ハバーロフスク地方においてアムール河での魚の漁の禁止が導入されて、ひと月が経ちました。多数の漁業同業者組やイを対象とした漁獲チケットの効力は、アムールの動物相のニトロベンゼンによる汚染の規模の解明まで停止されました。禁止およびロシヤ農業監督機関の部局による監督にもかかわらず、アムール河での漁は続いています。ナナイ地区における“ロシヤ農業監督機関”漁業監督機関の長官、セルゲーイ・ダニレイチューク氏の話しでは、違反者たちから没収された魚はたいてい廃棄されています。密漁好きたちには、調書が作成され、罰金が科せられます。罰金の額は少なくなく、500ルーブリ以上です。魚の輸送路および販売市場は、国家監督官および警察の監督下にあります。興味深いことに、地区の中心地では最近ニシンの需要が増えました。情報源:ヴォストーク・メディア12.01.2006
アムールの受難の原因はスーンガリ河からの廃棄物であるということについて今日たくさん語られています。けれども、近年だけでも、アムール河およびその流域には、今回のベンゼンなど比較にならない量の石油製品がロシヤ側から廃棄されて流れ込みました。《それは、製油所や石油基地、自動車その他の企業からのものです》と、ハバーロフスク地方天然資源省環境保護局廃棄物二次的資源課長のアレクサーンドル・マカーロフ氏は状況をコメントしました。もっとも大規模な石油の流出が起きているのはラーザレフ町とデ・カーストリ町です。アムール河下流では、オハー・コムソモーリスク間の石油パイプラインの事故により、およそ5000平方メートルの地表がしかるべく処理されませんでした。ニギーリ川ゾーンにおけるこの流出によるものだけでも、損害の額は3億1900万ルーブリにのぼりました。アムール河流域ならびにオホーツク海および日本海沿岸には、人々の健康にとっての潜在的な危険性を有する大きな施設が39あります。同省の資料によりますと、同地方には8万トンの石油廃棄物が蓄積し、その量は年々8ないし9千トンずつ増えています。同地方内では燃料によって汚染された土壌の面積は36平方キロメートル以上です。毎年、2億2000万トンの水がなんの浄化もされずにアムール河に流れ込んでいます。稼動している浄水施設のうち衛生基準に合致しているのは六分の一にすぎません。情報源:ヴォストーク・メディア13.01.2006
ロシヤのエコロジストたちは、石油パイプラインシステム《東シベリヤ・太平洋》の第一期工事分の設計および建設の予定表から沿海地方を除外するロシヤ連邦政府の決定を歓迎しています。こうして、沿海地方のペレヴォーズナヤ湾の石油ターミナル設置場所を変更し、そのことによって、極東ヒョウ、アムール湾の海洋生物資源、沿海地方南東部のレクリエーション・ポテンシャルを維持する現実的なチャンスが現れたわけです。エコロジストたちは、ロシヤ連邦政府の決定がペレヴォーズナヤ湾における石油ターミナル設置の危険性の認識および石油パイプラインの最終地点の見直しの必要性に起因するものであってほしいと考えています。エコロジストたちと学者たちが石油パイプラインのプロジェクトにけっして反対せずに沿海地方のほかのいくつかの湾の一つにターミナルを設置するよう提案してきたとあればなおさらです。たとえば、ヴラヂヴォストークの東に位置し同地方最大の海洋港となっているナホートカ市が最良の案となるかもしれません。ペレヴォーズナヤ湾は、現在、発達したインフラをもたぬきれいで手つかずの海岸です。すでに石油ターミナルのあるナホートカの近くですでに存在しているインフラを利用する方が理にかなっているかもしれません。情報源:ヴォストーク・メディア13.01.2006
数日前、ヴィークトル・イシャーエフ・ハバーロフスク地方知事によって、漁業従事者たちに一連の難しい課題を掲げる2つの決定に署名した。
1つめの決定は、2010年までのハバーロフスク地方の漁業の発展に関するもので、2つめのそれは、アムール河での漁獲の禁止に関するものである。新しい状況のなかで来る年に部門の高い指標をどのように保障するかについて、セルゲーイ・リャープチェンコ・ハバーロフスク地方漁業局長官はつぎのように述べている。あまりいい1年ではなかった。客観的な原因により、カラフトマスと産卵のニシンの大きな獲りそこないがあった。全体として、漁民たちはよく働いた。前年の漁獲量に私たちはおよそ1万トン付け加え、高度の加工製品の生産は、2004年が1万600トンだったのが、2005年には、1万4100トンにまで増えた。2、3年前には、この数字は、5000トンにも満たなかった。経済についていえば、目立った成果は今のところ達成されていない。ディーゼル燃料の価格は50パーセント値上がりしたが、これは、企業の収益にも、つまり、税収にも影響をおよぼした。漁業経営体および民族経営体を対象にしたアムール河での漁獲の禁止についていえば、私たちには禁止がどのくらい長引くかをわからないが、これは企業の経済に深刻な影響をおよぼしうる。この面では、答えより問いの方が多い。仕事のない1年は、そのおおくが地元の基幹となっているコルホーズと同業者組合の倒産をまねくおそれがある。民族共同体がそのおおくにとって生存の源となっているノルマの魚を奪われるということは、なにを意味するだろうか? これらの損害の賠償の道を模索する必要がある。もしかすると、海峡もしくは沿岸における追加の漁獲量によって、あるいは、連邦予算からの賠償金の支払いによって。3年間、当地方の漁業製品の生産は、ほかの地域からの追加の枠の入手によって、漁獲量を上回っている。2006年のアムール河におけるサケ・マス類に関する予想は悪くなく、およそ5000トン、すべての地区ではおよそ17000トンである。総許容漁獲量は今のところモスクヴァで承認されていない。それらの調整が行われている。1月からオホーツク海のスケソウダラの漁が始まるが、すでに今明らかなのは、時宜にかなった出漁を保障することはできないということである。アクティヴな沿岸漁業に関する連邦局の命令は、今のところない。毎年の高度の加工の製品の増加率はおよそ20パーセントであり、それゆえに私たちは徐々に沿海地方の競争相手を押しやっている。保存食品や缶詰・瓶詰めの生産の分野で活動することになる。国家はチョウザメ類の魚卵と魚の流通を完全な管理下に置きたがっている。もしも、プロジェクト“サハリーン”に関するエコロジーの損害にたいする会社“エクソン”からの8700万ルーブリの賠償金が入れば、その資金をチョウザメ類が育てられるよう漁場の建設に当てることができる。漁船団には、イカ漁の枠を活用するための日本製のスクーナー漁船が加わった。しかし、私たちのイカ漁の経験は今のところ不十分である。私たちはコンブの採取を増やす。地方政府の政策は、漁業企業のキャピタリゼーションの増進というロシヤ連邦政府の改革の構想と合致している。これは、資源の集中度、生産効率のアップ、経営体の活動にたいする管理の改善をもたらす。地方知事の決定は、高度の加工の製品の生産の増加、漁船も加工設備も有していない“偶然の”用益権者たちの阻止、つまり、生物資源の採取枠の合理的な配分といった提案されている新機軸と、足並みをそろえている。情報源:地方新聞 プリアムールスキエ・ヴェードモスチ 31.12.2005