企業倒産の防止と雇用を守る特別決議(案)
米国の住宅バブル崩壊に端を発したサブプライムローン問題が引き金になって、世界は同時金融危機の様相を呈している。
日本経済への影響は限定的との見方もあるが、世界経済と日本経済は連動しており、世界経済の停滞が長期化・深刻化すれば外需に依存してきた日本経済への影響も計り知れない。
現に、急激な円高による業績悪化や世界同時不況への不安が高まる中、新規学卒者の内定取り消し、輸出関連産業の派遣労働者の契約解除、企業倒産による解雇が多発している。解雇権の乱用や整理解雇の4要件を満たさぬ不当な解雇は許されるものではない。
北海道の雇用情勢は、常用有効求人倍率0.47と低下し続けており、完全失業率も4.9%と高止まりとなっている。景気後退を理由とした雇用調整の動きも出てきており、今後、全道各地に雇用・失業問題が発生するおそれがある。
この厳しい雇用環境に対し、全地域にセーフティネットを張り巡らし、各地域で雇用の安定・確保の取り組みを、組織の総力をあげて取り組まなくてはならない。
具体的には、金融機能の正常化と金融不安の解消による企業の倒産・失業を防止し、雇用確保に取り組むと同時に、失業者・離職者の就職支援や雇用促進、雇用保険給付の改善や生活保障付職業訓練創設などの政策実現をめざし取り組むこととする。
そのため連合北海道は、全地協・全産別の参加による連合北海道雇用対策本部を設置し、雇用の安定・確保に向け全力をあげて取り組むこととする。
以上、決議する。
2008年11月27日
連合北海道第21回年次大会