2001年 号外 参議院選挙特集

 政権交代こそ未来を開く!
      連合北海道  会長 笠井正行

自民党の首相の所信表明に民主党席から拍手がわく。こんな国会みたことがあるだろうか。また、お茶も間でも、会社でも、国会中継のテレビがかかっている。8割を超える「小泉人気」はとどまるところを知らないのか。しかし一方、「改革」の中身になると官僚原稿の棒読みする姿に私は失望した。
 議論の場である国会で質問するとたちまち抗議のメールが来るとか。いくら政治への関心が高くても、これでは民主主義の破壊だ。
「私はあなたの言うことに反対だ。しかし、あなたの「言う権利」は死を賭して守ろう」これが民主主義の神髄である。
 民主党が勝利し、政権交代を可能にすることが、日本の民主主義を本物にし、改革をムードだけに終わらせない唯一の方法だ。
 民主党小川勝也と比例区完勝で未来を開こう。

「民主党の公約は
  …すべての人に公正であるために」です。


1.金融改革
 大手銀行のこの3月期の不良債権額は4兆3千億。何度処理しても次々発生し、残高は昨年より増えて18兆円。一気に解決することが経済再生のキーではあるが、雇用への波及に対するセイフティーネットなしにやられてはたまらない。100万人の失業が新たに出るとも言われている。それと、「ゼロ」金利政策で奪われた私たちの金利と、危機を招いた責任の所在をはっきりしなければ納得できない。
2.財政改革 教育予算も聖域外なのか!
 666兆円の借金を抱える国の財政再建のメニューが出てきた。「国債発行を30兆円以下に」「道路特定財源の一般化」「地方交付税削減」「特殊法人の民営化」など、目白押しであるが、よく考えると、歳出削減はいいとしても、ほかは単に負担やガマンの押しつけであり、政府・官僚のリストラは見えてこない。明らかな片手落ちでないか。これじゃ納得できない。
3.憲法改正
 小泉内閣の出だしに憲法9条の改正があった。いつの間にか「首相公選制に限って」に変わったが、「護憲内閣」ではなさそうだ。集団的自衛権の政府見解も変えるのだろうか。教科書問題での我が国に対するアジアの目は厳しい。いまこそ憲法の平和主義を生かすべきだ。論憲は認めても改正は納得できない。
4.KSD・外務省機密費などの政官癒着
 17億円のKSD問題はどこ行った?外交機密費流用はたった一人で5億円もの詐欺であることが明らかになってきている。自民党と官僚の際限のない癒着と汚職は、根絶できるのか。体質が変わらない(悪い自民党がなくならない)限り、そのときだけではないのか。「族議員」の比例区候補者はすぐ変えるべきだ。このままでは納得できない。
5.郵政民営化は必要か。年金・医療・介護は立ち直るか。
 小泉首相の持論は「郵政民営化」。地方切り捨ての最たるものだ。仮に、実行するにしても、郵貯から「財政投融資」に回った債務をすべて回収出来るのか。巨大な不良債権化はさけるべきだろう。年金も同様だ。7年分もの年金支給額をためておく必要は、受給側には何にもない。医療や介護制度も限界寸前。納得できない。
6.目指すべき社会の姿
 いわゆる「小泉人気」は異常だ。85%の数字が本当かどうかわからないが、それだけ国民の改革に対する「渇望」は大きい。しかしいまだ小泉改革は見ての通り「スローガン」の段階でしかない。
 改革を進める前提は国民の「合意」である。課題ごとに、スピードを求めつつ納得行くまでの世論形成を目指すべきである。
 民主党はそのための提案・対案を積極的に行い、国民的ディベート(討論)の先頭に立つべきである。 政治は人任せではいけない。国民が政治に目を向けた今が「2大政党制と政権交代」と言う日本の民主主義の醸成を高める好機だろう。参議院選挙の意義はそこにある。

投票に行こうよ!

1.参議院選挙で決めるべきこと

 この参議院選挙の争点は何だろうか。「小泉内閣」であろうとなかろうと、我が国の社会制度の改革が待ったなしであることの答え(未来)を見つけることではなかろうか。答えは簡単ではない。火の粉は我が身にも降り注ぐことだろう。だから無党派層も「無関心」ではない。

2.不在者投票制度が簡単になりました。

 前回の参議院選挙から投票時間(午後8時まで)と不在者投票の簡素化が実現した。投票日は7月29日。夏休み初めての日曜日だ。不在者投票を徹底しよう。

3.だから、投票に行こうよ!

 「棄権」することはあなたの人生を人任せにすることに等しい。! 
 だから投票に行こうよ!