活動方針[その3]

顔の見える地域労働運動の確立のために、地協・地区組織の強化と財政の充実をはかります。

【取り組みの総括と課題】
@ 地協・地区組織は、地域における連合労働運動のセンターとして、連合北海道の方針に基づく活動を進めるとともに、その地域の実情に即した運動課題に取り組み、地域における連合の顔として着実な地歩を築き、地域の地場中小やパート労働者などの多岐にわたる相談対応機能や、地域住民としての組合員・市民の生活上の様々な悩みの解決、さらには住みやすい地域社会を創造する政策提言など、地域社会で頼りにされる存在となっています。
 今年は職場・地域に軸足をおいた活動を具体的に実践していくために、連合に結集する各級役員を中心に地域ブロック単位の総対話活動を開催し、連合運動・労働組合を取り巻く問題・課題について認識の共有化をはかりました。
A しかし、各地協や地区連合は、産別の統・廃合や組織人員の減少により、財政の逼迫や人材の確保など、地域労働運動を左右する重大な問題を抱えています。地域の生活者・消費者・地域住民として、地域労働運動の継続と発展、さらに地域最大のNGOとして存在感を増すために、活動領域や運動のあり方を日常不断に見直していく必要があります。
 組織財政特別委員会の第6次答申の提言の実現と、連合本部の「モデル地協」などに積極的に取り組み、顔の見える地域労働運動の確立にむけ、地協・地区組織の強化と財政の充実、地域労働運動の改革に取り組む必要があります。
 特に、労働福祉事業と連携して、地区の組合員のニーズに応える体制の充実と、未組織労働者との連帯につながる労働福祉活動の強化が必要です。
B さらに、解雇や賃金・残業代未払い、セクハラ、いじめなど、連合北海道および道内13地協に設置している「なんでも労働相談ダイヤル」(MEMO欄)に寄せられる相談件数は年間約2,500件となっており、その内容は多岐・複雑化しています。相談交渉員の育成・増員など、個別相談に対するよりきめ細やかなサービスが提供できる支援体制が求められます。





























 


[重点課題]
@地協・地区連合の基盤整備
 連合本部の全国300地協体制をガイドラインとして、道内12地協を目安に、当面は、渡島地協と檜山地協の統合に取り組みます。
 市町村合併に伴う地区組織の統合・再編については、地協の下に地区連合再編委員会を発足させ、一自治体一地区連合を基本に、組織・財政・運営を一元化していきますが、統合された町村にはできるだけ支部を設置し、継続的に地域の日常活動における連携強化をはかります。
A労働相談体制の整備と窓口の設置
 増加の一途をたどる労働相談に対して、よりきめ細やかなサービスを提供するため、相談交渉員の育成確保や資質向上、相談に役立つデータベースの開設を検討します。
 春(春闘期)と秋の集中相談を引き続き設定し、集中的な宣伝・周知活動に取り組みます。「労働なんでも相談・公益通報窓口」の看板を各地協事務所に設置します。
Bネットワーク機能の充実
 連合北海道と地協・地区連合の間で、円滑で双方向の情報共有は、道内労働運動の活性化を促します。地協事務局長会議の定例開催はもちろん、地協執行委員会への参加など、連合北海道の積極的な地域運動参加に取り組みます。
 また、各種学習会や街頭集会等の取り組みが道内くまなく開催されるよう、開催動機の説明など、きめの細かい対応に心がけます。

[継続課題]
@地域労働運動の活性化に向けた改革
 地協・地区連合における機関会議・運営会議の構成員、開催頻度のあり方など、運営の見直し・改革に向けた指針づくりに取り組みます。また、1年ごとの役員交代が多くなっている現状について、複数年の役員在籍を促し、そのために地区加盟産別等の協力を求めます。
A地域労働運動を担う人材の確保
 次代を担う活動家の育成・確保に向けて、青年や女性活動への参画、人材の育成(登用)を推進するなど、それぞれの地域における人材育成の中期ビジョンを持ちながら構成産別・単組の責任分担・協力体制の確立に取り組んでいきます。
B地協財政の確立と交付金の再整備
 地協財政については、これまで同様に連合北海道からの交付金と地区連合拠出金を基本にしますが、地協・地区連合財政の強化には、地域活動資金(地区連合会費)の納入率向上が大きな課題となっており、地区連合結成当初の全体的な目標である組織人員の70%納入に向けて、構成産別・単組の一層の協力・努力を求めていきます。
C組合員・道民の共感を呼ぶ運動への脱皮
 地域住民たる組合員はじめ未組織労働者、市民へのアプローチを拡大するため、連合・労福協・事業団体は、NPOや市民団体との広範なネットワークで地域の支え合い基盤の確立に取り組んでいくことを確認しました。地協・ブロック労福協を拠点とした勤労者の総合生活支援ワンストップサービス体制の確立に向けて共同作業で取り組みます。
Dブロック単位の総対話活動
 職場・地域に軸足をおいた活動を具体的に実践していくために、連合に結集する各級役員を中心に地域ブロック単位の総対話活動を開催し、連合運動・労働組合を取り巻く問題・課題について認識の共有化をはかります。
 































□労働難でも相談
連合北海道の取り組みで、春(2月)と秋(11月)に行っている。道内では年間2,500件ほどの相談を受け、必要な対処を行う。その他、北海道労働委員会と北海道労働局で「個別労使紛争」の相談・処理を行っているほか、今年4月からは労働審判制度がスタートした。