伝説の通訳  サハリンと極東の
「パク・ジュンギュ」のロシア情報

    (2005.01)

1,200トンのウニが没収された

 木曜日、千島列島のゼリョーニー島の近くに漁業を行なったスクーナーにおいて、登録しないウニが1,200トン没収された。「タング−6」の母港は、サハリンのホルムスクである。スクーナーは、マロクリルスク港に護送された。
2005年1月30日のヴォストク・メジア情報通信

サハリン州の就学前児童用市営・町営・村営の施設の食料は、2倍値上げ

 サハリン州の教育局によると、2005年に、ユジノサハリンスクの就学前児童用市営施設の両親に払った食料は、2倍値上げし、一子に一月平均1,200ルーブルとなる。以前、食料は、660ルーブルで、それは同施設のための実質の予算の支出の20%しかなかったが、これから、50%ぐらいとなる予定である。州・地方のなかで一番高い実質予算の支出は、オハ地方で登録された。2004年に比べると、3倍以上上げ、今年は、3,600ルーブルとなった。
2005年1月28日のヴォストク・メジア情報通信

ロシア連邦国家予算に、480億ルーブルが振り替えられた

 2004年に、全極東の税関は、ロシア連邦国家予算に、480億ルーブルを振り替えた。2003年に比べると、振込み額は、137%増加したが、それは年間計画の92%である。
 2004年の輸入の関税額は、117億9,630万ドルである。輸出の関税の増加は、61.22%である。極東税関局の年間貿易高は、918億1,340万ドル(37.5%増加)である。輸入量の増加は、69.9%(353億9,960万ドル)となった。それは、車の輸入量が5倍増加のせいである。輸出量の増加は、22.9%である。その理由は、全世界の原料値上げである。
2005年1月27日のヴォストク・メジア情報通信

大学の教員の賃金上げ

 1月1日から実施された大学の教員の賃金上げは20%となった。一月平均の賃上げは、250−400ルーブルとなる。学生に約束された奨学金の増加は、まだない。
2005年1月28日のア・エス・テ・ヴェ・インフォルム

1日間、徴集した罰金額は、1,500ルーブル以上

 ユジノサハリンスク市内において、歩行者が道路交通規則を守る程度の調査のために行った警察の抜き打ち検査の結果として、1日間で、歩行者30人以上が違反して、各ずつ50ルーブルの罰金を徴集された。
2005年1月28日のア・エス・テ・ヴェ・インフォルム

兵器の買い付け

 2月1日から5月1日までの期間に、サハリン州において、警察は、州民が持っている兵器の買い付けを行なう。その値段は、次の通りである。
 ライフル銃の1本は、1,000−2,000ルーブル、施条の切っていない銃及びに小銃は、500−1,000ルーブル(1本)、その他の火器及びにのろしは、500ルーブル(1本)、刀剣は、300ルーブル(1本)、薬包は、5−10ルーブル(1本)、爆発物は15ルーブル(1グラム)である。ロシアの法律によると、未登録の兵器を持っている州民は自発的な兵器の引渡しする場合に、刑事責任を負わない。
2005年1月21日のIA・REGNUM情報通信

結婚登録料などは、2倍値上げ

 1月1日から、全ロシアと同じくユジノサハリンスクにおいて、生死・結婚・離婚などを登録する役所によって徴税される料金は、2倍以上上がった。ユジノサハリンスク市の登録役所において、結婚登録料は、200ルーブル(前は、100ルーブル)、離婚登録料は、夫婦の1人ずつ、200ルーブルとなった。名前の交換は、500ルーブル(5倍)に達した。
2005年1月18日のア・エス・テ・ヴェ・インフォルム

ルーブル以外は、商品の値段を表示する通貨は禁止

 新しい法律によると、1月1日から、全ロシアと同じくユジノサハリンスクにおいて、どの商品・サービスの値段でも表示する唯一の許可の方法は、ロシアの通貨となる。以前よく使ったドル・ユーロなどで値段を表示するのは、禁止となる。同法律の違反に対する罰金は、1万ルーブルである。
2005年1月20日のア・エス・テ・ヴェ・インフォルム

