No.116  2002.11.30



地方連合会代表者による中央要請行動を実施
2002年秋の政策・制度実現に向けて   
連合では、生活・雇用の不安を打開するため、第
155回臨時国会における「失業改善・景気回復の補正予算の編成」、「不払い労働の撲滅」、「均等待遇のパート・有期契約労働法制定」の3本を、2002年秋の政策・制度の取り組みの最重点課題とし、11月の「全国統一行動月間」を中心に、その実現をめざす取り組みを展開しています。
 1118日には、その取り組みの1つとして、全国の地方連合代表による政府、国会議員への要請行動を実施し、失業改善・雇用対策の抜本強化に向け、地方の深刻な実態を訴えるとともに、地方の立場から雇用創出と失業対策の強化、景気回復策の早急な実施を強く求めました。
 当日は、各地方連合を6班に分け、それぞれ民主党、社民党、自由党の地元選出議員に対し、雇用対策など総合デフレ対策実施と各地方連合の抱える課題について、対応の強化を要請しました。その後、厚生労働省(基準局・職安局)、中小企業庁に対し申し入れを行い、適切かつ迅速な経済雇用対策の実施を強く求めました。 連合北海道からは笠井会長が参加し、道内の喫緊の課題として、季節労働者冬期雇用援護制度の延長、太平洋炭鉱離職者雇用・生活安定、地域雇用創出支援、建設関連労働者の雇用対策とソフトランディング対策の3点について要請を行いました。
【連合北海道の要請事項】
1.季節労働者冬期雇用援護制度の延長
 北海道は積雪寒冷という気象条件から、冬期間の産業活動に著しい制約を受けることから季節的に循環雇用を繰り返す労働者が建設業等を中心に、今なお約17万4千人に及び、本道の雇用労働者の7.5%を占めている。冬期間の季節労働者は短期特例一時金と翌年の雇用確保に「冬期雇用援護制度」を活用し、技能取得をしながら通年雇用を求める現況にある。現行の冬期雇用援護制度は平成15年度をもって期限切れをむかえるが、本道の実情にご理解を頂くとともに、季節労働者の通年雇用化を促進する社会的なセーフティネットである標記の制度を延長されたい。
2.太平洋炭鉱離職者雇用・生活対策、地域雇用創出支援
 1月の閉山により、太平洋炭礦鰍フ離職者と関連労働者の約1千5百名が失業した。離職者は新しく発足した釧路コールマイン鰍ノ約5百名が再就職した他、約1百名が再就職した。しかし、今なお約8百名を超える労働者が再就職の目処が立たないまま年の瀬を迎えようとしている。ついては、@地元雇用創出への支援、A再就職のための職業訓練の拡充、B閉山に関わる労使間の「合意事項」遵守(雇用対策・地域対策など)、C「炭鉱技術移転5カ年計画」の円滑な推進など地域の雇用・生活対策、地域振興対策を支援されたい。
3.建設関連労働者の雇用対策とソフトランディング対策
 構造改革に伴う公共事業縮減が進む中で、公共事業への依存度の高い本道の建設関連労働者の雇用確保対策として、建設産業の農業支援サービス業をはじめ新分野進出を支援するとともに、建設労働者の職業転換訓練など雇用のセーフティネットの構築を支援されたい。 


北海道ブロック セーフティーネットワーク集会開催
安全衛生対策の取り組み強化をめざして
  連合の安全衛生推進活動の一環である北海道ブロック「第回セーフティーネットワーク集会」が111516日の2日間、連合北海道と胆振地協・北海道安全衛生センターとの共催により室蘭で開催され、各産別・単組の安全衛生担当者、労災防止指導員、安全衛生センター役員など約50名が参加しました。
 集会は日鋼室蘭の講堂において開会され、冒頭、主催者を代表して安全センター侍園理事長は、「道内の労災死亡者数が依然として全国ワーストワンの現状にある。今後さらに、働く者の命と健康を守るネットワークの確立、中小職場の安全衛生5カ年計画の推進など、産別、地域での安全衛生に関する取り組みを強化していきたい」、と所信を述べました。その後、日鋼室蘭の工場を視察し、仕事内容、設備、部門独自の安全管理等の説明を受けました。
工場視察後、視察で学んだこと・感じたことをもとに実地訓練として「パトロールトレーニング」を実施するとともに、職場における労働安全衛生活動への取り組みなどについて意見交換が行われました。翌日は、登別グランドホテルにおいて、登別厚生年金病院医師の橋本茂樹氏、日本産業カウンセラー協会札幌部会普及事業委員長の大嶋弘道氏から講演を受け、、生活習慣病の対策、職場でのメンタルヘルスに対する対応について認識を深めました。
 

