2005年3月24日
 
北海道雇用創出基本条例の制定についての見解
 
日本労働組合総連合会北海道連合会
会長 渡部 俊弘
 
 本日、道議会本会議において、自民党・道民会議北海道議会議員会(以下「自民党・道民会議議員会」という。)が提出していた北海道雇用創出基本条例案は、付帯意見が加えられ、全会派の賛成により可決、制定された。
 
 言うまでもなく北海道における雇用の状況は、依然として完全失業者の高水準と有効求人倍率に見られる全国最低位の水準が持続するという厳しい現状にある。
 こうした中、自民党・道民会議議員会が条例案を提案することは、過去の道議会の歴史(これまでの自民会派としての条例提案は、1955年以降7度)からみて異例ともいえることであったが、連合北海道は、条例制定は必要であるとの基本認識から、去る2月22日、この条例案に対する意見書を、自民党・道民会議議員会に提出した。
 
 意見書の提出にあたって、連合北海道は、この基本条例がこれまでの道における施策を後追いするものであってはならないことから、全会派の理解を得てより充実した条例を制定するよう強く要望してきた。さらに、民主党・道民連合、フロンティアをはじめ、道議会各会派に対しても同様の要請を行ってきた。
 
 これに対し、民主党・道民連合が条例案の修正(完全雇用の達成等に資するなど)を要求したことをはじめ、連合北海道の要請に理解を示し協力してくれた会派の方々の努力に敬意を表するものであるが、結果として、自民党・道民会議議員会は、55議席数をタテとしたおごりの姿勢から、修正には一切応ずることなく、民主党・道民連合から出された附帯意見を付して成立となった。
 
 連合北海道は、今回の北海道雇用創出基本条例の制定について、大きな期待を寄せていただけに、残念であり、不満が残るものではあるが、これまでの基本姿勢を引き続き堅持し、この基本条例と附帯意見を最大限に活用し、道議会に対しては、行政の後追いではなく、時代を先取りした機能を発揮するよう求めると共に、道に対しては、厳しい現状にある北海道の雇用状況を早期に改善するよう、具体的な施策の推進を要請していくこととする。
 
                                以  上