2005.10.24

7回目の原子力防災訓練 泊村などで実施
一部でブラインド化も


 2005年度北海道原子力防災訓練が泊村、神恵内村、岩内町、共和町において21日実施された。連合北海道は、2000年から防災訓練にあたり調査団を派遣しており、今回は7回目となる。
 今回の訓練は、泊1号機から放射性物質が放出される事故を想定し、西からの風下にあたる、共和町、泊村で住民避難・退避訓練を行ったほか、広報訓練、被ばく医療訓練、住民生活保全訓練などが実施された。この訓練に先立ち9月28日には、緊急事態に備えた関係機関の合同訓練(個別訓練)が、完全ブラインド方式で実施され初公開された。
 防災訓練はマンネリ化との指摘もあり、連合北海道は、2002年にシナリオをブラインドにした実践的で緊張感のある訓練とするよう道に「提言」を行ってきた。今回、災害対策本部設置訓練では、大幅にシナリオが簡略化されたのをはじめ、生活保全訓練として初めて「炊き出し」も実施され、連合北海道の提言が取り入れられた訓練となった。
 この調査には、産別、後志地協、道消防協などから20名の調査員が参加し、訓練の点検項目に従って調査を行うとともに、住民と直接面談してアンケート調査も実施した。
 今回アンケートは178枚(前年137枚)を回収した。住民アンケートでは、住民から「お年寄りが増えており、隣近所の助け合いのあり方を考えてほしい」との要望が出された。また、「防災無線の電池交換をきちんとやられていない家庭も多い」ことも調査で明らかとなった。連合北海道は、改めて総括会議を開き、アンケートの分析や調査団からの意見をとりまとめ、道に訓練の改善を求め「要求と提言」を提出することとしている。