」は、冬場の失業があるかぎり、道内勤労者の6.7 %、15万5475名(2003年度、2004年度の速報値では14万3000 人と減少)におよぶ季節労働者にとって必要不可欠なものであり、通年雇用が基本 的解決課題なのである。制度の改悪を経験して、各地域での受講者の大幅減少、雇 用保険期間の不足や就労の減少等、事実上季節労働者が冬期講習から切り捨てられ た結果となっている。制度の存続はもちろんのこと、改善が急務であることが明確 となった。
(2)連合北海道は、今年5月下旬の季節建設対策委員会において、「冬期雇用援護 制度の存続・改善をかちとる基本方針」を決定している。その内容は、@知事にリ ーダーシップを求め、市長会、町村会、経済団体、業界団体、労働団体が一致して オール北海道の運動体制をつくり、A全政党に理解を求め、国会議員、道議、市町 村議員との連携を強化する、ことを柱に制度存続をめざし、さらに、市町村から国 への要請、道・市町村議会から「制度存続・改善」の意見書採択、100万人署名 運動、キャラバン行動を展開することにしている。
したがって、知事は、「季節労働者への支援は一党派への運動だ」と放言した自 民党議員の偏見を正し、オール北海道の運動態勢を築きあげ、その先頭に立つべき である。
−3年間で季節労働者1万4千人の通年雇用化の達成を−
(3)さらに、連合北海道や道季労、全建総連の強い要求によって、昨年9月、「季 節労働者雇用対策協議会」(構成は、道、国[労働局、開発局、経済産業局]、道内 自治体、経済団体、業界団体、労働団体[連合北海道、道季労、全建総連])が結 成されているが、この協議会は、「平成16年度から3年間で、季節労働者1万4 千人の通年雇用化を目標にする」新たな道の施策を支援することにある。
この施策をはじめ、冬期間に季節労働者を6割基準で雇用する、道の「通年雇用 化特別対策事業」で基準どおりの雇用を守らせる規制改善など、知事の積極的な取 り組みが求められているのである。
2.道警不正問題
−道警本部長「不正経理はない」と発言、知事は追認?−
(1)2003年11月23日、旭川中央署の捜査用報酬費の不正流用疑惑がマスコ ミ報道で浮上した。11月28日には、芦刈道警本部長が定例会見で「不正経理の 事実はない」と否定し、そして、高橋知事は、「疑惑を否定した道警本部長の発言 は重い」とコメントしたのである。この発言は、当然のこととして道民の猛反発を 浴びたのである。
2004年2月10日には、元釧路方面本部長の原田宏二さんが記者会見し、「組 織的に裏金をプールし、幹部の交際費や議員接待などに使っていた」と証言、さら に、同年3月1日には、元弟子屈署次長の斎藤邦雄さんが同署の不正を実名で告発 した。このような事態をうけて、高橋知事はやっと、「告発者がまた出てくること によって、事実が明らかになることを求めたい」と発言の軌道修正をはかった。
こうして、同年3月12日に道公安委員会は芦刈本部長に内部調査を指示し、3 月15日には高橋知事が、道警全部署を対象に道監査委員に特別監査を求めたので ある。
−裏金づくりと約11億円の不適切執行認める、道警本部長−
(2)2004年9月17日、芦刈道警本部長は、1998年度〜2000年度で全 組織において裏金を作っていたことを議会に報告した。
そして、11月22日、道警は内部調査の最終報告を公表し、道費、国費で約1 1億円の不適正執行額を認めたが、この内、適正執行・会計処理との理由から、道 費約2億円、国費約5億円の返還額を決めた。12月3日には、道監査委員は、知 事に特別監査結果報告書を提出した。その中で、監査委員が認定した道費の不正総 額は約4億9千万円となり、さらに報告書は、道警が否定していた上層部の関与を 認めた。同年12月28日、道警は道費約2億5千万円を道に返還した。
−高橋知事自ら幕引きは許さない!−
