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「パク・ジュンギュ」さんが、連合北海道のためにロシア情報をUPDATEでお送り下さることになりました。ぜひ「近くて遠い国ロシア」のタイムリーな情報に、ご期待下さい。
社会・政治新聞「ソビエト・サハリン」紙、2
0 0 2年3月 2 7 日 No.5 4
中国はサハリンを観察した 投資
総ての観点から判断すると、中国ビジネスマンは、真剣に、長期にサハリンと取り組むことを決定した。しかも、彼らのてっとり早さま羨ましい限りである。黒龍江省のタ−チン市からの代表団が3月2日にサハリン州を去ったが,すでに3月21日に私たちの州に省の国民政府の副代表ワン・リンミンを団長とする代表団が来て、一連の合意書と意向プロトコル(議定書)の締結、署名の用意があるとした。ターチン市は人口250万を有し、中国の石油生産と石油化学工業のセンターでもある。当然のことながら、代表団は、先ず第1に多数の大陸棚開発プロジェクトの実現事業参加の可能性に関心を示した。しかし、同時に彼らは私たちの経済の総ての分野の事業に参加する用意があることを表明した。そして、州政府林産業コンプレックス(複合)局において、現在稼働中の企業ビジネスの買い上げ(調達高、年間20万立方米)を含めて、建材とその完全加工合弁企業の設立、中国側の100%出資による家具生産企業の設立の可能性、ロシアの林産企業者に対するクレジット(資金貸与)の提供等々に関する企画プロトコル(議定書)が署名された。しかも、すでに4月中に、双方の具体的な提案の検討に入ることに合意した。
3月25日、月曜日にユジノ・サハリンスク市行政とも、同様な、多くの合意書が署名された。ロシア側からは、中国とのパートナーとして、「ヴォストクゲオロギヤ」、漁業コルホーズ連合、商社「クロクスLtd」のほか、勿論、市行政が名乗りをあげた。例えば、市役所側からは、ユジノ・サハリンスクとターチン両市間の友好親善、経済と文化協力についての協定、それにまた、協同投資プロジェクトについての企画プロトコルに署名した。F.シドレンコ市長は、これらの文書の署名後におこなわれた記者会見で、ウユノフカ川に建設される貯水池の建設、シネゴルスカヤ炭鉱への投資、住宅、ホテル、観光インフラ等の建設についての話し合いがおこなわれたと説明した。
また、巨大な中国スーパーマーケットの建設プロジェクトにもふれた。このアイデアに対しては、サハリンの往復ビジネスといわれる企業家たちの強い反発があった。しかし代表団側の話では、このスーパーマーケットには、「銘柄」と言われる高品質の安くない商品が売られることになる。小口販売商品は従前通り往復ビジネスの領域となるという。
しかし、この論拠が拡大する論争を防止できるとは断言できない。サハリンにおける中国のかくも急速で勢力的な動きには、企業家たちばかりでなく、そしてまたロシアばかりでもなく脅威を感じている。しかし、ともかくも、単に地理的にでさえわが国は,真の協力関係の滅亡・失敗の運命にある。
V.ゴルブノフ
大統領の代表がクリルに
昨日、極東連邦管区大統領全権代表K.プリコヴスキ−氏がサハリン州に来た。彼のクリル諸島訪問は大きな光栄な出来事である。K.プリコヴスキ−氏は3
日間の滞在期間にエトロフ、シコタンとクナシリを訪問して、魚類加工コンプレックス、地熱利用発電所の作業状況、学校・病院・住宅セクタ−情勢を視察する。連邦の特殊目的プログラム「クリルィ」の実現状態に特別な注意が払われることになっている。
大統領全権代表の報道セクレタリー.アノシンの報知によると、K.プリコヴスキー氏の訪問の主要目的は、「クリルの社会・経済状況の視察と国の安全保障協議会でのクリル諸島の社会・経済指標の改善に関する報告の準備」であるとされている。
V.べ口フ
2002年4月17 日ロシアテレビRTR放送
ロシア下院兵役代替制度の予算審議
ロシア下院評議会は17日に、ロシアにおいて実際に兵役代替制度が登場するための第一歩を踏み出すことを決定した。勿論激しい議論が予想される。
セレズニェフ下院議長は、「どこが難しい点かというと、若者が兵役代替制度を申請する理由とその期限である。この2つの問題が一番多く審議されることになると思われる。
