別添A【第3号議案/附属方針】
高橋道政の検証(その2)と期待する知事像
1.はじめに
連合北海道は、昨年12月の第18回定期大会・第4号議案「真・開拓時代/北海道の創造と展望」のなかで、高橋道政の現状と課題について、6つの主要なテ−マ(MEMO)を設定し検証を行いました。この検証は、その結果如何を問わず、「連合がめざす『安心・安定・公平』を基本とした『労働を基本とした福祉型社会』『男女平等参画社会』『持続可能な循環型社会』の実現に相応しい知事誕生に向けて努力する」ことを不動の姿勢として行いました。
この附属方針は、昨年の定期大会以降の高橋道政について、5つの主要テ−マと「期待される知事像」を軸に引き続いて検証し、課題を探りながら新しい知事誕生と道政の転換をめざしていくためのものです。
【MEMO】@雇用労働政策A道警不正問題B財政改革/「三位一体」
C「自治」と分権改革D北海道自治基本条例E道政の重要政策課題
2.主要テ−マによる高橋道政の検証
道政検証その1
基礎自治体の充実・強化の道/知事は「市町村合併が最も有効?」
−町村会がグランドデザイン提起、それを無視した「合併構想」の策定−
道内の市町村数は、2006年3月末で212から180になりましたが、この間における合併協議の過程では多数が破談となっています。2005年12月、道町村会は、各町村の意向を集約して、町村のあり方・グランドデザインを提起しましたが、162町村のうち合併を指向したいというのが32町村、広域連合や広域連携を指向していきたいというのが101町村、そして単独でいきたいというのが32町村、未定が16町村となっています。
2006年4月1日から新市町村合併特例法(「新特例法」)が施行されました。道は、合併を基本に市町村再編に取り組むために審議会を設置し、検討を行って6月上旬に「59の組み合わせの合併構想」を発表しました(その後、夕張市が財政再建団体となり60の組み合わせに訂正)。人口3万人、役場間の移動時間80分以内などが再編の目安となっています。この中には、一度破綻した組み合わせが5件も含まれていたり、旭川市と周辺8町の広範囲にわたる合併等も含まれています。
−知事は「合併こそが最も有効な手段」として強制的な対応を準備−
道は、「市町村合併は、基礎自治体としての市町村の行政体制そのものを変えていく取り組みであり、自治体の充実・強化を図る上で最も有効な手段である」と主張しています。高橋知事は、自立をめざす自治体や「市町村が独自に構想した十勝の連合自治体」「後志の広域連合」などの多様な自治のあり方を模索する市町村の意向を尊重することなく、国の方針を最優先して強引に合併を進めようとしています。今後予想されるのは、強制的に合併協議会の設置勧告を行うことです。
これまで国や高橋知事は、市町村合併は「各自治体の自主的な判断を尊重する」「自治体の充実・強化を図る上で有効な手段の一つ」と主張していましたが、新特例法が施行されてから「最も有効な手段である」という姿勢に転換し、同時に「行政の効率性」を強調しています。
−「合理性や効率性」だけでは自治は衰退する−
農林水産業が基幹産業である北海道では、これまでの市町村合併による教訓として、「一つの共同体として独立していた町や村が合併して大きな共同体となれば、その周辺部は、合理性や効率性を旗印にいつか切り捨てられ、結果として共同体は疲弊・衰退していく」という現実に直面します。
高橋知事が問われているのは、何のために市町村の行政体制を強化するのか、という課題です。国が求める「財政の効率化」という観点のみでは、北海道の市町村自治は衰退していくだけであり、このことに対する「知事の定点」を問いたいと思います。
各市町村の酪農業、林業、水産業等の厳しい状況にある基幹的産業の再生と振興、そこに住民が働き続けられ、安心して住み続けるための医療・福祉・教育等の生活環境の整備をはかるために、道と市町村間、市町村間の広域連合・連携など住民自治のあり方についてじっくりと検討されるべきであると考えます。
道政検証その2
地方分権改革と道州制の理念なき「特区推進法案」に固執する知事
−自民党は、特区法案を通じて国の行政合理化を画策−
道は、2004年4月と8月の二度にわたって「道州制特区に向けた提案」を国に行いましたが、2005年7月と10月にそれぞれ示された回答は、「各省庁は権限移譲を全く考えていない」というものでした。ところが、2006年1月31日に突然、自民党から北海道道州制特区推進法案のイメージ(試案)が出されました。