04年度の海上運送

 沿海海上汽船会社のプレスセンターは、2004年の活動の総決算を発表した。1年間に運送した液状貨物の総量は、1,372万5,000トンとなった。それは、2003年の結果に比べると、27%増である。運送した液状貨物のなかに、サハリンにて採掘した石油量は、200万トンである。
2005年1月21日のチア・オストロワ情報通信

サハリンからの海上旅客運送は、25%値が下がる

 2月1日から、サハリン海上汽船会社は、「サハリンフェリー」の旅客運送料金表を25%引き下げる予定である。一番安い乗船券は、540ルーブル、高いのは、1,103ルーブルとなろう。
2005年1月19日のア・エス・テ・ヴェ・インフォルム

学者たちは漁業部門の危機からの脱却の方策を見てとっている

多くの学問が、海および海洋の自然を研究しています。19世紀に誕生した漁業科学は、漁業の要求に関連していくつかの学問の境界領域において発生しました。それゆえ、ソヴェート時代、当局は、応用科学がきわめて具体的な問題に従事するよう、つねに目を光らせていたのでした。具体的なパースペクティヴな目標として、従来の漁業と海中養殖を組み合わせたスケールのおおきな漁業の自国のゾーンにおける創出という課題がかかげられました。今日そのようなシナリオを採用するとすれば、漁業科学の優先的な課題は、つぎのように列挙されましょう。現代の漁業の原料基地を形成している生物資源のストックおよび採取の対象の数、個体群、生態系の現状の毎年のモニタリング。採取されるすべての種類の原料の加工の廃棄物を出さないテクノロジーに関する研究の継続および深化。海中養殖に関する研究の継続。現在も採取の対象とみなされうるものの、さまざまな理由で現在その資源が採取のための出費がおおきく比較的価値がちいさいことのために十分に利用されていない対象物を採取分野へ組み入れること。
情報源:《ルィーブヌイエ・レスールスィ》21.01.2005

ヴラヂヴォストークにおける海洋水族館の建設に10億ルーブリ

これについては、モスクヴァで、ロシヤ連邦大統領とセルゲーイ・ダーリキン沿海地方知事の会談の過程で、明らかにされました。同知事によって創設されたワーキング・グループは、すでに、ビジネス・プランおよび技術関係の書類を作成しました。海洋水族館は、リクリエーション・センターとなるばかりではなく、学術センターともなります。教室、研究実験室の建設、ユニークなコンピュータ・データベースおよび世界の海洋生物のコレクションの創出が、計画されています。海洋水族館のリクリエーション部分は、ホテル、レストラン、アクアパーク、娯楽パーク、スポーツコンプレックスから成ります。ニュージーランド、日本、そして、中国といった世界の海洋水族館の設計および建設の分野の大手の会社の提案が、検討されています。セルゲーイ・ダーリキン沿海地方知事の話しによれば、建設は、はやくも2008ごろに完了する予定です。海洋水族館は、よりよく沿海地方の観光ポテンシャルを利用し、海洋生物学の分野における研究活動の実施のための基礎をつくりだすことを可能とするものです。海洋水族館の建設地として見込まれているのは、パトロークル湾です。プロジェクトのおおよその見積りの費用は、1億ドルで、そのうちのおよそ4000万ドルは、海洋水族館本体とすべてのその学術的なインフラストラクチャーの建設についやされます。
情報ソース:ヴォストーク・メディア21.01.2005

