2001春季生活闘争は3月21日から第一次集中決戦ゾーン(21〜30日)に突入し、最大のヤマ場である21〜23日にかけては、20日までに決着した地場先行グループ32組合を含めて62組合が解決し、昨年同時期に比べて妥結組合数は若干の増加となりました。
交渉は経営環境の大きな様変わりにより苦戦を強いられたものの、各々の組合の頑張りによって、賃上げ・一時金をはじめ諸要求に対する回答を引き出しています。
最大のヤマ場の前段には、ゼンセン同盟・自動車総連などを中心とする地場先行グループが賃金カーブ維持分を確保し、ベア上積みをはかり、堅調なスタートを切りました。
続く第一次ゾーン最大のヤマ場である21〜23日にかけては10産別57組合が交渉に入り、妥結決着組合は30組合、残る組合も粘り強い交渉を継続しています。
集計結果については、加重平均で4,982円、1.99%(3月26日現在)と昨年実績を下回る厳しいものとなりましたが、地場先行グループ32組合が昨年実績の確保や上回る回答を引き出し、賃金の有額回答は勿論、賃金カーブ維持分を確保した上での賃上げや、パート労働者の時間給アップを勝ち取った意義は大きなものがあります。また、一時金についても昨年実績の維持もしくは上積みや、時短・雇用延長の前向きな回答を引き出した組合もあり、評価できます。
この回答結果・成果をしっかりと踏まえて、引き続き第一次集中決戦ゾーン後段、さらに第二次集中決戦ゾーン4月4日〜10日、そして4月6日からの解決促進ゾーンにおいても、総力を結集して4月内総決着をめざし交渉の追い上げをはかっていきます。
春闘も参議院選挙も勝つ!
全道総決起集会に3千名が結集
連合北海道2001春季生活闘争本部は、「暮らし安心、雇用の安定、世直し総行動」をスローガンに、3月14日、札幌市・北海道厚生年金会館において、「2001春季生活闘争・参議院選挙勝利全道総決起集会」を開催しました。集会には、全道から3,000名を越える組合員が参加し、勤労者の生活と雇用を守るため2001春闘の完全勝利を目指すとともに、7月の参議院選挙の完勝を期して、組織一丸となって取り組んでいくことを確認しました。
冒頭、主催者を代表して、笠井会長は、「経営側の行っている賃上げ抑制・リストラは、さらに消費の落ち込みを招き、景気後退に陥るといった縮小再生産以外のなにものでもない」と指摘し、「もう我慢の限界。厳しくとも、苦しくとも要求し、暮らしを守るために戦い抜こう。連合の取り組みにパートを含めた未組織労働者は熱い期待を寄せている」と訴えました。政治については、「今日の経済不況、雇用不安を招いた自民党など政府与党の失政を許すわけにはいかない。第19回参議院選挙では、選挙区小川勝也氏と比例区の連合組織内候補9名を含む民主党候補全員の必勝を目指さなければならない」と決意を表明。さらに、道教委が提案していた「46協定の一部破棄」の問題に触れ、「この問題は、外部の圧力による労使自治への支配介入であり、公務員はじめ全体の労使関係に多大な影響を及ぼす恐れがある。断固反対し、白紙撤回を求めていく」と述べました。
続いて、船水事務局長から、今次春闘の情勢と具体的取り組みについて、「最大の山場を3月21日から23日とし、総掛かり体制で闘う」と決意を表明。「景気の底割れを払拭するためにも、確実なベアが必要」との見解を示しました。この後、札幌地区連合、全自交労連、パート労働者を代表してパートユニオン、官公部門を代表して46協定の一部破棄の撤回を求めて闘っている北教組からそれぞれ状況報告と決意が述べられました。さらに、2001春季生活闘争勝利、第19回参議院選挙必勝特別決議の2本を満場一致で採択しました。
また、7月の参議院選挙に立起予定の小川勝也参議院議員は、「将来不安を解消するために、政権交代をしなければならない。安心して暮らせる日本、そしてふるさと北海道をつくりたい」と抱負を述べ、「春季生活闘争で勢いをつけて、参院選へと突入させてほしい」と訴え、会場からは激励の大きな拍手が送られました。