これにより、同法案の通常国会への提出に向けた政府・与党自民党内の調整が本格化しましたが、道への権限移譲については、各省庁からの強い抵抗が行われ、また、「権限移譲項目」や「北海道特例を含めた財源移譲問題」をめぐっては、国の行政合理化として地方支分局の廃止というリストラ計画、北海道特例の廃止等に対する懸念が各界から強く出されました。
−ひどい道州制特区法案の試案に知事も全面的に修正意見−
高橋知事は、あまりにもひどい自民党試案に対して全面的な修正意見を提出、さらに、試案よりもさらに問題の多い内閣府の法案骨子に対しては3月7日に「受け入れられないので再考を求める」考え方を提出しています。
道と自民党、内閣府との調整は迷走しました。そもそも道州制特区構想は、小泉首相の高橋知事への「支援策」として場当たり的に打ち出されたものでした。しかし、小泉首相の思惑は、「財政赤字対策として地方支分局の廃止」「北海道特例の廃止」等というリストラを特区を通じて強行しょうとするものでした。
−まとめられた案は、知事の基本的主張からも大きく後退−
最終的にまとめられた「道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律案」は、次期知事選挙での高橋知事再選を考慮した「道と自民党、政府との妥協の産物」であると断じざるをえません。高橋知事は、自民党・政府との調整を通じて、道の基本的主張や立場をどんどん後退させてしまいました。その結果まとめられた法案は、地方分権の推進のために国と道の役割分担を明確し、事務権限・財源の地方移譲を進める法案とは程遠い内容となっています。
連合北海道としては、@本来的にあるべき道州制の理念とかけ離れた行革推進法であること、A国の地方支分局の廃止という行政リストラを北海道において先行実施するものであること、C北海道特例の廃止は明記されませんでしたが、法施行8年後の見直しにおいて廃止が浮上するのは確実であること、D市町村はじめ各界・各層、道民への説明と合意形成がされていない、など厳しい評価とともに、法案に強く反対するものです。
−法案は廃案にし、基本から議論をやり直すべき−
高橋知事は、「この法案は地方分権を一層前進させる新たな仕組みを実現するものとなっており、地方分権改革を進める一つの先駆的な仕組みとして念願してきたことが、新しい法律として生まれることとなった」として、「仕組み=システムの確立」を高く評価しています。しかし、この仕組みの推進方策の実効性については、権限は内閣にあり、実質的には何も担保されていません。
この法律は、9月26日に開会された臨時国会において、政府・与党は、継続審議し法制化したい意向ですが、連合北海道は、廃案にして再度、基本に立ち返って論議をやり直すべきものと考えます。
道政検証その3
進まない景気回復と進む格差拡大、知事の経済・雇用対策は……
−改善しない失業率・有効求人倍率……
高橋知事は、経済産業省出身であり、その意味からもセ−ルスポイントととして、経済・雇用対策を最重点課題においてきましたが、道内の景気回復は順調に進んではいません。失業率は、2006年4〜6月期で5.4%(全国平均は6月で4.2%、全国10地域で北海道だけ悪化、昨年同期は5.0%、)、有効求人倍率では、常用で7月0.52と全国平均0.96を大きく下回っています。そして、生活保護世帯が全国平均の2倍となる初の13万を超えるなど、格差拡大が進行しています。
道は、公共事業に依存してきた建築業のソフトランデイング対策を2002年から拡充・強化し、「新分野進出・多角化」「介護リフォーム市場への参入」等ついて支援してきましたが、スムーズに進展していかない現状にあります。
北海道雇用創出基本計画は、昨年7月に策定され、2007年度までの3年間で8万人の雇用創出をめざすとされていました。これに対して道は、「2005年度の目標である2万8千人を上回り、2万9千人を達成した」としましたが、具体的に公表されないために、道議会では、道への不信感が強まっていました。そして、第3回道議会定例会・経済委員会において、「2万9千人の内訳は、道の事業で約1万6千人、国の事業で約1万3千人」としたものの、具体的内容が非公開とされているため、雇用数の信憑性や雇用改善への度合いなどを検証出来ない状況にあります。
−膨大な借金を抱える道財政で新幹線着工どころではない−
北海道新幹線着工(函館から札幌)が進展し、高橋知事も成果を強調してますが、巨額の負担については膨大な借金を抱える道財政や関係自治体の財政現状を考えると極めて厳しい現状にあり、急ぐべき優先課題とは言い切れません。
また、基幹産業である農林水産業は、牛乳の消費量低下により生乳の廃棄処分を余儀なくされたり、温暖化による異常気象は農産物の生育に悪影響を与え、さらに、後継者難で離農する農家も後を絶ちません。
−持続的な発展を見据えた基幹産業の振興策の提起−
