2002/5/31 No.110



政治腐敗糾弾、民主的公務員制度確立、健保法廃案、有事法制成立反対
5.28全道総決起集会開催

 連合北海道は連合北海道官公部門連絡会、石狩地協との共催で、政治腐敗の糾弾、民主的な公務員制度の確立、健康保健法の廃案と有事関連3法案の成立反対を求めて、5月28日、札幌市・大通西8丁目広場において「5.28全道総決起集会」を開催しました。
 集会には約2,500名の組合員が参加し、以上の課題の解決を求めて、組織一丸となって取り組んでいく決意を確認しました。

 冒頭、主催者を代表して笠井連合北海道会長は、「小泉内閣の掲げる“聖域なき構造改革”の結果、むしろ企業倒産とリストラが増加し、完全失業者が全国379万人、道内でも20万人といういう厳しい雇用情勢を生みだし、さらに医療制度改悪が追い打ちをかけ、消費はますます落ち込み、景気がさらに深刻化することは明白である」と政府の姿勢を批判。さらに、“有事法制関連3法案”の強行採決の動きや“個人情報保護法案”という名の言論・報道規制、さらには、鈴木宗男衆院議員らの政治腐敗などに言及し「生活の不安や政治的な閉塞感に対する怒りを大きくし、その怒りの声を政治を変える行動に変えなければならない」と訴えました。
 続いて、挨拶に立った官公部門連絡会星副議長は、公務員制度問題に触れ、「外務省問題などキャリア官僚と一部政治家による政官癒着やBSE問題にみられるよう消費者不在の政治・行政が大変な批判を受けている。政府が昨年12月、閣議決定した“公務員制度改革大綱”では特権的なキャリア制度の温存・固定化や国の人事管理権限が一方的に強化しされている」と批判し、民主的な公務員制度確立に向けて、全力で取り組む」との決意を表明しました。
 その後、「生活・雇用の不安解消!有事関連3法案の成立反対!健康保険法の廃案を求める決議」「民主的な公務員制度確立を求める決議」の2本を参加者全員で採択し、連合北海道が組織一丸となって課題解決を求めていくことを確認しました。



あらためて不戦を誓う!
沖縄平和行動「平和連鎖学習会」を札幌、室蘭、函館の3ヶ所で開催

 例年、連合中央主催で6月23日に実施している「平和行動in沖縄」が、今年度は沖縄復帰30周年であることを踏まえ、ガマ(地下洞窟)などの戦績巡りや、地位協定・「基地問題」での分科会など、より充実した内容でかい際されることとなっており、連合北海道も代表団を派遣することとしています。
 連合北海道では、その「平和行動in沖縄」への参加にあたり、復帰から30年を経過した「沖縄の実態、現実を理解する第一歩として、日本において唯一くり広げられた沖縄地上戦」の実態について学ぶことにより、平和への取り組みを強化する礎とするため、連鎖学習会てとして、当該地協との共済で5月20日に札幌市、21日に室蘭市、函館の3都市において学習会を開催しました。
 5月20日に札幌市・北海道自治労会館で行われた学習会には組合員・一般市民約350名が参加しました。集会は、沖縄戦実写ビデオの「戦場(いくさば)ぬ童(わらび)」を上映に続き、例年、沖縄における学習会で連合北海道参加団に生々しい沖縄地上戦の実態を講演いただいている「ひめゆりの語り部 宮城喜久子氏」による「戦争体験を通して平和を考える」と題する講演を受けました。本や映画で知る「沖縄戦」と「ひめゆり学徒隊」でしたが、学友・先輩の実名をあげて、いかに苦しみの中で殺されたかを語る宮城さんの体験を、参加者はためいきと涙で聞きました。宮城さんは講演最後に「平和の実現。それは創造する勇気と、心を一つにする行動です」と私たちに奮起を訴え、参加者に大きな感銘を与えました。講演の後、「この集会において学習した沖縄戦の様子、戦争の実態をしっかり胸に刻み、今後も平和を守り続けていく決意をあらたに、全ての道民・国民と手を携えながら“平和な日本”“平和な世界”をつくっていく」との集会アピールを全員で確認しました。
 なお、21日開催の室蘭では250名、22日の函館市においても150名の組合員・一般市民がそれぞれ参加し成功裡に終了しました。

