伝説の通訳
「パク・ジュンギュ」のロシア情報

 ようこそおいでくださいました。
 「パク・ジュンギュ」さんが、連合北海道のためにロシア情報をUPDATEでお送り下さることになりました。ぜひ「近くて遠い国ロシア」のタイムリーな情報に、ご期待下さい。

2002年 ロシアのHPから  2002.12

コサックは千島列島を日本による侵略から守ってくれる。

「SIAAサハリン」によるニュースコーナー

 「クナシリ島の南端に、近々、コサック部落が創立される」と、「イズベスチヤ」新聞の記者は州政府で知らされた。コサック部落は「ゴロヴィノ」村の付近に設ける予定である。そこから北海道の海岸がよく見えるそうだ。サハリン政府は建設費の負担を負う。住宅建設の完了後、ロシア連邦を守ると宣誓したコサックの数十世帯も移住してくる、ということである。
 コサック騎兵の活動の目的は、国境守備兵と共にロシア国境を守ることである。そして、移民は漁労に従事する見通しである。このような部落は千島諸列島の島々に設けられる予定である。例えば、最初に国境守備哨所があるパンフィリエフ島やゼリョニイ島やユーリイ島である。
 ロシア国会で、2003年度の連邦資産計画についての検討時、サハリン政府の代表者であるゴレグリャドは、クリル開発プロジェクトの投資金額を維持する重要性について、国会議員を説得することに成功した。その結果、サハリン開発プロジェクトの投資金額は、予測したよりはるかに多くなった。従って、クリル開発のためのロシア資産からの投資金額は2億4千1百万ルーブルに相当することになった。参考に、昨年度の投資金額は2億2千万だったのである。今、この話は重要である。なぜならば、大蔵省は当プロジェクトの投資金額を一千7百万ルーブルまで下げるつもりだという情報漏れがマスメディアにあったからである。その一千7百万ルーブルという金額はメンデレエフ空港の建設を完了するためのものだった。また、2003年度の連邦資産計画には、日露協定による「千島列島付近の漁獲」収入を入れるかという問題も無事に解決された。今年の資産計画にはこの部がなかった。
 今年11月の15日(金)、国会はロシア政府に漁業の現状についての報告を出した。最近の10年間以上ロシアの漁業は不漁が続いているため、ロシアは「漁獲帝国」の地位を失ったと、議員たちが指摘している。報告によれば、10年前の状態と比べると、現在、生物資源の獲得率は3倍、缶詰製品や魚関係の製品の量は10倍以上低下している。漁船が古くなって、さらに、魚加工場、造船所、船舶修理工場は破壊されているそうだ。しかも、昨年度から政府が定めた生物資源獲得の割当は逆効果をもたらした。つまり、漁業に経済的な損害になったということである。
 ミロノフ国会議長を先頭に、国会議員は極東の様々な地方を訪問したところ、極東の漁業は経済的な困難に陥っていることが分かった。その理由をもって、国会はロシアの漁業が現在抱えている問題の責任を負ったわけだと、天然資源・環境委員会のチホミロフ会長が説明している。会長は記者会見の中で、不漁の原因は、その漁業を管理してくれる規範的な法案制度がないことにあるので、各地方の漁業会社はそれぞれと全く異なった規制に従って活動していると、発表した。だから、漁業の発展戦略を練る前に、その発展をサポートできる法律制度を作る必要があるということだ。チホミロフ会長の考えでは、国会の今後の仕事は現行の法律を改善したり、補足したり、また、具体的に「漁業、漁獲、魚資源保護、特恵配当に関する連邦法」を承認すべきである。チホミロフ会長は、200マイルのロシアの経済的なゾーンが専管水域であり、12マイルの沿岸ゾーンをロシア連邦の各地方のものにすべきだと補足している。

コサック:(もとトルコ語で、自由人の意味)15-17世紀のロシアで領主の苛酷な収奪から逃れるため、南方の辺境に移住した農民とその子孫。のち半独立の軍事共同体を形成、騎兵として中央政府に奉仕し、ロシアのシベリア征服・辺境防衛に重要な役割を果たした。


レベディの死因とは?

 2002年4月28日、アバカン市から159キロ離れたところで、「エニセイスキイ・メリディアン」航空会社に所属するMI-8民間ヘリコプターが墜落した。墜落したヘリの乗客の一人はクラスノヤルスキイ地方のレベディ知事だった。17人の乗客中、8人が死亡。墜落の原因について意見が様々である。統計学者は、ヘリにVIPが乗っていたためだと述べている一方、当航空会社は、状況の悲惨な成り行きだと主張している。さて、民間航空安全検査員はこの事故に関してどんな考えしているのだろうか。
 昔の「アエロフロート」という全国規模の航空会社が小さな航空会社に分社化した結果、政府は個々の会社を管理できなくなった。
 その小さい諸航空会社の最大の目標は「売上げ」であるため、安全性への意識がおろそかになってきた。安全性を重視しているのは少数の大規模な航空会社だけである。そのような情報を知りうるのは無論、業務関係者だけである。そうでないと、ロシア航空は国民の信頼を失い、破綻しそうになるだろう。

 墜落事故調査委員会に最初に出された結論は、離陸が天気予報を無視したまま認められたことである。さらに、事故調査委員会によって、運航に関する規制の違反が幾つか見つかった。
 まず、大はずれの気象通報である。続いて、測候所の業務員のミスである。全国において測候所の数が減ってきているということが事実としてよく知られている。
 さらに、運航管理室にあるはずの地形レリーフ地図がなかったことである。その地形レリーフ地図とは、途中の障害位置、不時着用の滑走路などの重要な情報が乗っているものである。
 そして最後に、乗客の運命を握る乗務員そのものである。運航管理規則は、不都合な天気になった場合、不時着してから、運航管理室に事情報告を送って天気の回復を待つ、と説明している。しかし、その規制が無視されたのである。
 そして、一番許されないのは、機長は墜落現場に送電線が存在したことが分かっていたことである。送電線に気づくべき人、つまり航空機関士はよその人物だった。

 さて、VIPが乗っていたヘリを操作した乗務員はいったいどんな人達だったのか。まず、9時間40分という飛行時間の機長である。参考に、航空業界で、300時間あまりの飛行時間を持つパイロットはプロだと呼ばれている。それに最近、空軍を退職した航空機関士は仕事をやめて4年間経ってからまた航空機関席についた人、ということである。
 当航空会社支援業務も墜落事故に関わってきた。というのは、搭乗定員14人に搭乗したのは17人であることにだ。ヘリは同時に二つの会社で登録されたものだった。また、ヘリの機種番号は書類に書いてある機種番号と一致していなかった。
 航空安全管理局の副局長は、この事故について見いだされた違反について考えると、事故に関わった航空会社だけでなく、全国に運航している航空会社を対象にし、臨時検査を行えざるを得ないと、報告している。最近、「クラスノヤルスキエ・アビアリニイ」を対象にした検査を行った結果、2000年、A-310とA-340旅客機と、2001年、フランス航空会社のボ−イング747とTU-154旅客機が衝突しそうになったことが明らかになった。
 航空規制を守らずには働けないと言われている。従って、リスクはつきものということになる。危険にさらされているのはパイロットであり、乗客であり、知事でもある。次は誰?

出典:1. www.sakh.com
         2. 雑誌「SIAA」
      3. 情報エージェンシー「諸島」