北海道の素晴らしい景観や知床半島の世界遺産ブームにより、本州方面や台湾・韓国などの外国人の来道によって観光客は増加してきています。
しかし、本道農業・農村の持続的な発展のためには、地域農業を支える担い手(退職した高齢者や若者等も含めて)の育成・確保をはじめ、農業経営の体質強化と安定、環境にやさしいクリーン農業の推進や農地・水などの資源保全など、農業・農村の多面的機能を発揮する環境づくりに向けて持続的な発展を見据えた振興策が打ち出される必要があります。
北海道のリーダーである知事は、北海道の基幹産業を維持・発展させていくためには、農業・農村の多面的機能を評価し、その地域で働き、住み続ける住民自治について、合理性・効率性だけでは考えられないことを肝に銘じて選択肢を示す必要があります。
道政検証その4
最初から道警寄りの姿勢、不正問題の解明に消極的であった知事
−知事自らが道警不正問題の幕引きをはかる−
2005年5月27日、道の監査委員は、知事、道議会議長に確認監査報告を行いました。この中で、「確認監査が認定した3,770万円を追加返還させる」「監査には限界がある。使途不明金が国費を含めて3億9千万に上っており、真相は解明されていない」等が明らかになっています。
高橋知事は、記者会見で「現行の法体系の中で、最も調査権限の強い第三者機関である監査委員ができることをやった。」「現時点で自ら調査する考えはない。」として道警不正問題の解明に幕引きをはかりました。
−道民の会/16万余の署名簿提出、新たな不正事件も含め実態の解明を求める−
「道警不正問題を徹底解明し、信頼回復を求める道民の会」(「道民の会」)は、「不正解明のため知事権限の行使」「道議会に百条委員会の設置」を求める署名運動を全道的に実施し、2005年11月25日、中間集約した166,764筆を道に提出して道警の裏金の実態の解明を強く求めました。さらに、倶知安署で発覚した公金不正事件が、いままでにない不正経理のやり方であり実態の解明を強く求めましたが、消極的な姿勢に終始しました。
−浅野前宮城県知事/不正解明への努力は「県民に選ばれた義務」と強調−
2006年8月1日、「道民の会」主催で「〜知事は何ができるのか〜警察問題を考える道民集会」が開催されました。そのゲストである浅野前宮城県知事は、「県警に執行上の書類を何度も出しなさいと求めたが出してこなかった。よって、平成17年度県警予算の犯罪調査報償費の執行を停止した」「宮城県警の不正解明に懸命に努力してきたのは県民に選ばれた知事の義務からである」と強調されました。
高橋知事は、発覚した道警不正問題への対応について、道警本部長の「予算執行は適正に行われている」との発言を受けて「重く受け止める」と述べ、疑惑解明を求める道民の声を無視してはじめから道警寄りの姿勢をとり続けてきたことを強く反省し、道民に謝罪すべきです。
−裏金問題は捜査活動にも悪影響、不正解明と信頼回復は自治体選挙で−
前述した集会でジャーナリストの大谷昭宏さんは、「秋田県の女児水死事故をめぐって県警は解剖をしたと報告していたが、解剖もせず事故と判断したと思われる。解剖費も裏金の対象となっている。」「裏金問題は、単に金の問題だけでなく、捜査活動もいい加減になってくる。パロマの死亡事故でも解剖して原因を特定していれば事故は防げたはずだ。」と提起しました。裏金問題は、道民の安全や生活の問題と密接な課題です。
現場の警察官が誇りと自信をもって活動していくためにも、裏金問題を徹底解明し、警察への信頼を回復させる取り組みが急がれます。「道民の会」は、百条委員会設置に賛同しなかった自民・公明両党の道議会議員などの姿勢を道民に問うことを呼びかけていますが、連合北海道としても賛同するとともに、2007年4月の統一自治体選挙では、道警の不正解明と信頼回復を求める知事や道議会議員を多数誕生させることが重要です。
道政検証その5
知事は、国の責任をしっかり問い、地方財政の充実・強化に努力を
−財政硬直化の最大要因/公債費等の負担軽減等の対策を国に強く求めるべき−
道は、1999年以降、ほぼ3年毎の財政健全化に向けた再建策が破綻し、財政状況が悪化の一途をたどってきました。2006年の第1回定例道議会で決定した再建策も人件費の大幅削減と職員削減という安易な手法と従来からの各事業の一律削減主義の域を出ていません。現在おかれている道財政の構造を抜本的に改革しなければ、再建の道筋が見えてきません。
最大の課題は、道財政の硬直化の最大の要因になっている公債償還費です。国の景気・経済対策の要請に応えて、公共事業等の積極的な取り組みを実施してきた財源として公債費が膨らみ、平成17年度見込みで約5.6兆円という莫大な規模となり、道財政を圧迫してます。実質的には破綻状態といっても過言ではありません。