(3)2005年5月27日、道の監査委員は、知事、道議会議長に対し確認監査報 告を行った。高橋知事は、6月3日に確認監査が認定した3,770万円を追加返 還するように道警に求めた。一方、芦刈道警本部長は、「知事から求められた追加 返還」について早期に返還することを表明、合わせて、確認監査報告は道警の内部 調査の信憑性を揺るがすものではないとした。
高橋知事は、記者会見のなかで、「道の監査委員の監査報告について、『現行法規 上、強制力を伴う調査等は規定されておらず、監査には限界』があった」、「使途不 明金が国費を含めて3憶9千万円に上っており、真相は解明されていない。知事の 力で真相究明に取り組む考えはないのか。」という意見に対して、「現行の法体系の 中で、最も調査権限の強い第三者機関である監査委員ができる限りのことをやった と理解している。」「できることがあればやりたいが、現時点で自ら調査する考えは ない。」と答弁した。
さらに、「実名告発者(原田・斉藤氏)と会わずに判断したのか」との問いに、「監 査委員が話しを聞いていただいたことで十分だった。」としている。
一方、芦刈道警本部長は、「事実解明は十分だったのか」との問いに対して、「監 査委員の捜査協力者への聴取は警察活動に支障があった。その代わりとして、捜査 員への聴取、捜査資料はすべて提供した。」と答えた。また、「道警としての立件は 元北見方面本部警備課長の書類送検だけだが、多くの部署であった文書偽造なども 犯罪にあたるのでは」 との問いに、「現時点で、北見以外に組織の立場を離れた個 人的利得を把握しておらず、刑事事件として取り上げる判断はしていない」と答弁 している。
−全容解明に向け、知事自らの権限で調査を!−
(4)高橋知事は、まず道監査委員の確認監査では疑惑の全容解明が出来なかった現 状を真摯に受け止めるとともに、あらためて民意は何かを踏まえるべきである。
道新が4月に実施した世論調査では、「確認監査で全容が解明できると思う」と 答えたのは15%、「できないと思う」が83.3%だった。また、百条調査委員 会設置問題では、81.2%が「設置すべき」と答え、これまで5度にわたって否 決した与党自民党の支持層でも80.0%が設置派なのである。道民は、強制力の ない監査制度に限界があることを十分承知し、知事の責任ある対応と百条調査委員 会による全容解明を求めているのである。道監査委員の確認監査は、「私的流用」 疑惑や「使途不明金」の真相解明の必要性をさらに深めるものとなった。
(5)さらに、今年1月、民主党の鉢呂・佐々木衆議院議員から道警不正経理問題に 絡み告発を受けた札幌地検(特別刑事部)は、6月26日までに、道監査委員が行 った特別監査結果の資料を押収していることが明らかとなり、原田・斉藤氏からも 参考人聴取を進めるなど、司法サイドの動きも活発化している。
そして、他県の動きとしては、6月23日、浅野宮城県知事が宮城県警の犯罪捜 査報償費(県費)について、「適正執行が確認できず、予算執行権者として執行を 続けることは困難」として、本年度の予算の執行を停止する方針を固め県警側に文 書で通知している。
知事は、道警への道民の信頼を回復し、市民の安全を守る現場の警察官が意欲を もって仕事に従事できるようにするためには、不正疑惑の幕引きに加担することな く、全容解明のため「知事自らの権限で独自の調査を実施」し、「道議会に百条委 員会を設置して真相解明するように各会派に働きかける」ことが、道政の最高責任 者としての知事の責務であると考える。前述した道民世論や地検の動き、浅野知事
の姿勢を見れば、なおさらのことである。
3.財政改革/「三位一体」
@:道財政の見直し
−財政立て直しプランは、僅か6ケ月で見直しへ−
(1)道が2004年8月に策定した「財政立て直しプラン」は、2005年度から 2014年度までの10カ年で収支均衡をめざすものであった。第1段階を集中対 策期間(2005年度から2007年度)と位置付け、第2段階(2008年度か ら2014年度)を構造改革期間とし、第1段階では、1,700億円の歳出削減 ・歳入確保を目標としていた。
