2005.05.16


日本の安保理参加 アジアの理解必要 小林衆議
高退連合 時局講演会に1,000人


 北海道高齢・退職者団体連合と札幌高齢・退職者団体連合が共催する7回目の時局講演会が5月14日に開かれ、民主党の小林千代美衆議院議員(北海道5区)を招いて「平和・軍縮・核廃絶」をテーマに学習した。
 小林衆議院議員は戦争の構造が「国と国から、国とテロ集団・地域紛争になっている」と米ソ冷戦終結以降変わったとし、アメリカのイラクへの攻撃は「ある国が攻撃を受けた事実が認められ、攻撃をした相手が国と限定され、かつ自衛のため」とする国連憲章に違反するものと指摘。さらに、自衛隊のイラクへの派兵についても「政府は違憲ではないとないというが、憲法解釈をしている内閣法制局は時の政権の組織で、都合のいいように解釈している」と拡大解釈によって海外派遣していると述べるとともに、改憲論議が高まっているが、自民党タカ派の一部には今の憲法でも解釈によって派兵できる事実を前に、国会議員の3分の2以上をまとめるのは困難と判断し、「護憲」という声も出始めているとしながらも、「国民の権利を保障する憲法でなければならない。今の改憲の動きを止めるために力をあわせてほしい」と訴えた。
また、日本の安保理常任理事国入りについては、「アメリカに追随するための常任理事国入りでなく、アメリカ主導の安保理を改革すべきだ」とし、そのための前提条件としてアジア諸国の賛同を得ることが不可欠だとの私見を述べた。
最後に小林衆議院議員は「国際社会の中で、私たちが政府・マスコミの言っていることを鵜呑みにしないで考え、行動することが大事」と訴えた。
2月から始まった時局講演会は今回で終了、延べ1千名が参加した。