高橋知事は、道公債費について、国に対しても応分の責任と負担を求めるべきです。具体的には、負担の軽減及び平準化対策の緊急措置の検討、特に政府資金分の高利率分の借り換え、償還繰り延べ等について特例措置をとることなどです。
−夕張市や旧産炭地自治体の現状を理解し、指導・援助策を検討していく−
夕張市の赤字再建団体への移行問題や旧産炭地自治体は「ヤミ起債」問題(MEMO)など厳しい財政問題を抱えています。
今後、夕張市財政再建計画が検討されていきますが、市立病院再建問題など市民の生活環境において医療をはじめ福祉分野等の整備は必要不可欠の課題です。これまでの市民生活が維持されるように道としての援助と指導が必要です。
また、「ヤミ起債」問題の是正については、関係市町の厳しい財政事情を理解し、赤字再建団体にならないように、道の必要な援助策も含めて国に対する是正計画を確立すべきです。
【MEMO】 「ヤミ起債」とは/1992年に設立された空知産炭地域総合発展基金(95億5千万)から空知管内旧産炭地6市町が、総額71億4千5百万円を借り入れていた問題で、この基金は「地方債」および年度内に返済する「一時借入金」を知事の許可(2006年度からは協議制に移行)を得て運用できる方針でしたが2001年に知事の許可なし(ヤミ)に長期の貸し出し(借金=起債)を行えるようにしたことから、いわゆる「ヤミ起債」といわれています。
−道は地方財政充実のために公正な税源移譲、地方交付税改革を求めるべき−
さらに、報道機関の調査に対して、50を超える市町村首長が「赤字再建への危機」を感じていると答えています。小泉政権は、知事会をはじめ地方団体の政策提言を無視をして、国の赤字財政対策として三位一体改革で地方切り捨て策を強めてきました。 道は、地方財政の充実・強化に向けて、国から地方への公正な税源移譲の課題や地方交付税制度改革のために市町村の先頭になって国への働きかけを強めていく必要があります。
3.高橋知事への評価めぐって(世論調査と組合員は見る)
(1)高橋知事および道政の評価については、これまで実施された世論調査等(下表のとおり)を見ると、肯定の比率が年々と低下しており、「高橋知事自身による新しい政策提起がなく、イメ−ジのみが先行した知事像」(前記第4号議案で指摘)という虚像は、だんだんと等身大に近い実像に変化しつつあるように見えます。
連合北海道は、主権者である道民の皆さんが誤りのない判断をしていただける[もう一つの道政]という選択肢、すなわち、対抗する知事候補者と北海道の姿、そのための政策(公約)提示が不可欠であると考えています。
実施主体 |
実施年月 |
肯定的評価 |
否定的評価 |
評価保留 |
○北海道新聞社
(本社世論調査)
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2003年5月
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43.2%(大変良い5.6、まあ良い37.6) |
11.2%(全く良くない1.8、あまり9.4) |
43.2%(どちらともいえない) |
2005年4月
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65.6%(支持30.0、どちらかといえば35.6) |
17.4%(支持しない8.6、どちらかといえば8.8) |
16.2%(どちらともいえない) |
2006年4月
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44.0%(支持する)
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14.0%(支持しない)
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41.8%(どちらとも言えない) |
○自治労北海道
(組合員意識調査) |
2005年6月
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27.4%(支持5.4ど、ちらかといえば22.0) |
32.1%(支持しない17.2、どちらかといえば14.9) |
38.3%(どちらとも言えない) |
○自治労全道庁
(組合員意識調査)
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2003年6月
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33.9%(期待する)