集会は、最後に笠井会長の音頭で、2001春闘と参議院選挙の完勝を目指して、「団結ガンバロー」を力強く三唱して閉会しました。
暮らしの安定・景気回復のために賃上げ・雇用対策を
【経済6団体への要請】
2001春季生活闘争の本格交渉を控えて、連合北海道は3月7日、道内経済6団体に対し、賃上げ、雇用の安定・確保等について要請を行いました。
冒頭、田中副事務局長が「道内の雇用・経済情勢は依然として厳しい状況にある。企業倒産・リストラ等による高止まりの失業率、さらには実質賃金の3年連続の減少など、生活と雇用の不安は払拭されていない」と指摘した上で、「いま求められているのは暮らしの安心感であり、景気回復を支える個人消費の拡大である。そのためにも雇用の安定と積極的な賃金引き上げが必要」と連合の考えを説明、理解を求めました。
連合の8点にわたる要請に対し、6団体を代表して北海道経営者協会の栗原専務理事は「賃上げが消費拡大に結びつかないことは、これまでも実証されている。雇用安定があって消費拡大になる」と述べ、「賃上げできるところはあげても良い」、また雇用に関しては「社会不安を払拭するには賃上げよりも、雇用の維持を優先させるべき」との、従来通りの見解を示しました。
連合北海道は「雇用責任は経営側にある。厳しいといって自粛すると経済悪化に歯止めがかからない。前向きに考えてほしい」と重ねて要請しましたが、平行線に終わりました。
【北海道労働局への要請】
さらに、9日には北海道労働局に対し、労働条件改善の課題と労働行政総体の課題について要請を行いました。
労働条件改善に関する要請では、?@法定最低賃金の引き上げ及び違反防止について、?Aパート労働者の労働条件改善について、?B労働安全・衛生対策について、?C労働基準監督署の対応について、?D労働時間短縮とサービス残業の撲滅について、の5点について改善、指導を求めました。また、労働局は昨年4月、それまで北海道に委任していた雇用安定業務を一元化し、新たにスタートしましたが、国・労働局・地方自治体との連携が充分にとれていない、さらにはハローワークの相談対応が悪いといった指摘が、昨年12月実施の連合本部アンケートで多数を占めていたことから、道と労働局が一体となって労働環境の改善に努めるよう要請しました。
春季なんでも相談ダイヤル実施
全道18ヶ所で78人、116件の相談を受け付け
春闘の一環として、中小・パート労働者対策を主目的に毎年行っている「春季なんでも相談ダイヤル」が3月2・3日の2日間、連合北海道をはじめ各地協など18ヶ所において実施され、全道で78人(前年度64名)、116件(前年度115件)の相談を受け付けました。
相談内容については、低迷する道内経済を反映して、賃金問題と雇用問題、労働条件に関する相談が過半数を占めました。この相談結果を踏まえ、今後の2001春季生活闘争並びに未組織労働者の組織化に向け、積極的な取り組みを行っていきます。
道教委は、昨年11月の第4回定例道議会において、北教組と締結した「46協定」の一部破棄を表明しました。この「46協定」は、昭和46年に「公立義務教育諸学校の教育職員の給与等に関する特別措置法」の施行に伴い、北教組と道教委の合意で取り決めた労使協定であり、30年にわたって教育現場のルールとされてきましたが、道教委は「公教育の統制強化」を目指す自民党と道議会自民党の圧力によって、3月20日に「協定の一方的破棄」を通告しました。
連合北海道では、労使の交渉事項に関して自民党と文部科学省の介入・干渉は断じて認められないものと判断し、白紙撤回を目指す北教組の闘いを全面支援して、全道総決起集会、団体署名活動、全戸チラシ配布、抗議打電行動、街宣行動など、各種運動に取り組んできました。 さらに、3月19日には、道に対し労使協定の一方的破棄の撤回について、道教委への指導を強めるよう申し入れを行いました。