しかし、2005年度予算編成では、早くもこの「プラン」の見直しが迫られた。 道の収支見通しの中で、「このままでは、赤字再建団体転落は避けられない」とし て、「財政立て直しプラン」をローリング(計画チェック・再編)し、集中対策期 間3年間(2005年〜2007年)の2年目となる2006年度に2007年度 分の計画を前倒しすることを明らかにした。このように策定されたプランは僅か6 ケ月で見直しを余儀なくされている。
−道財政の立て直し、温かい改革で−
(2)「財政立て直しプラン」の策定にあたっては、道として、景気対策に地方財政を 動員した国ととともに、結果としてそれに追随し自らの財政改革や政策見直しを先 延ばししてきたことが財政危機を深化させた原因であった、という反省と結果責任 が重要である。また、景気低迷による道税収入の急激な落ち込みとともに、政府の 三位一体改革の初年度(2004年度)は、国の歳出カットのために地方交付税が 前年度と比較して12%もの大幅削減がされたことも問題と言える。知事は、道内 の地方6団体、農林水産・経済団体、労働団体等を幅広く結集して、政府の地方切 り捨てに反対し、地方分権を推進する運動を強めていくべきである。
一方、この「プラン」は、医療・福祉・教育など道民生活の根幹に係わる部門を 中心に聖域なしに削減・切り捨ての内容となっているが、「厳しい財政の中で何を 優先し、何を我慢するのか」「本来の行政の果たす役割は何か」を明らかにし、道 民と市町村の意見もしっかり集約し協働しながら温かい改革としてつくり上げられ るべきものである。温かい改革とは、弱者に対する心配りを行い、一律カット主義 ではなく、応能方式や複数以上の選択肢による弾力的な方策、削減効果の明示や削 減後のフォロ−アップの提示など、少しづつ・ゆるやかに・できるだけ全体で、我 慢と痛みを分かち合う、合意と納得の削減プログラムのことである。このプログラ ムの作成は、これまでの道庁・財政課主導のみでは不可能である。当事者たる道民 や団体等による道庁外での「もう一つの予算編成」が構想されなければならない。
−「三位一体」、税源移譲と交付税の確保が前提−
(3)政府の三位一体改革の対応をめぐって、全国知事会は、2004年8月、20 06年度までに3.2兆円の補助金を削り、その見返りに3兆円の税源を地方に移 すよう、また、政府と地方との協議機関を立ち上げることも要求した。
3.2兆円の補助金廃止案には、義務教育国庫負担金のうち中学校分の8,50 0億円だけが含まれ、そして、公共事業6,000億円、施設整備6,000億円、 その他1兆2,000億円(私立保育所運営費など)となっており、廃止すべき補 助金の数字合わせをした面はいなめない。
この案に高橋知事は賛成した。しかも、地方交付税を含めた財源措置がきちんと 確保されることが保障されている訳ではなかった。文部省の試算では、義務教育国 庫負担金を廃止した場合、北海道は、全国で最も大きく税源移譲額が補助金廃止額 を下回る(252億円)こととなっている。厳しい財政状況が続く中、一般財源化 によって、機会均等と教育水準の確保という義務教育国庫負担制度の根幹が維持さ れる保障は担保されていないのである。
この問題については、政府は、2006年度分の改革をめぐって昨年11月、国 と地方の対立を玉虫色の文書にして中央教育審議会に丸投げした。現在、中央教育 審議会では、義務教育の国庫負担も廃止か存続か、で熱い論争が継続されている。
4.「自治」と分権改革について
−道州制特区/国と自民党に依存−
(1)道州制、支庁制度改革、市町村合併の取り組みは、高橋道政の「自治」に対す る考え方、姿勢を明らかにする一つの重要テーマである。前の堀道政は、「時のア セスメント」「政策評価制度」「情報公開制度」「外部監査制度」「オンブズマン制度」 など、全国に先駆ける分権型の道政改革を進め、高橋知事は、選挙公約として「堀 道政の進める改革を継続していく」と表明した。