16日議員たちはその期限について話を交わしていた。3つの案も期限については様々ある。ロシア政府案は兵役代替制度の期限は4年、残り2つの案では3年および30か月となっている」と述べた。会派「統一」のクリンツェヴチ議員は、「期限に関するものはすべて変えてはいけないと考えている。そうでなければ、わが国では、誰も兵役につかなくなってしまう」と語った。下院のイリナ・ハカマタ副議長は、「兵役代替制度につきたいと思っている若者も、代替制度につかないであろう。4年という期限は、余りにも長すぎる」と述べた。
政府案も代議員グループ案も兵役代替制度につくには、どうして自分が兵役代替制度選んだか、説明すべきだとしている。3つ目の案の作者であるセミョノフ氏は、若者が自ら兵役代替制度につきたいとの希望を示すだけで十分であると考えている。政府案の支持を表明している防衛委員会のニコラエフ委員長は、兵役代替制度導入によって、招集兵も国家も得をすることはないといっている。同委員長は、「兵役代替制度法の採択は.全員が兵役につくことを意味する。兵役に付く場所などは徴兵委員会にとっても決定的な意味を持つことになる」と述べた。
16日各政党はどのように投票するかについて話し合った。そして自由民主党、ヤプロコ、右派勢力同盟は政府案に賛成しないことを明らかにした。共産党のジュガノフ党首は、「私たちは、軍と国家の安全保障が正常に発展するような法案を支持する」と述べた。また同じ共産党のクプツォフ議員は、共産党は3つの法案のどれにも、投票しないだろうと述べた。17日左派勢力のスタンスは明らかになるが、下院では政府案が通過することに疑いをいだいているものはいない。中道勢力が政府案支持をすでに表明していて、政府案が採択されるのには十分なのである。
2002 4月4日ロシアテレビRTR放送
アナパ市で乗り合いタクシー乗っ取り事件
黒海沿岸のアナパで路線乗合タクシーが乗っ取られる事件があった。運転手と乗客4人が、数時間にわたり人質となった。犯人はスピリドノフ(40才)。ピストルをもって乗合タクシーに乗り込み、空港にいくよう要求した。連邦保安局の噂員との交渉の末、気分の悪くなった女性1人を解放したが、その後特務警察隊が突入、スピリドノフは射殺され、人質は無事解放された。
ロシアにおける中小企業問題
4日、ロシア政府は中小企業に対する課税変更にかかわる税法の修正案を討議した。政府の今回の処置は、ロシアにおける中小企業の発展につながると考えている。
ロシア政府は4日、中小企業問題について討議した。具体的には中小企業支援に関する連邦プログラムと税法の修正問題である。これらの措置はロシアの中小企業の成長を促す目的のためにとられる。カシヤノフ首相は、「残念ながら今のところ、経済発展の強力な資源である中小企業が活動するための、十分な措置は取られていない。ロシア政府の中小企業支援項目には、会計報告書の簡素化、クレジットの貸付、人事養成等が含まれている。一番重要なのが課税方法の変更である。」と述べた。
従業員20人以下で、年間所得1千万ルーブル以下の企業は、利益税、付加価値税、資産税、売上げ税の4つをまとめた形の簡易法で税金を支払うことを提案している。企業経営者は8%の売上税もしくは20%の純所得税のいずれかを選択することがでさる。また単一社会保障税の支払いが免除されることになる。
2002年4月6日ロシアテレビRTR放送
セレズニュフ下院議長の進退問題と下院における中央銀行法案の審議
ロシア下院は5日、中央銀行法を採択した。
中央銀行の経営形態に変更を加える考えは、政府との対立を避けるため放棄した。また、このところ注自を集めている議長の辞任
問題であるが、セレズニョフ下院議長は、議長のポストに止まることになった。
セレズニョフ下院議長の進退問題は、下院審議が始まる前に決着した。4日におこなわれた大総領との会談について、議長は、l昨日、大統領に会って話したが、大統領は私が議長席を去る必要はないという考えであった。今、下院の共産党会派と積極的に話合いを進めているところである」と述べた。
大統領との会談では、議長の進退間題のほか、共産党の活動を禁止しようと提案した「祖国全ロシア」のフョドロフ議長の発言が取り上げられた。大統領はこの発音に覚書を示したが、「祖国全ロシア」自身もこの発言には戸惑っているようである。「祖国全ロシア」のヴオロジン議長は、「フョドロフ議員は自らの提案を見直し、来週の火曜日までには結論を出す必要があるだろうと、われわれは考えている。さもなければ、彼の進退をわれわれは間題にすることになる」と述べた。議長の進退問題はこれで決着した。
