第9回北海道・サハリン州
 姉妹友好都市代表者会議

かわらない友情を確認し、
来年は北海道で開催する予定。
テーマは「青少年交流」と決定

 第9回になる北海道・サハリン姉妹友好都市代表者会議が、ロシアサハリン州ユジノ・サハリンスク市で、8月3日に開催された。
 会議には、北海道麻田副知事をはじめ、札幌市牧野収入役や、北見市、旭川市、函館市、稚内市、根室市、猿払村の代表が参加し、夏井在サハリン日本総領事も臨席した。
 ロシアサハリン側では、サハリン州カルロフ副知事をはじめ、ユジノサハリンスク市シドレンコ市長や、アニワ市、ドーリンスク地区、コルサコフ地区、ネベリスク地区、ホルムスク地区、ポロナイスク地区の地域代表と、ロシア外務省の地域担当者も参加した。
 この「姉妹都市会議」は、ソ連時代の交流窓口であった「極東会議」の終息により、日ロ交流の多層化の一環として、民間団体(北海道日ロ協会とサハリン日本協会)が協議して開催してきた。

 ロシアになり、企業間の行き来はほぼ自由となったことから、極東会議のメインであった経済交流は会議の目的からはずれ、姉妹都市交流の経験や今後について交換・相談する場と位置づけられてきた。
 しかしロシア側、特に地区からは相変わらず「経済交流」を求める提起がされ、友好・善隣を主とする日本側との食い違いが目立ってきている。「地方交付税交付金1割削減」の時代を迎えた北海道の自治体側は、「国際交流」どころでないという事情も見え隠れしている。
 だが、夏井総領事の「このように民間団体が用意し、活発に日ロ交流をしているとは想像していなかった。」という言葉にもあったように、北海道とサハリンの交流の輪を継続させることは、領土問題と友好条約の解決に有効な環境を作り上げることにつながっている。

 来年は北海道(開催都市は未定)で開催し、新しくもうけるテーマは「青少年交流」と決まった。このテーマには誰も反対しない。しかし、具体的になると山は高いだろう。
 会議の行方は日ロの地方政府が握っている。
 自治体交流をどうして民間団体が行うかの疑問はいつもついて回っている。
 連合北海道は「オブザーバー」として参加したが、今後も日ロの善隣・友好の促進の観点から、見守ることになるだろう。労組交流の経験を生かしながら。

 なお、同時に行われた第30回日ロ平和の船では「女性」「教育」の各層交流が、また、第6回青少年サハリン体験友情の船の活動も同時進行され、日ロの民間交流や体験が進んでいる。
 8月末には第31回日ロ平和の船も行われ、これはふるさと訪問がメインとなる。
コルサコフ郊外に建設中の天然ガス液化プラント
キャンプでの青少年交流