2005.12.09

サラリーマン大増税阻止!安心と信頼の社会保障制度実現
     連合政策・制度要求実現全道総決起集会

 連合北海道は、連合本部が全国統一行動日に設定した12月6日、サラリーマン大増税阻止と社会保障制度や道内課題も含めた政策・制度要求の実現を求め、札幌市大通り6丁目広場に組合員1,000人が結集して総決起集会を開催し、市内繁華街をデモ行進しながら市民にアピールした。
集会冒頭、主催者を代表してあいさつした渡部俊弘連合北海道会長は、勤労国民の生活に直結する様々な問題の殆どは小泉政治に帰結するとし、その特徴のまず第一は、市場競争万能主義は弱者切り捨てと格差の激しい二極化社会を生み出し、「小さな政府」「官から民へ」を掲げても単なる「政治の放棄」に過ぎないと批判。最近の耐震強度偽造や幼児の連続殺人など、社会の劣化を象徴する事件は小泉政治と無縁ではないと強調した。二つめは、小渕内閣当時1999年に導入された「定率減税」は、景気回復やクロヨン・不公平税制改革までの恒久的措置だったにも拘わらず、その前提を抜きに反故にしようとしているし、先の総選挙で増税しないとした自民党の公約に平気で違反していると指摘。定率減税廃止は明らかな大増税に他ならないとした。三つめは、小泉政治は国民の利益を代表していない、ということだ。官から民への実態は、アメリカを中心とする国際資本への国民資産の大バーゲンであり、また、首相の個人的信条として強行してきた靖国参拝は、中国や韓国との亀裂を拡げ、日本をアジアの中の孤児とし国民利益を損なっている。さらに対米関係については、安全保障含め国家として毅然とした立場を取るべきであり、在日米軍再編よりも基地の「整理縮小」を目指すべきと強調した。渡部会長は、このような小泉政治の実相を見定め、働く者の政策を実現するために、労働組合に未組織の4/5の勤労者が我々と共に行動すれば、政治が変わり、政策が変わり、社会が変わると確信すると訴え、主催者あいさつを締めくくった。
 次に、来賓として民主党北海道副幹事長の池本柳次道議会議員から連帯のあいさつをいただいた。池本道議は、来年1月から定率減税の半減が始まり1兆7千億円の増税となるうえ、各種所得控除の廃止が検討されていることについて、断じて許されないと批判。さらに、公務員の人件費や定数の削減を強いられている原因は、税金のむだ遣いを放置してきた政府にあると強調し、冬期雇用援護制度の存続と季節労働者の雇用安定など多くの課題はあるが、先の総選挙で賢明な判断を下した道民世論を背景に、要求実現をめざして闘い抜こうと力強い連帯の言葉が夜空に響いた。
 続いて決意表明に立った、道季労会長代行の田村龍治道議会議員は、平成18年度で冬期雇用援護制度の廃止が打ち出されていることについて、通年雇用を切望しながら雇用と生活の危機に瀕している季節労働者を狙い打ちするものと批判。制度の廃止は中小事業者や地域経済に影響を与えると指摘し、知事を先頭にオール北海道で存続に向けて取り組むことが課題としたうえで、現在展開中の署名運動を通じて地域から闘いを広げようと決意を述べた。
 また、地公三者共闘事務局長の小関顕太郎北教組書記長からは、当局から示された道職員・教員等8万人の賃金削減提案について、マスコミ報道によって高橋知事=改革に対し労働組合=抵抗勢力といった図式に描かれているが、高橋知事や道当局は国の言いなりであり、必要な福祉予算や教育費を削減しようとしていると批判。真に働く仲間や道民重視の道財政改革の必要性を訴えた。
 最後に、スローガンを確認し集会アピールを採択、団結ガンバローを三唱して閉会し、参加者全員が高らかにシュプレヒコールを繰り返しながら、ホワイトイルミネーションがきらめく札幌市街をデモ行進した。



集会アピール

 政府与党は、総選挙が終わった途端、それまでの選挙公約から手のひらを返して定率減税の廃止を打ち出した。政府税調も去る11月25日、われわれの強い反対にも関わらず同様の答申を行った。総選挙の結果を曲解し、国民に信を問わない一方的な実質増税を、断固として許すことはできない。

 われわれは、この間、全国の職場・地域から、「サラリーマン大増税阻止」、「社会保障制度の抜本改革」、「パート労働者の均等待遇法制化と男女雇用平等法制定」、「公務員制度改革・労働基本権の確立」を強く訴えてきた。加えて本道における課題として、「冬期雇用援護制度の存続、季節労働者の冬期雇用確保実現」、「財政構造改革なき人件費削減、弱者切り捨ての道財政再建プランの見直し」を求めている。そして本日、全国・全道の働く仲間が統一行動に結集し、それぞれの取り組みを確認しあった。

 与党の横暴と数に対抗しうるのは、世論の力しかない。本日の集会をステップに取り組みを一層強化し、われわれ一人ひとりが先頭に立って、「こんなやり方ありか!?」といった勤労国民・道民の怒りに火を付け、より広く大きく燃え上がらせていこう!

以上、宣言する。
2005年12月6日
サラリーマン大増税阻止!       
連合政策・制度要求実現全道総決起集会