2005.12.09

第11回北海道ブロックセイフティーネットワーク集会
職場の安全確保は法律を守ることではなく、リスクをなくして命を守ること

 12月7、8日、札幌市内において「第11回北海道ブロック セイフティネットワーク集会」が開催され、全道各地から総勢約70名が参加。本集会の目的は、今年11月に改正された労働安全衛生法はじめ、安全で快適な職場環境を構築するためのリスクアセスメントについて学習することにあり、連合本部雇用法制対策局の中桐次長、労働衛生コンサルタント事務所「プライム」の木田代表がそれぞれ講演を行った。 冒頭、連合北海道の佐藤事務局長より主催者挨拶を行った後、中桐次長から改正安全衛生法のポイント、さらには厚生労働省・労働政策審議会安全衛生分科会において今後審議される政省令事項の諮問内容についての説明が詳細に行われた。「今日あらゆる職場において過酷な長時間労働が強いられており、早急なメンタルヘルス対策が求められている。そのためにも産業医等に対する支援体制や、労働者本人のみならず家族を含めた相談体制の整備等が求められている。」との提起があった。また、アスベスト対策については、連合本部が今月2日に厚生労働大臣に対し要請を行ったとの報告があった。
 その後、医師でもある木田代表からは、翌日にわたって「プライムシステム」トレーナー養成講座が行われた。"お宅の会社では安全衛生をきちんとしていますか"の質問に対し、"はい、うちの会社はきちんと法律を守っています”と大抵の会社は答えるが、「法律を守ることが安全衛生ではない。」との発言が冒頭あった。さらに、「日本企業のほとんどが職場の安全衛生については安全衛生委員会が協議、決定、遂行すべてを行っているがこれは誤りである。すなわち、決定はあくまで組織代表者(あるいは委任者)が行うものであり、安全衛生委員会は審議する場にすぎない。したがって、快適な職場環境をつくるためには安全衛生担当職員の選定・体制整備が何より重要である。」との報告があった。
 なお、今回学んだことをもとにポスターの作成や掲示など安全衛生に関する職場環境の改善に努め、その実施内容について次回(明年6月頃開催予定)報告するようにとの「宿題」が参加者に対して与えられた。