この日の下院審議の焦点は中央銀行法案であった。こめ法案をめぐっては、審議が始まるぎりぎりまで協議が続けられた。審議にはクドリン財政相とイグナチェエフ中央銀行総裁も出席した。共産党のグラジエフ議員は、「中央銀行の投割を拡大すべきである。中央銀行によって多くのことがさまる。投資の機運や経済成長の条件、雇用条件等、それらは全て中央銀行の活動目的として、明文化すべきである。単にルーブルの安定を保つというだけでない、」と述べた。またイグナチェエフ中央銀行総裁は、「ルーブルの安定を保という中央銀行の主要な任務が、それでは不可能になる」と反論した。中央銀行総裁のこの意見に下院は同意した。
一方、中央銀行を監督する機関を設けるかどうかについては意見が割れた。中央銀行は独立した機関であるべきだというのが反対派の主張である。下院予算委員会のザドルノフ副委員長は、「これは、莫大な国家資産の管理に係わる問題である。そして国家予算にも関わる問題である。これまでも一定のコントロールのもとで規定されてきた」と述べた。また、クドリン財政相は、「もしも、中央銀行を管理・統制する機関を設けると考えるなら、それは根本的な誤りをおかすことになる。一定の監督機能を持たせることは可能であるが、それによってその機関が中央銀行を経営するわけではない」と述べた。
しかし、政府の考えに反して、議員の大多数は、中央銀行の経営は、重役会議と監督評議会が合同でおこなうべきだとの考えであった。監督機関の人数についても、政府が12人を提案したの対し、議員たちは13人を主張した。しかし結局、観点たちは自らの決定を放棄し、採択した修正案には不満を残しながら、監督評議会は中央銀行の経営には参加しないことになった。クドリン財政相は、「中央銀行法案は、まだ修正すべき点があり、2回目の審議で再度取り上げるよう求める」と強調した。
セレズ二ョフ下院議長にとって、議長席に止まる必要性を党の同志に認めさせることは容易ではないと思われる。ジュガノフ共産党委員長はあくまでも、セレズニョフ議長の辞任を要求していく考えである。ジュガノフ共産党委員長は、「8日に共産党の幹部会を開いて決める。セレズニョフ氏が下院議長のポストに止まることは不可能である。彼にとってこれは政治的死を意味するものである」と述べた。
イランのハラジ外相のモスクワ訪問
プーチン大統領は5日、ロシアを訪れているイランのハラジ外相とクレムリンで会談した。会談ではパレスチナ情勢のはか、ロシアとイランとの間で懸案となっているカスピ海の帰属について、話し合いがおこなわれたが、双方の立場の違いは埋まらなかった。
プーチン大統領は、イランのハラジ外相との会談で両国関係は良好であり、いまも順調に発展を続けているとして、「イランはアジア地域で大変重要な役割りを果している国である。今日は2国間のほかに、中東やアフガニスタンなどの重要問題についても話し合うことになる」と述べた。
会談終了後におこなわれた共同記者会見で、ロシアのイワノフ外相は、パレスチナ情勢について、国連決議を厳守することが第一だとした上で、「先週採択された決議を双方が直ちに実行するよう、私たちはいま最大限の努力をしているところである。もしこれが実行されないようなことがあれば、私たちは別の方策を検討しなければならない。双方に決議の実行をせまるため、国連規約に定められたあらゆる手段を用いることである」と強調した。
今回の会議での、もう一つの大きなテーマは、カスピ海の帰属の問題である。この問題について、イラン側は、周辺諸国によるカスピ海の共同利用を主張していてロシア側と対立している。これ以外の経済問題では両国にこれという対立はなく、ロシアとイランとの去年の貿易額は10億ドルまでに達していて今後も増額が見込まれている。
この日は、両国関係の基本条約と二重課税防止協定の批准書の交換がおこなわれた。今後は原子力や運輸、航空等の分野での協力が期待されている。両国は軍事や原子力分野でも協力は透明だとしている。
イランへの原子力技術の供与について、アメリカは核拡散防止条約の原則に反しているとして、批判している。しかし、ロシアはイランへの協力は違法なものでないとして、協力を続けていく方針である。イランに対しては国際的制裁処置は取られていない。アメリカの批判は正当ではないというのが、ロシア側の主張である。