2006.02.14
2日間・78名 〜2006春季なんでも労働相談ダイヤル

昨年を大きく上回る反響!2日間・78名 〜2006春季なんでも労働相談ダイヤル

 「2006春季なんでも労働相談ダイヤル」が2月9、10日に開催された。今回は全道からの相談を一括して札幌で受けたが、2日間で合計78名の相談が寄せられた。昨年同時期に行った集中相談は3日間・75件であったことからも分かるとおり、昨年を大きく上回る結果となった。テレビ、新聞で取り上げられたことに加え、各地域において連合組合員が精力的にチラシやティッシュ配布の街頭宣伝行動を展開したことが大きく影響した結果といえる。
 78名のうち、「男女別」では男性45名、女性32名、不明(メール)1名。「就業形態別」では正社員43名、パート13名、以下派遣、契約、アルバイト等となった。「地域別」では石狩圏の35名を筆頭に、上川、渡島、釧路など全道各地から寄せられた。
 相談件数は合計116件であり、1人あたり1.49件の問題を抱えている計算となる。内訳をみると、賃金、時間外手当の引き下げ・未払いなど「賃金」に関するものが48件と全体の4割以上を占め、以下「解雇」、「雇用契約」となった。この順序は昨年と変わらないが、特徴的なのが「いじめ・嫌がらせ」が前回のゼロ件から4件に増加したことである。
 「てめぇ、ふざけるんじゃねーよ!」。これはある量販店に派遣社員として勤務していた男性が同社社員に連日浴びせられていた暴言の一つである。リストラにより従業員が大幅に減らされたが、仕事量は変わらない、あるいは増大する中、1人あたりの仕事量は許容範囲を大きく超える。その結果、気持ちにゆとりがなくなり、職場内での人間関係は悪化していく。パワハラが示すとおり、役職や正社員という雇用形態を盾にアルバイトやパートなど身分の不安定な立場の従業員へとその矛先が向かう。実際、冒頭の派遣社員の職場には現場を指導・管理すべき立場にあるフロアー責任者もいたが、事態解決にあたるどころか一緒になって厭がらせをしていたという。なお、この派遣社員の男性はすでにこの職場を退職している。
 今回は数多くの相談が寄せられたが、上記のような悲惨な状況は氷山の一角にすぎない。フリーダイヤル「0120−154−052(行こうよ、れんごうに)」は今回の2日間に限らず常時設置している。実際、その後も事務所のダイヤルは鳴り続け対応に追われている。こうした現場の切実な声に報いるためにも、連合北海道は引き続き相談活動に取り組んでいく。