ロシヤ連邦政府内で漁業複合体について

第一の問題は、大統領の委任の執行に関するものです。第二の問題は、《水産生物資源の採取枠に関する》政府の決定の執行の現状およびその改善の措置に関するものです。極東への訪問の際、ロシヤ連邦大統領は、四つの委任を行いました。すなわち、ロシヤ連邦領内における魚原料の沿岸における加工および程度の高い加工の魚製品の輸出のための好ましい条件の創出をふくむ、漁業部門の発展を目的とした法的メカニズムの改善に関する提案を行なうこと。ロシヤのゾーン内におれる操業に際しての漁船による国境の多数回にわたる横断の規則の簡易化の妥当性に関する問題を検討すること。営業目的の総採取枠における取り分の市場でのとりひきに関する問題を検討すること。魚原料および魚製品の国外への搬出を、すなわち、そのロシヤの海の港における税関手続きを、秩序立てることをめざすまとまった措置を採択すること。協議の過程では、大統領の委任の執行が緩慢か非効率的に行われていることが確認されました。ただ一つの問題、すなわち、法的メカニズムの改善に関する問題は、漁業に関する法律の採択というかたちで、その解決をみいだしました。沿岸の加工企業が沿岸漁業の企業から原料を確実に得るための条件が、一定の程度、創出されました。すべて残りの命題は、連邦執行権力機関がしかるべきプロジェクト文書を提出していないことから実現されていません。
情報ソース:ムールマンスキエ・ルィーブヌイエ・レスールスィ21.01.2005

モスクヴァと東京は島々の問題を解決しなかった

 ロシヤと日本の外相は、領土問題に関する交渉において進展を遂げることができなかった、と声明しました。けれども、両氏は、妥協点の模索を継続する用意を表明しました。日本の町村信孝外務大臣は、モスクヴァ滞在中、ロシヤでは南クリールと呼ばれ日本では北方領土と呼ばれている島々を日本へ移譲するようロシヤ当局を説得しようと努めました。日本は、ロシヤとの平和条約は島々の移譲ののちにはじめて調印されうる、とみなしています。けれども、ロシヤの外務次官は、平和条約は遠い将来の問題である、と声明しました。12月、ロシヤ連邦のヴラヂーミル・プーチン大統領は、ソ連は日本に2島をを移譲する用意があるとした1956年の宣言にロシヤが忠実であることを確認しました。けれども、プーチン大統領は、全4島に対する要求を日本が放棄することが明記されるような平和条約の調印に島々の移譲がかかっている、とその文書で述べられている点を強調しました。ロシヤのセルゲーイ・ラヴローフ外相は、領土問題に関するモスクヴァと東京の姿勢が“異なるものであり、反対のものであるとさえ言える”ことを認めました。町村外相は、“日本側は、日本が4島に対する主権を有していることに立脚しているが、ロシヤ側は別の観点に立っている”と声明しました。町村氏とラヴローフ氏の会談はロシヤの首脳の日本訪問を明確にするはずでしたが、会談後、両氏は、正確な日程は調整されなかった、と声明しました。
情報ソース:ヴォストーク・メディア16.01.2005

ロシヤは魚を国外で加工することで年間10億ドルを失っている

 これについては、連邦漁業局のトップ、スタニスラーフ・イリヤーソフ氏が、記者会見で声明しました。“手元の算定では、わたしたちは、魚が経済水域で獲られ、記録されずに外国の港へ去っていくことにより、10億ドルを失っています”。同氏は、ロシヤの領海における漁獲量を記録する必要があるとみなしています。けれども、これだけでは問題は解決されない点をイリヤーソフ氏は指摘しています。“魚を岸へもどすためには、この問題を総合的に解決する必要があります”。ロシヤの船が外国の港へ行ってしまうのは、ロシヤの港にあまりに多くの問題があるためです。ノルウェイやデンマークでは、船は、無料で水を補給され、早く安く修理がほどこされます。ロシヤの港では、漁民たちは、設備の税関手続きを受けなくてはならず、獲れた魚を販売するのに数日、その代金を受け取るのに何ヶ月もかかってしまいます。魚は、簡単に洗浄されてパッキングされる国外へ去っていき、すでに輸入の形でロシヤにもどってくるのです。ロシヤの魚の半分以上は、外国の港へ去っていき、そのあと、一次加工ののちにロシヤへもどってくるのです。状況が変わるためには、法的基礎を変える必要があります。“わたしたちは、魚を岸へもどし、ロシヤ国民に魚製品を確保しなくてはなりません”と役人は語りました。“ひとびとが魚を食べる量は半分になりましたが、これは重大な失策です”。
情報ソース:クレスチャーンスキエ・ヴェードモスチ17.01.2005

