2005.01.31
冬期雇用援護制度の存続・改善を!
全道総決起集会に1500人
連合北海道は1月27日、札幌市で冬期雇用援護制度の存続と改善を求めて「1.27季節労働者の雇用と生活を守る全道総決起集会」を開催した。集会には全道各地から1500名が参加した。
道内の季節労働者は14万3千人で、冬期間の生活を支える冬期雇用援護制度を国が2006年度限りで廃止する方針を打ち出しており、連合北海道や北海道季節労働組合・全建総連、北海道で構成している北海道季節労働者雇用対策協議会(略・道季節対策協議会)が現在、対応策を協議している。
集会で連合北海道の渡部会長は、どのような施策になろうとも季節労働者の生活を放置することにはならない、財政問題も厳しい、積雪悪条件・施工技術もあり、道だけで解決するのは難しいと国としての対策継続を求めた上で、「雇用と生活をなんとしても守る、冬期失業者の解消を我々の手で努力する、この集会をオール北海道の立場で運動を進める場にしょう」と訴えた。
道季節対策協議会を構成する北海道、札幌市、建設産業専門団体北海道地区連合会からも激励にかけつけ、代表して挨拶に立った北海道の吉澤副知事は「北海道経済が厳しい中、対策協議会で2007年度以降の対策を検討している。行政、経済団体、労働団体が一丸となって国に対策を要請する」と述べた。
道季節対策協議会のワーキンググループが6回にわたって議論した事務局案は、暫定2制度については06年度限りであることを前提にしている一方で、14万3千人の季節労働者の存在について早急に解消する状況にないことから、工事の平準化推進による冬期失業の解消促進、職業紹介体制の強化、事業主への支援、などについて引き続き国の支援が必要であるとしている。
情勢報告をした連合北海道の佐藤事務局長は、この事務局案に対し「存続をまず優先すべきである。工事の発注平準化の具体的な計画を示すべきだ」と連合北海道として求めてきたと報告し、「この闘いは夏の19年度予算策定作業が最大の山場となる。全道の議会で取り組んだ意見書や現在取り組んでいる署名を政府にぶつけ、全道の労働組合の支援と参加を得て、季節労働者の生活を守り、通年雇用化の完全実現をめざして最後まで闘おう」と訴えた。
また、自治労の山田副委員長、国公連合全開発労組の惣田執行委員から連帯のあいさつがあり、山田副委員長は「制度の名称が変わったとしても多くの季節労働者が救われるものとなるよう大きな声をあげて闘いをすすめていかなければならない。自治労もがんばっていきたい」、惣田執行委員は「通年施行に努力している。同じ公共工事に関わる働く仲間として、できうる努力をしていく」とそれぞれ激励した。
これらの激励や決意を受けて道季労の柏倉会長は「署名活動を展開して、多くの道民の理解を得て存続・改善を勝ち取るために全力でがんばる」と当該組織として決意を表明。つづいて全建総連の松島委員長が制度の存続・改善と工事の平準化を求める運動を全道民が一体となって展開できるよう、取り組みを強化するとの集会宣言を提案し採択された。
集会後、参加者は道庁までデモ行進し、オール北海道の運動で冬期雇用援護制度を守るぞ!通年雇用の促進を、などと訴えた。