道州制については、高橋知事の公約では、道庁改革の断行という項目の施策の中 に、地方分権に向けて「支庁のあり方や道州制の検討」と記載され、検討課題の政 治テーマとされていたが、2003年の知事選挙で対決した鉢呂吉雄候補(現衆議 院議員)が、「政治契約」のなかで「道州制の実現」と明確にしていたことと比べ ると、スタンスの違いが大きいテーマだったといえる。
(2)今、道州制は大きな課題となっているが、「中央とのパイプ」最優先の高橋知 事にとっては、もともとランクの低いテーマに過ぎなかった。小泉首相が2003 年秋の衆議院選挙で来道したおり、突如「北海道を道州制特区にしてもいい」と発 言してから、自民党の選挙公約に盛り込まれた。そして、政府の後押しを受ける形 で、2004年の道議会における道政執行方針において、「今年を『道州制元年』 と位置づける」と述べ、年頭の職員への挨拶では「各省庁と対峙、勝負する」とし て政治課題に押し上げた。
しかし、高橋知事には、もともと道州制についての哲学や信念があったとはいえ ず、庁内に向けた明確なメッセージも、国に向けての主体的な情報発信力も欠けて いた。
こうした結果、道州制特区構想推進では、内閣府に「推進室」が設置されたが、 道の提案は棚ざらし状況で進んでいない。むしろ、国主導の形で道州制が進もうと している。こうした現状は、官僚出身である高橋知事の国と自民党に依存する政治 姿勢に起因するものといえるのである。
−町村と対立/事務権限移譲・市町村合併−
(3)支庁制度改革と事務権限移譲問題について、高橋知事は、「支庁制度改革に関 する基本フレーム」(2005年1月)、「支庁制度改革プログラム案」(2005年 2月)を発表し、現行の14支庁を6支庁とし、支庁が廃止される地域には経過措 置として「地方行政センター」を設置することが3月に決定された。これは、20 08年度から実施される。また、道から市町村への事務・権限の移譲についても2 006年度から実施に移される。
この問題は、基礎自治体である市町村の再編などと密接不可分であり、町村会が 「町村の実情に配慮することなく道の一方的なスケジュール」で進められていると 批判したのは当然である。市町村と対等な立場で協議し、十分に実情を踏まえた決 定とは到底言い難い。道州制の明確なビジョンが明らかにされないまま、支庁の役 割を「最小限の道州行政を担う出先機関」とし、また、町村会が求める、広域連合 の活用も明確にしていない。
(4)市町村合併については、3月末をもって合併特例法が失効となったが、道内に 於ける市町村合併は大きく進まなかった。合併は53市町村、法定・任意合併協議 会に参加した104市町村(10市83町11村)のうち、合併協議が破談となり 24協議会(96市町村)が解散した。合併せず自立の道を選択したのは55市町 村という状況である。
4月からの新合併法では、都道府県が「市町村の合併の推進に関する構想」を策 定し、合併を推進することとしている。前述の通り、町村会は、広大な北海道にお いて合併という画一的な方針は実情に則したものとはならないことから、「広域連 合」なども含む北海道らしい、多様な分権・自治の構想を道に求めてきたのである。
−分権推進の起点は、市町村と地域である−
(5)しかし、高橋知事は、「合併協議会の設置を勧告することを含め、道の役割を 積極的に果たす」と国の方針に沿って対応する判断を明らかにしている。知事の公 約では、「市町村合併については、北海道地域の特性、課題を踏まえたあり方につ いて独自の主張をしていきます」となっているにも関わらず、これまで北海道の特 性を踏まえた独自の主張は全く行っていない。
基礎的自治体や地域を起点として地方分権が推進され、これまでの中央集権体制 のもとでの都道府県の役割を大きく転換していくことが求められているとき、こう した高橋知事と道庁の基本姿勢は、厳しい評価の対象となるであろう。
