2005.03.22
道警不正問題を徹底糾明し信頼回復を求める道民集会
−北海道議会に百条委員会の設置を−
「道警不正問題を徹底糾明し信頼回復を求める道民の会」では、道警の不正経理問題の究明のため、道議会に百条委員会の設置を求めて、3月18日に札幌市・厚生年金会館において道民集会を開催し、約400人の一般市民が参加した。
冒頭、主催者を代表して「道民の会」代表委員の市川守弘弁護士が「北海道警察の何が問題とされているのか」と題する基調報告を行い、その中で「道警裏金問題において道警自らが明らかにしなければならないことは、納税者である道民に対して、誰がいかにして裏金をつくりその使途が何だったのか、を明らかにする義務があり、道民にははこれらを知る権利がある」とし、「道警による内部調査は、不正の構図・実態には全く触れられておらず、道警自身が真相解明を求める道民の声を無視して幕引きをはかろうとするものであると考えざるを得ない」と道警の姿勢を厳しく批判。「道民の会は、今後、裏金問題の徹底解明と警察組織の再生及び警察行政の信頼回復を求める取り組みを進めていく」と述べた。
その後、原田宏二氏(元釧路方面本部)、齋藤邦雄氏(元弟子屈署)、仙波敏郎氏(愛媛県警)、大河原宗平氏(元群馬県警)の各氏から、警察内部における裏金作りの実態とその使途について克明に報告が行われた。
続いて、佐々木秀典衆議院議員(北海道6区)から、民主党北海道が北海道警察幹部ら7人を刑事告発した件についての経緯が報告された。
代表委員の我妻武氏(メビウスの会代表)からは「障がい者としての立場から福祉予算が削減されている中でのこのような不正は許すことができない」との意見表明がなされた。
最後に、「今、強く求められているのは、北海道議会の役割と北海道知事のリーダーシップである。北海道議会は速やかに地方自治法100条に基づき委員会を設置し、不正経理問題の真相解明にあたること。北海道知事は、監査委員に丸投げすることなく、自ら積極的に真相究明のための調査委員会を立ち上げて調査を尽くし、北海道警察において何が行われていたのかを道民に明らかにすること」とする集会決議を参加一同確認して終了した。
<百条委員会>
地方自治法第100条に基づく地方議会の調査権を行使するために設けられた特別委員会のこと。自治体に関する疑惑や不正事件が発生した場合に設置する。
同条第一項では、「普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の事務(中略)に関する調査を行い、選挙人その他の関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる」といった権限が定められており、これを議会の百条調査権という。
<警察予算>
都道府県警察の予算は、国費(政府予算)と都道府県費(地方予算)の両方から支出される。従って、都道府県費の支出に関しては、地方議会で承認される必要がある。いずれにしろ、国費・地方費ともに税金にかわりはないから、納税者の納得いく処理が厳しく求められる。H17年には道費から1,435億円支出されている。