魚の価格はだれをも満足させていない

《かれらが提案している価格は、世界価格より低く、魚がロシヤの商店で販売されている価格のほぼ半値です》と、連邦会議・天然資源環境保護委員会のO.コジェミャコー委員は語っています。もちろん、ロシヤの漁民たちは、獲れた魚を外国に売るほうを好んでいます。スカンヂナヴィア人たちは、ロシヤの船から魚を買い付けるというビジネスを軌道に乗せました。商品の代金は、自国の漁民たちに支払われるものより5-10%少ないのですが、ロシヤの漁民たちはいずれにしても満足しています、ノルウェイの港における碇泊の費用は、ロシヤの港におけるものより何倍も安いです。荷降しも早く、官僚主義も少ないです。極東でもおなじような状況です。会計検査院のA.ナザーロフ会計監査役は、つぎのように語っています。《毎年、わたしたちは、日本に8万3千トンから11万7千トンの魚製品を販売しています。10億ドル以上です! これは、そう漁獲量の3分の1に相当します。しかも、供給は海賊まがいのものです。わたしたちは、在札幌ロシヤ連邦大使館の資料を調べました。2003年は、ロシヤの漁民たちの日本の港への寄港の回数が5500件以上でしたが、そのうち、正式に登録されたのは9件にすぎませんでした》。
情報ソース:ヴォストーク・メディア12.01.2005


サハリンにおいても、賃上げ

 ロシアの大統領は、最近賃金についての法律をサインした。2005年1月1日から、全ロシアにおいて、最近賃金は、720ルーブルとなる。2005年9月1日から、それは、800ルーブルとなって、2006年5月1日から、1,100ルーブルとなる予定である。
2005年1月10日のア・エス・テ・ヴェ・インフォルム

2004年に生まれた赤ちゃん

 2004年にユジノサハリンスク市に生まれた赤ちゃんの総数は、2500人で、そのなかに、双子のペアは、15である。赤ちゃんの名付けについていえば、よくつけられたのは、ダニイール、アレクサンドル、ドミトリー(男)、アリナ、ソフィヤ(女)であった。女の子のちょうど100人は、アナスタシヤ名付けとなった。めずらしい名前としては、イグナート、プラトン、ソクラテス、ゴルデイ(男)、セラフィマ、ラドミラ、ステファニダ(女)となった。
2005年1月13日のア・エス・テ・ヴェ・インフォルム

2004年に、ノグリキ地方に来た外国人は5,000人以上

 2004年に、ノグリキ地方に、サハリン大陸棚のガス・石油プロジェクトに参加に来た外国人の総数は、5,277人となった。そのなかに、3,516人は、ノグリキ地方の外国人ビザ登録部に登録して、1,761人は、ユジノサハリンスク市の外国人ビザ登録部に登録した。登録した外国人のなかに、1,896人は、トルコ人、396人は、イギリス人、293人は、アメリカ人である、とノグリキ地方の外国人ビザ登録部のE.ロマゾワ部長が述べた。
2005年1月13日の極東情報通信

大祖国戦争の勝利の60年記念のコイン

 1月11日から、ロシアにおいて、新しいコインが発行される予定である。大祖国戦争の勝利の60年記念の10ルーブルのコインの総数は、6,000万である。そのほかに、60年記念のコインとして、1万ルーブル金貨も発行する予定である。その数は、250で、各コインの重量は、1キロである。
2005年1月10日のア・エス・テ・ヴェ・インフォルム