●高橋はるみ氏の公約
道庁改革の断行の項目に、「全国に先駆けた地域主権型の新しい自治体フロンティアを北海道からつくりあげていくことです」。
(施策)
@ 地方分権に向けての取り組み、支庁のあり方や道州制の検討、さらに市町村合併への対応については、将来の道、市町村のあり方を見据えながら、体系的に検討を進めていきます。
A 支庁制度改革については、幾つに再編するかという数の議論ではなく、まず、道民、市町村により密着した支庁行政のあり方に重点を置き検討します。
B 市町村合併については、北海道地域の特性、課題を踏まえたあり方について独自の主張をしていきます。また、合併という選択ができず自力でまちづくりを目指していく小規模な町村に対しては、北海道として独自の対応策を検討します。 |
5.道政の重要政策課題
@:核燃サイクル開発機構の統合問題
(1)2005年10月1日より、核燃料サイクル開発機構と日本原子力研究所が統 合され、独立行政法人・日本原子力研究開発機構が設置される。昨年11月26日 にその法案(新法)が国会で成立している。新法附則における経過措置の規定に基 づき、道および幌延町がサイクル機構と締結した協定は、新法人に継承される。ま た、特定放射性廃棄物に関する道条例は、本道への放射性廃棄物の持ち込みに反対 するものであり、新法人にも適用されるものである。
しかし、道、幌延町、核燃サイクル機構の3者協定が新法に承継されたとしても、 地元の関係自治体、議会、住民の懸念や不安を払拭し、将来への安心を確保するた めには、道は、法律的な継承だけではなく、新法人を含めた協定遵守について、あ らためて確認を求めていくべきである。
A:米軍矢臼別移転演習問題
−明確な約束違反、移転演習の返上を!−
(1)在沖縄米海兵隊による沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練の国内5ヶ所(日 出生台[大分]、北富士・東富士[静岡]、王城寺[宮城]、そして矢臼別)への分 散・実施は、1997年から始まり、矢臼別では、2001年を除き毎年実施され ている。政府は、演習の実施にあたって「沖縄と同量・同質」「固定化はしない」 などを約束した。しかし、沖縄でも実施されていない夜間訓練を実施し、沖縄での 年間発射弾数(約3000発)を矢臼別演習の10日間だけで実施するなど、「沖 縄と同質・同量」の程度をはるかに超える質・量の実弾演習が行われている。また、 「国内5ヶ所の持ち回りにより5年に一度休む」システムや演習場内に米軍専用施 設が拡充されるなど、地元関係町も「演習の固定化」を危惧している。
在沖縄米海兵隊による移転演習は、今日的に「沖縄の痛み」の共有・軽減ではな く、拡大・拡散である。この間、道としても、地元関係自治体とともに、演習が将 来にわたって固定化しないことや在日米軍基地全体の整理・縮小、夜間訓練の中止 などについて、国に対する申し入れをしてきたと認識している。しかし、これらの 課題が改善されていない現状は「明確な約束違反」と断言できるものであり、受け 入れの返上を表明すべきである。
(2)さらにいま、世界的に米軍の再編が進められており、沖縄米軍基地の矢臼別移 転構想の報道がある。道は、訓練でさえ固定化されないことを国に求めており、基 地移転は仮定・非公式とはいえ、重大な課題であり論外である。この間の経緯を踏 まえるとともに、いたずらにロシアとの軍事的緊張をつくらず、北方領土返還のた めの友好的な平和な環境を維持し、さらに知床半島の世界遺産登録のための自然環 境を維持し守るためにも、道は「矢臼別に米海兵隊の砲兵部隊を移転させる構想」 について、「現時点では受け入れ難い」というあいまいな態度ではなく、将来にわ たっても明確に反対であることを明確にすべきである。
6.世論調査と組合員アンケ−トから
−世論調査65%支持、イメ−ジ先行の高橋知事−