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23.8%(期待しない)
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39.1%(どちらとも言えない) |
2005年6月
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23.2%(支持する4.4、どちらかといえば18.8) |
46.9%(支持しない27.7、どちらかといえば19.2) |
28.3%(どちらとも言えない) |
2006年7月
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6.5%(支持する)
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57.5%(支持しない)
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34.2%(どちらとも言えない) |
○連合北海道
(1万人アンケ−ト) |
2005年3月
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26.1%(評価できる3.0、まあまあ23.1) |
44.0%(全然評価できない13.2、あまり30.8) |
29.9%(わからない)
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4.期待される北海道知事像とは
(1)連合北海道は、期待する知事像として、「勤労者・生活者の視点と立場に立つとともに、広く各界各層からの支持が得られ、分権推進と自治の拡充を基調とした北海道づくりに対する明確なメッセ−ジとリ−ダ−シップを持った新しい候補者」を選考基準にとの考え方に立っています。(第18回定期大会、2006〜2007年度運動方針)
また、北海道政権戦略会議(2005年3月設立、民主党北海道・北海道農民政治力会議と連合北海道で構成)は、知事候補の公募要領のなかでは、「北海道に縁のある」「北海道の改革・発展に情熱を抱く」人としています。
(2)さらに、自治労全道庁は、自ら実施した「高橋道政と知事選に関する組合員アンケ−ト」の結果(前述)を踏まえ、「北海道職員がみた高橋道政と期待する知事像」について、北海道政権戦略会議に対して要請が行われました。そのなかで、全道庁組合員が期待する知事像とは、回答(複数)の多い順に紹介しますと、@「厳しい財政の中での経営感覚と能力」A「北海道の地域実情を知っている人」B「国 に対して堂々と主張できるリ−ダ−シップ」C「現場感覚・現場主義に立脚する人」D「地方自治・分権に対する高い見識」E「行動力のある人」などが多くイメ−ジされ、性別で見ますと、「リ−ダ−シップ」「自治の見識」では男性、「地域実態を知っている」では女性が高く、年齢別では、「行動力」は若い人ほど高いという特徴があります。
(3)そして、連合北海道は、北海道知事選挙の政策的争点と知事像を広く道民のみなさんに紹介して関心と意識を高め、「参加」と「公開」を一層促進する主旨から、北海道に深く関わりのある道内外の有識者の皆さんに、書面インタビュ−を実施しました。その結果、14人の著名の方々から貴重な提言をいただきました。要約して紹介しますと、「地方自治への確たる基本認識」「強いリ−ダ−シップの発揮」「北海道起点の発信力・経営力」「道民目線・現場主義」「コミュニケ−ションと想像力」などが共通項としてあげられます。さらに、特徴的には、「再選を意識しない人」「知事に就任することを目的としない人」もあげられています。
(詳しい内容については、別冊資料「期待される北海道知事像」書面インタビューを参照してください。)
5.むすびに
連合北海道は、本来、知事と道政のとるべき姿勢として、基礎自治体である市町村を「起点」とし、国に対しては対等であることを「定点」とすべきであると考えています。さらに、財政危機に直面している時代だからこそ、道民に対しては、合意と納得の温かい道政改革を「座標軸」とすべきです。この意味で、だれが知事であったとしても北海道の厳しい経済・雇用情勢に遭遇したものの、知事と道政の立ち返るべき「起点」「定点」「座標軸」は、歪められた3年半であったといえます。北海道を「縮小再生産」のイメ−ジから脱却させ、あらたな開拓者精神と潜在化している自立心を呼び起こすためにも、新しい知事の、新しい北海道に対する、新しい出口の見えるメッセ−ジを道民のみなさんとともに連合北海道は、期待して止みません。