旅客海上運送の記録

 2004年に、10年間はじめて、ホルムスク‐ワニノ‐ホルムスクルートのフェリーの旅客の数は、7万人に達した。旅客海上運送を行なうフェリーは、「サハリン‐7」、「サハリン‐8」、「サハリン‐9」3台である。
2005年1月13日のア・エス・テ・ヴェ・インフォルム

2004年のおもな出来事

 2001年、大統領は、8年の苦難のなかで生まれつつあった漁業に関する法案を仕上げのために差し戻しました。そのあと、さらに3つの案があらわれました。さいごの案は、2002年12月に却下されました。このとき以来、法律作成の作業は停止されてしまいました。2004年6月、アレクセーイ・ゴルヂェーエフ農業相は、特別の委員会を創設し、漁業部門の発展をうながすような連邦法の改善された案を作成するという課題をかかげました。文書の重要性を、ロシヤ連邦漁業連邦局長官のスタニスラーフ・イリヤーソフ氏の声明からのつぎのような一つの引用文によって強調することができます。“わたしは、他人の二日酔いにたいする責任を負いたくはなく、負いもしません!”。どうやら、漁業部門を破壊した10年の“宴席”の期間は終わり、“テーブルを片づける”ときのようです。けれども、法案の作成者の一人であるゲンナーヂイ・ゴルブノーフ氏が指摘したところでは、法律の仕上げられた案文は、依然として、関係当事者のすべての要求および願望にかなうものではありません。“この法律は歩み寄りの結果であり、現在、漁業分野ではなんの法律も機能していないことから、それを採択することが必要でした。文書の採択ののちに国会の聴聞会がおこなわれ、その結果にもとづいて必要な修正が法律にほどこされます”。
 カムチャートカの漁民たちは“宴席”の結果をつぎのように記述しています。おもな問題は、多くの首都の役人たちが、漁業をビジネスとみなしており、収益算出の数学的モデルを漁業に適用しはじめているということに帰します。こうして、部門の採算性の向上を目指して努力しつつ、かれらは、“重要な生活の価値を船のそとへ注ぎだしているのです”。いつか、モスクヴァでは、漁獲が、ビジネスではなく、ひとびとをたがいにむすびつける無数の糸が直接からみあう社会的方向性をそなえた生産であることを、理解することでしょう。けれども、部門の諸問題にたいする道理に合わない“数学的アプローチ”が支配的です。その本質は単純で、つよい者たちが生きのび、弱いものたちはほろびる、というものです。
 法律上のあやまりの一つは、海洋生物資源の保護の機能の国境警備隊員たちへの移管です。残念ながら、この機関はよりいっそう汚職にまみれた機関となってしまいました。この機関のもとで密漁は増えました。そのような保護にあっては、わたしたちのもとには5年後には生物資源がなくなっていることでしょう。官僚主義は、漁獲枠分配のプロセスから排除されるべきです。プロフェッショナルな協会および連盟に結束する漁民たち自身がそれにたずさわるべきなのです。部門発展の構想では、まさに漁民こそ漁業コンプレックスにおける主要な存在であるにもかかわらず、漁民自身に関することはなにひとつ述べられていません。魚製品の質ばかりでなく漁民自身の生活の質をも世界的スタンダードにいたらしめることが必要です。状況を、それが上からみえるようにではなく、それを下にいるひとびとが理解しているように検討する必要があります。
 法律の採択にともない、水産生物資源の保護、再生産、利用の分野における法規の一様の理解および適用が可能となりました。構想は、単純かつ明瞭で、漁民たちからできるだけ多くの金を国庫にあつめるというものです、と全ロシヤ漁業従事者・企業家・輸出業者協会会長のアレクサーンドル・ローヂン氏は述べ、さらにつぎのようにつづけています。きわめて国庫色の強い構想が、最重要の国家的課題として、わたしたちに示されています。資金を吸いあげるメカニズムは、あまりに美しくかつ高潔なので、息が止まるほど。資源は、従来の漁業企業に、長期的に、かつ、全体の許容漁獲量にたいするパーセンテージで保障され、近年の企業の漁獲高が分配の基礎とされます。まさにおとぎ話のようです。けれども、おとぎ話はすぐに語られますが、行いはすぐにはおこなわれません。
 政府が、全体として構想に同意した、すなわち、構想を是認したとき、改革者たちは、このファンタスティックなメカニズムをわたしたちの罪ぶかい現実に合わせはじめました。それで、どうでしょうか? カムチャートカの知事の提案にもとづいて、魚資源にたいする支払いをオークションの起点にまで引きあげるよう提案されています。漁民たちによって支払われる資源にたいする金は、もっぱら連邦中央の所有となります。連邦構成主体からは、ロシヤの排他的経済水域における営業漁獲枠にたいする権利が取りあげられています。すなわち、予想されるぎりぎりの程度まで締め上げられているわけです。そのほかにありようがないのです。わたしたちが学校で教わったように、形は内容に合致しなくてはならないのですから。
情報ソース:新聞“カムチャートカ” 05.01.2005