(1)高橋道政の任期4年の折り返し点で、報道各社の論評を要約すると、「公約に 掲げた政策(105項目)にはすべて着手、北海道新幹線の着工決定など28項目 で一定の目標達成」「深刻な失政はないが、真価はこれから」(毎日新聞)「道民の 悲願新幹線を誘致財政再建は道半ば」「『国と勝負する』とぶち上げた道州制特区構 想は、足踏み状態が続く」(読売新聞)などとされたが、北海道新聞は世論調査結 果を発表、支持率が65.6%(「支持する」30.0%「どちらかと言えば支持」 35.6%)と急増したことを報じた。特に、女性(68.4%)や町村部(73. 3%)、高齢者(60歳以上が70.0%)で高い評価となっている。
この要因は、北海道ではじめての女性知事であることや、126回(定例99回 臨時27回)にのぼる記者会見や43市町村での「まちかど対話」(いずれも5月 18日現在)など通して、「顔の見える知事」「気さくで笑顔の絶えない知事」に腐 心していることが好感度として印象づけられていることが大きい。しかし、高橋知 事への「不支持」(17.4%)理由のトップは、「道警裏金問題で十分に対応して いないから」(36.8%)であり、今後、今回の結果が実像か虚像なのかが証明 されていく。連合北海道としては、高橋知事自身による新しい政策提起がなく、イ メ−ジのみが先行した知事像として映るのみであると総評しておきたい。
−連合組合員の支持率26.1%、不支持44%−
(2)一方、北海道新聞は、同時期に行われた経営者アンケ−ト(148社回答)の 結果についても報道しているが、「支持」は35.8%、「不支持」は22.3%と、 北海道経済が依然厳しい状況下で、目立った実績が上がっていないことが背景とし てあるのではないか。
さて、連合北海道の組合員はどう見ているのであろうか。連合北海道は、結成1 5年を節目として、2005年1月から3月にかけて、労働金庫と連携して1.5 万人を対象として組合員アンケ−トを実施した。有効回答数は、8.576名(女 性19.7%男性80.3%)であった。
その結果、「評価できる」はわずか3.0%、「まあまあ評価できる」の23.1 %を加えると26.1%が評価している。一方、「あまり評価できない」30.8 %と「全然評価できない」の13.2%を加えると有効回答の44.0%が評価で きないと答えている。どう評価するかわからないと答えたのは、有効回答の約3分 の1(29.9%)あった。以上のことから、連合北海道の組合員は、高橋道政に ついて等身大での現実的評価をしており、世論調査との乖離が実感できるものとな っている。
六.むすび(2007年政治決戦への決意)
いま、地方自治は、民主主義の「学校」としてではなく、民主主義の質を問う「実践現場」でなければならない(イギリスの政治家・歴史家・政治学者であるジェ−ムス・ブライスは、<地方自治は、民主主義の源泉であるだけではなく、学校である>といったが・・・)。そのためには、主権者である道民ひとり一人が、勤労者ひとり一人が、連合組合員ひとり一人が、「観客民主主義」の時代に別れを告げ、自分の住んでいる地域のありのままの姿やまちの将来を真正面からとらえ、2007年政治決戦を地域社会のあり方を考える最高の機会としなければならない。
そして、連合北海道は、2007年政治決戦の最大焦点である北海道知事選挙が、道民の中に、新たな開拓者精神と潜在化している独立心を呼び起こし、新しい北海道の創造が展望できる戦いとなるよう、組織の総力を挙げる決意である。
これからの道程は、「自分の前に道はない/自分の後ろに道は出来る」(高村光太郎は、『道程』の冒頭で、“自分”を“僕”と言い換え、人生の開拓者としての自負を決然と歌っている)という、時代の大きな変革期の、真・開拓時代なのである。
以 上
(関連資料 省略)
【資料@】
□ 北海道政権戦略会議設立総会
議案&設立アピ−ル
【資料A】
□ <北海道マニフェスト・骨格>
「安心・公正」、「自立と協働」の北海道
〜不安や格差の解消、依存からの脱却〜