「パート・有期契約労働法」の制定を求めて
2002パート・臨時・派遣労働者の集い開催 
 パートや臨時で働く労働者は全国で1,200万人を超え、雇用者全体の22.9%に達しています。北海道でもパート労働者は43万人を数えており、不安定雇用・低賃金労働はますます拡大するとともに、労働契約に関するトラブルも増加しています。 このような状況を受けて、連合北海道は石狩地協と共催で、1129日に札幌市・北海道厚生年金会館において、パート労働者をを中心に100名の参加のもと、「2002パート・臨時・派遣労働者の集い」を開催しました。
 集会冒頭、主催者を代表して連合北海道峯後事務局長は、「現在、勤労者の雇用形態において、正社員からパート・臨時・派遣への置き換えの動きが進んでいる。このことは、フルタイマーの雇用・労働条件にも大きな影響を与える。そのためにも、“パート・有期契約労働法”の早期制定を求めてさらに取り組みを強化していく」との決意を述べました。続いて、連合龍井総合労働局長から、パート・臨時・派遣労働者を取り巻く現状と、この問題に関する連合中央の取り組みについて報告がありました。その後、「ここがヘンだよ有期雇用」と題するパネルディスカッションが行われ、その中で、各パネラーは、パート労働者がおかれている現状や「パート・有期契約労働法」に向けた課題について活発な意見交換を行い、今後ともパート労働者等の均等待遇と雇用の安定をめざして活動していくことを確認しました。 

「労働基本権確立・民主的公務員制度確立・秋期闘争勝利」を求めて全道総決起集会開催 
 連合北海道と連合北海道官公部門連絡会では、昨年12月に閣議決定された「公務員制度改革大綱」に対し、大綱撤回と労働基本権確立・民主的公務員制度確立をめざして、署名活動、街宣行動などの取り組みを行ってきました。一方、来年度予算編成に向けて、政府は定員削減、マイナス給与改定、退職金支給水準削減など公務員の総人件費抑制の動きを強めています。 このような情勢の中、連合北海道と連合北海道官公部門連絡会では、11月6日に札幌市民会館において、官公労働者を中心に約1,300名が参加し「労働基本権確立・民主的公務員制度確立・秋期闘争勝利」全道総決起集会を開催しました。
 冒頭、主催者を代表して連合北海道笠井会長は、「公務員の労働基本権確立と民主的な公務員制度の早期確立が国民世論として強く求められている。また、公務員の定員・人件費削減問題は単に公務員だけの問題にとどまらず、民間の勤労者にも多大の悪影響をもたらす」との考えを示しました。その後、連合本部官公部門連絡会の足立副対策本部長から中央の情勢報告が行われ、官公部門連絡会金田事務局長からは“北海道の取り組み及び国会議員要請行動報告”がありました。 また、連合北海道と連合北海道官公部門連絡会では、集会前日の5日に東京・参議院議員会館において連合北海道国会議員団会議を開催し、各構成議員に対し、@公務員制度改革問題、A減額調整措置問題(不利益不遡及問題)、B退職手当削減問題の3点について、取り組みの強化を要請しました。さらに、11月27日には笠井会長を団長に中央要請行動を行い、共産党を除く道選出の全国会議員に対し、「公務員制度改革問題」などへの連合北海道と連合北海道官公部門連絡会の取り組みについて理解と協力を求めました。 