サハリンにおいて、新年の5日間、18人が死亡

 極東において、新年の5日間、交通事故で死亡した人の総数は、96人になった。それは、2004年の同期に比べると、53人減少した(149人)。起きた交通事故の総数は156に達した。そのなかで、1位に当たるのは、サハリン州(47の交通事故)、次は沿海地方(33)、3位はアムール州(24)である。交通事故で死亡した人の数で、沿海地方が1位になった(35人)。また、ハバロフスク地区において22人、サハリン州において18人が死亡した。コリャーク自治管区とチュクチ自治管区において、交通事故は1つも登録されなかった。
2005年1月7日のヴォストック・メジア情報通信

2005年に、サハリン鉄道の再建のために、45億ルーブルを支出の予定

 サハリン鉄道のプレスセンターによると、鉄道の再建は続けられる予定である。
 2005年に、そのために支出する資金額は、45億ルーブルに達するとのこと。
 2004年に支出した金額は、27億ルーブルであった。その資金を使用して、古い鉄橋、トンネルなどの再建、及び新しい施設や使えなくなった日本製のトンネルの迂回鉄道線の建設を行なった。新しく建設した施設のなかにもっとも大きいのは、12月の末に敷設したナイバ川にかかった鉄橋である。その長さは、150メートルで、建設にかかった金額は、3億ルーブルとなった。
2005年1月4日のリア・ノヴォスチ情報通信、ピョートル・ツィレンドルジエフ氏

勤労者、官公庁職員の最低賃金引き上げ

 ロシア連邦政府は、2005年の勤労者、官公庁職員の賃金に関する総合勧告を与えた。1月1日から、勤労者、官公庁職員の最近賃金は、720ルーブルとなる。2005年の末までに、最低賃金の総増加は、30%に達する予定である。
2004年12月30日のア・エス・テ・ヴェ・インフォルム

2004年に、サハリン州において、異常気象

 2004年のサハリンの特徴は、異常気象である。
 3月11日に、気温はプラスとなって、雨も降った。雨の後、また寒さであった。熊は普通よりはやく、えさのない時に起きたから、人間は熊に襲われることもあった。魚のあまりいない年であった。雨も台風もあまりない夏であった(チャバという台風以外)。11月のはじめに、寒さがきたが、同月の下旬にまた暖かくなった。たとえば、11月24日に、気温はプラス11度となった。そのような異常気象は、60年間にはじめてであった。
2004年12月31日のア・エス・テ・ヴェ・インフォルム