第2回連合北海道政策委員会開催
取り組みの基本的考え方について協議

 連合北海道は、5月17日にセコ町で、来年度の政府予算・政策への要望や来春の知事選公約に向けて政策立案を目指す「政策委員会」を開催し、産別や道内の各地協の政策担当者ら約50名が出席した。
 委員会では、まず民主党北海道松井企画調整局長が、知事選の同党公約「21世紀北海道ビジョン骨子素案」について説明。
 続いて、ニセコ町逢坂町長が「住民参加で地方分権時代を拓く〜ニセコ町町づくり基本条例〜」と題する講演があり、その中で逢坂町長は「首長や議員は選挙で選ばれたといっても、白紙委任状をもらったわけではない。政策決定プロセスへの住民参加は大事である」
との自らの地方自治論について述べました。
 この後、委員会では、「2002年度政策委員会取り組みの基本的考え方」について協議しましたが、@2003年度対政府予算・政策への要求は勤労道民の立場からの要求策定であり、21世紀の北海道づくりに関わる重要政策課題についての政策課題A2003年春に予定されている統一地方選挙に向け、道民の生活・雇用などの安定と向上に政策の検討−の2つの課題について今後検討していくこととしました。また、こうした課題とともに、政策を検討するにあたり「取り巻く情勢」「検討体制」「作業日程」を確認し、具体的な作業を開始することも確認しました。

連合北海道女性セミナー開く
地域における女性委員会設立促進に向けて

 連合北海道女性委員会は、5月18日に札幌市・ホテル「ライフォート」において、地協・地区連合・女性委員会幹部あわせて24名が参加し、「連合北海道女性セミナー」を開催しました。
 連合北海道女性委員会では、地域における女性の組織化や女性組織体制の強化を方針として取り組んでいますが、現在は、桧山地協と札幌・函館・小樽地区連合に女性委員会が組織されているのみで、新たな組織化は進んでいないのが現状です。
今回のセミナーは、地域における女性委員会の組織化について、その意義と現状の課題を明らかにして、今後の具体的取り組みの方向性を確認することを目的として開催され、札幌女性委員会の役員を招き、女性委員会の活動、委員会の立ち上げ方法等のレクチャーを受けたのち、グループディスカッション・全体意見交換を行いました。

連合北海道「ワークシェアリング」学習会
現状と労働組合の課題について学習

 現在、少子高齢化、経済・産業構造の変化などが急速に進展する中で、これまでの働き方やライフスタイルの見直しを行うことが必要とされています。他方、今後、不良債権処理の進展など構造改革が進む中で、雇用情勢がさらに悪化する可能性も否定できないことから、失業の防止などにより痛みを最小限に抑え、国民の雇用不安を解消することが必要となっています。
 昨年10月、連合と日経連が「雇用に関する社会合意推進宣言」を行ったことを踏まえ、政労使の三者でワークシェアリングに対する基本的な考え方についての合意形成をはかるため、「政労使検討会議」を開催し、我が国の経済社会の現状から速やかに取り組む必要があると考えられるワークシェアリングについて検討を行い、3月29日、連合、政府、日経連の3者「ワークシェアリングについての基本的な考え方」について合意しました。
 この動きを受けて、連合北海道は、5月15日に札幌市・ホテルさっぽろ弥生において、連合本部労働総合局長龍井葉二氏を講師に「ワークシェアリングをめぐる現状と労働組合の課題」と題する学習会を、産別・地協関係者65名が参加し開催しました。
 学習会では、ワークシェアリングの政労使合意に関する見解として、@この合意により、政労使はそれぞれの役割と責任を果たしていかなければならない、Aワークシェアリングについては、まだ議論の緒についたばかりであり、連合の求める均等待遇のルール化についても明示されておらず、今後の検討の中で真に働く側にとっての選択肢の拡大となる条件整備を求めていく、B緊急対応型のワークシェアリングについては、労働時間短縮による雇用維持を選択肢の一つとし、収入について時間あたり賃金の引きさげを伴わないことを前提に、政府の財政的支援の具体策についても、早急に実現されるよう努力していく、C緊急対応型のワークシェアリングは、当面する雇用対策の一つの手段であり、現下の危機的な雇用情勢の中で、雇用創出をはじめ、政府は包括的かつ緊急な雇用対策を早急に講ずるとともに、景気回復と雇用・生活優先の政策転換を行っていくべきである、D各地域や産業レベルでも雇用の維持・創出に向けた合意の取り組みが進み、そうした流れの中で、中央段階の政労使合意がさらに進むことが望ましい−との連合としての考え方をもとに解説がなされました。