その11
共助の活動を支える労働者自主福祉運動の拡大・充実
1.北海道ライフサポートセンターの具体化
「北海道ライフサポートセンター」を道内4ブロック(備考)に先行設置しました。一般市民も対象とすることから名称を「勤労者サポートセンター」とせず「北海道ライフサポートセンター」とすることになりました。勤労者、市民の暮らしに関わる不安を解消し「ゆとり・豊かさ」を追求する”拠り所”となる総合的な支援センターへと機能を強化します。当面は、先行設置した4地域の充実をはかります。今後は、その活動の検証を行い2013年までに全道展開できるよう労福協とともに協議検討します。
(備考)道央/札幌市(札幌地区連合)、道南/函館市(渡島地協)、道東/帯広市(十勝地協)、道北/旭川市(上川地協)
2.自主福祉運動の強化
@ 近年、国の「財政再建」を理由に生活のセーフテイネットである年金や医療などの公的福祉が後退し、生活の不安が拡大し、また、無権利な非正規労働者が職場で増え続けています。こうしたことから労働者の相互扶助の原点である労働者自主福祉運動の拡大・充実はますます重要です。
労福協は2014年に設立50年を迎えることから、今日までの運動を振り返り、次なる基本目標を示す「2010北海道労福協ビジョン」(仮称)の発刊に向け検討を進めており、連合北海道も参画し、意見反映に努めます。また、労福協が企画・主催する、労働者自主福祉運動研究会、ウエルフエアースクール【MEMO】、退職後の生活設計のための退職準備セミナーなど学習会、イベントへの参加を産別・地協に働きかけます。
A 労金、全労済、住宅生協、医療生協などの運動の推進にむけ、労働福祉対策特別委員会を春と秋の年2回定期的に開催し、産別・地協での具体的な運動推進を図ります。
【MEMO】
ウエルフエアースクール/全道14の各ブロック労福協の運動のひとつとして、青年・女性層を対象とする学習会やレクリェーションを通した、地域の労働福祉運動を担う活動家の育成と、クレジットやサラ金会社からの生活防衛意識の醸成を図る目的で開催されています。
3.各事業団体の取り組み
(1)労働金庫運動の推進
@ 団塊世代の退職者への対応
○退職者専用特別定期預金、年金受取型預金、年金定期、預かり資産商品(国債・投資信託)などを受け皿とする退職金の労金への結集運動の強化
A 生活応援運動の推進
○労金メイン化運動の柱である「総合口座一人一冊運動プラスα」の取り組み
○パート・契約社員等非正規社員の組合員の労働金庫利用拡大
○若年層に対し、「総合口座一人一冊運動プラスα」、財形加入促進
○低金利ローンへの借換運動の取り組み
(2)全労済運動の推進
@ 2009年度の重点共済を設定し、北海道労済運動推進会議を軸に運動を推進します。
○こくみん共済(新規加入獲得) 新規獲得 1800件
○自賠責共済 新規獲得 1500件 継続1285件
○火災共済・自然災害共済 新規獲得(火災共済 3000件 自然災害共済2000件)
A 連合スクラム共済の制度趣旨である「地域連帯活動の強化」にむけ、組織財政特別委員会の検討結果を踏まえ、「7万人回帰」に取り組みます。取り組みにあたっては、スクラム共済推進会議(仮称)を設置するとともに産別毎の目標を設定します。
B 団塊世代の退職者対策として労福協と連携し、「退職者セミナー」等の開催を産別に働きかけます。
(3)住宅生協運動の推進
@ 新築・注文住宅、リフォーム、不動産仲介など、住宅生協の安心・安全・信頼の技術と情報を産別・単組、地協・地区連合に提供するとともに組合員のマイホーム取得、安心で快適な住宅に向けた利用を応援します。
A 「住宅生協の家づくりとJSP外断熱工法」、「介護リフォームのすすめ」、「住まいの健康診断」など、「住宅生協を知ってもらう運動」を推進ます。
(4)医療生協運動の推進
@ 緑愛病院には職業病センターが開設されており、従来の振動病、じん肺・石綿肺の検診はもとより頚肩腕(けいけいわん)症候群、VDT症候群、指曲がり症など、様々な職業病疾患の検診・治療やメンタルヘルス対策などを担える共同互助の精神に基づく医療機関です。職業病の指定病院としても利用拡大を推進していきます。
また、「肝臓センター」をはじめ、近年増加しているメンタルヘルス、睡眠時無呼吸症候群・メタボリック症候群などの病気に対応できる、新たな診療科目と専門医を配置しておりその利用を促進します。
A 産別・単組における定期健診・一般診療の指定病院としての利用拡大に取り組んでいきます。
B 地域医療重視の観点から開設した「緑愛クリニック」(南郷通り6丁目)の利用(夜間診療・在宅医療事業)を促進します。