漁民たちと海

 漁業に関する法律は、連邦漁業局長官のスタニスラーフ・イリヤーソフ氏の言葉によれば、魚の乱獲、もっと平たく言えば、密漁に終止符を打つものです。けれども、法律には、“密漁”という言葉はまったく用いられていません。構想によれば、この法律は、私たちの国の漁民たちのゲームのルールを秩序づけるはずのものです。法律は、微に入り細を穿つものとなりましたが、専門家たちは、すべての係争の問題に関してはロシヤ連邦政府の決定にゆだねられる形となっている点をすでに指摘しています。そのかわり、民主的な精神は貴重で、漁業の問題はすべてのロシヤ市民が協議できますし、この部門からのすべての情報は“どんな人にもアクセス可能”となります。
 政府内でそれに関する意見が分かれた“孤立した水域”(池、湖沼)にたいする私有を法律が認めていることも、リベラルです。法律でもっとも興味ぶかいのは、漁獲枠、そして、法律の立案者たちが行なったもっとも重要なことは、漁業局にこれらの漁獲枠の分配の権利を保証したということです。漁獲枠は、漁業局も実施するオークションにおいても、分配されます。法律では、専門家たちが密漁へのプログラミングされた勧誘とみなしている、漁獲枠の価格がこの漁獲枠における魚の価格を上回るシチュエーションがいっさい定められていません。漁獲枠自体は、毎年見直されますが、この漁獲枠におけるさまざまな漁民たちの取り分は、“向こう五年以上”変わることはありません。構想によれば、これは、部門へ投資をひきつけるものです。もっとも興味をそそるのは、法律が、イリヤーソフ氏が最近そこに“雷を落とした”学術調査用漁獲枠を撤廃しなかった、ということです。学術調査用漁獲枠という名のもとに真の密漁が行なわれてきたのでした。法律にないものはなんでしょう? 魚を、外国人たちに船から船へと、および、よその港で、ではなく、自国の加工場へ、納めることを、漁民たちに促すような措置がありません。イリヤーソフ氏の省庁は、さらに、これらの措置を十分に考えなくてはなりません。
情報ソース:“ロシーイスカヤ・ガゼータ” 23.12.2004

漁民たちにはもはやライセンスは必要ない

 ロシヤ連邦政府は、《営業用漁業のライセンスの問題に関するロシヤ連邦政府の文書の効力を失われたものとみなすことに関する》2004年12月20日付の決定第812号を採択しました。この決定は、ロシヤの首相にあてた沿海地方知事の呼びかけの結果となりました。これまでは、漁業活動の実施にたいするライセンスが、ロシヤ連邦国家漁業委員会によって発給されてきました。ライセンスがあることは企業のすべての活動の根底にあり、それなしには漁獲枠および操業の許可も得られませんでした。すべての船にライセンスの認証されたコピーの所持が義務付けられ、そうしてはじめて船は漁業活動を行なう権利を有していたのでした。2004年12月末、沿海地方の一連の漁業企業のもとでは、2004年3月9日付のロシヤ連邦大統領令がその連邦機関を廃止したため、営業用漁業にたいするライセンスの有効期限が満了し、営業用漁業のライセンスの機能をそなえた省庁も定められませんでした。沿海地方の一連の大手漁業企業の活動停止の現実的な脅威が生じました。新しい文書にもとづき、12月20日から漁業活動の実施にたいするライセンスはもはや必要なくなりました。
情報ソース:新聞“ルィバーク・プリモーリヤ” 29.12.2004

局員の三分の一が削減

 極東税関局の職員の35%が、新しい職場をさがしています。これまで見られなかった極東税関局の幹部の削減は、2005年1月1日から実施されました。数字で見ますと、598人の現在の局員のうち、200人が削減されます。そのほか、この改革にもとづき、多くの幹部のステータスが降格されます。一部の部は廃止され、もとの部長は課長となります。すでに明らかなのは、削減はすべてのものに及ぶということです。11人の現在の極東税関局の副長官のうち残るのは、わずか5人です。このような状況において、削減される人々はどこへいくのか、というもっともな疑問が湧いてきます。この問題は個々人がそれぞれ解決しており、非公式筋から明らかなのは、削減された人のおよそ100人はそのまま税関関係の仕事につき、もう100人の専門家はほかの部門および活動分野でじぶんを試すことになるということです。
情報ソース:新聞“ヴラヂヴォストーク” 29.12.2004