労働なんでも相談ダイヤル 秋季集中相談実施 
 11月12・13日の2日間、全道各地協18カ所で、「2002秋季なんでも集中相談ダイヤル」を行いました。 この相談ダイヤルは、中小・パート労働者対策として組織化等を主目的に例年行っているもので、期間中、人数で81名、件数で139件の相談を受け付けました。相談内容は、戦後最悪の不況が続く経済情勢を反映して、雇用と賃金に関する相談が多数を占めました。なお、「なんでも相談フリーダイヤル(0120-09-0050)」は年間を通じて相談を受けております。 

自立した市民をそだてよう
教育改革フォーラムin北海道 開催

連合北海道は、11月6日に札幌市・センチュリーロイヤルホテルにおいて、組合員、市民・学生など約300名の参加のもと、「教育改革フォーラムin北海道」を開催しました。このフォーラムは、連合が本年7月にとりまとめた「『教育が未来を創る』−連合・教育改革12の提言(案)−」に補強を加え、さらに「教育基本法」の見直しに代表される国の「教育改革」について議論を深め、地域の中から「教育が未来を創る」教育改革運動に結びつけていくことを目的に開催されたものです。 
フォーラムでは、まず連合本部高橋公社会政策局長から、「連合・教育改革12の提言(案)」の概要とその趣旨について説明がありました。続いて、北海道新聞高橋孝一論説委員をコーディネーターに、「パネルディスカッション」が行われ、パネラーとして奈井江町北良治町長、学習塾「TANJI」丹治典久代表、フリースクール「さとぽろ」宇野冴美代表、在札幌米国総領事館ドゥルー・シャフルタウスキー領事、高橋公社会政策局長、北教組住友肇書記長の6名が参加しました。その中で、北町長は、今年4月に施行した奈井江町の「子どもの権利に関する条例」について言及し、「小学生が小学校前の信号機のボタンの位置などについて改善を求めたり、中学生が市町村合併の議
論に意見を出すようになった。大人も子どもの視点を尊重することが大切である」と述べました。また、「さとぽろ」宇野代表は不登校問題に取り組んでいる経験から、「不登校の子どもを、現状のまま学校にもどしてもさらに追いつめるだけである」と、学校も変わる必要があると訴えました。「TANJI」丹治代表からは、「北海道の教育は、伸びる可能性のある子どもに良い環境を与えていない」との感想が述べられました。さらに、ドゥルー領事からは、「日本は教育体制の柔軟性をもっと高め、教育の分権を進めるべきではないか」との提言があり、北教組住友書記長からは、「我が国の教育改革に必要なのは、教育基本法の見直しではなく、教育の場に基本法の理念を生かしていくことである」との意見を述べられました。


北海道議会議員第2次推薦候補者6名を決定 
 連合北海道では11月12日開催の第1回執行委員会において、明春の第15回統一自治体選挙における北海道議会議員の第2次推薦候補者として6名を決定しました。

選 挙 区 氏  名 所   属 新 旧 年齢
函 館 市
紋 別 市
深 川 市
檜山支庁
空知支庁
日高支庁
阿部 義人
井上 真澄
岡田 憲明
福原 賢孝
北  準一
高瀬 典幸
民主党公認予定
民主党推薦予定
民主党推薦予定
民主党推薦予定
民主党推薦予定
民主党公認予定
新 人
現1期
現1期
新 人
新 人
新 人
51歳
58歳
61歳
54歳
57歳
45歳
 

北海道高齢・退職者団体連合
第10回定期総会開催
 北海道高齢・退職者団体連合では、11月11日にKKR札幌において約130名が出席して第10回定期総会を開催しました。総会では、「組織の発展強化」をはじめとする2002年度活動方針を決定しました。また、役員の改選では、長年、事務局長として退職者連合の発展に尽力されてきた土本光男さん(私鉄高齢者・退職者協議会)が勇退され、新たに事務局長として上松俊彦さん(農水省道退職者の会)が就任しました。