3月20日の通告を巡っては、道教委・北教組の交渉が精力的に行われ、粘り強い座り込みと21日の一時間のストライキを配置する中で、教育現場の混乱という状況を何とか回避するところとなりました。
連合北海道は、「新ガイドライン」の問題点の理解を進める目的で、3月29日に札幌市・センチュリーローヤルホテルにおいて、産別、地協、港湾・空港関係地区組織から約60名が参加のもと、第2回目の「新ガイドライン関連学習会」を開催しました。
学習会では、、自治労山口県本部副委員長(反基地闘争本部委員長)斎藤眞治(さいとう しんじ)氏から山口県岩国市の米軍基地の現状とそこで働く基地従業員の実情について報告があり、続いて、朝日新聞編集委員の田岡俊次(たおか しゅんじ)氏による「新ガイドライン問題の背景」と題する講演が行われました。講演の中で、田岡氏は「新ガイドライン法の制定は、冷戦終了後も日米の同盟関係を維持したいという外務省の意図が大きく働き、北朝鮮の核疑惑問題が格好の口実となった」と述べ、「しかし、旧ソ連からの脅威の解消、さらに朝鮮半島情勢、中台の実情など国際的な視点から判断して、新ガイドライン関連法が発動される可能性はほとんどなく、この関連法は無意味な存在といえる。むしろ、この関連法の成立は周辺諸国に疑念をもたらす結果となっている。これからの日本は無意味な“ガイドライン関連法”などよりも、対等な日米関係の構築を目指していくべきである」との考えを示しました。
なお、現状報告と講演内容の詳細については、連合北海道ホームページを参照下さい。
1月27日に発生した自然発火災害による操業停止で、太平洋炭鉱は年間出炭計画の大幅な未達が予想され、経営危機に陥る恐れも出てきました。
連合北海道では、太平洋炭鉱が労使一体で取り組んできた技術移転等の国際貢献や経営危機の及ぼす地域経済への深刻な影響を考慮に入れ、3月15日に北海道と北海道経済産業局に対し、太平洋炭鉱の長期存続に向け、?@太平洋炭鉱が長期存続に向けた企業努力と雇用責任を果たしていくよう指導すること、?A出炭計画の未達による運転資金の不足事態に対応し、国及び道が行っている助成制度の弾力運用などにより経営安定に努めること、?B北海道石炭対策連絡会議による関係機関への要請行動を早急に行うことの、3点にわたり申し入れを行いました。
道からは、?@長期存続への企業努力と雇用責任を果たすよう指導していく、?A道の融資制度が活用できるよう速やかに対応していく、?C中央要請を4月5日に実施する予定で、道議会や釧路市とも協議している、との回答がありました。一方、経済産業局からは、?@存続については、今後進める「技術移転5カ年計画」に充分な支援をしていく、?A新分野開拓、生産体制・保安確保等への助成を今後も継続していく、との回答がありました。
連合北海道女性委員会は、3月8日に札幌市女性センターにおいて、女性組合員をはじめ約250名が参加して、「第43回国際女性デー札幌集会」を開催しました。
集会では、弁護士の川口和子氏(女性国際戦犯法廷日本検事団検事)から「21世紀の平和を求めて〜“女性国際戦犯法廷”が示したもの」と題する講演があり、太平洋戦争におけるアジアにおける慰安婦問題、紛争化の旧ユーゴやルワンダの内戦での性暴力などを例に挙げ、戦時の女性への性暴力の実態について報告がありました。
最後に、「いかなる暴力も許されてはならない犯罪であり、戦争という極限としての暴力をなくす道筋と女性への暴力を根絶する闘いとはつながっている。女性の人権が真に確立される社会の実現に向かって行動していこう」とのアピールを採択しました。
桧山地協では、3月21日に「女性委員会」を結成し、桧山地域における女性運動の拠点として、積極的な活動を行っていくこととしました。
また、3月28日には「桧山地協青年委員会」が結成され、桧山地域における青年運動の推進のため精力的な取り組みを行っていくこととしました。
昨年の第71回全道メーデー
日 時 2001年5月1日(火)9時30分開場
<9時30分> オープニング・アトラクション <10時30分> 式典
会 場 大通り西8丁目広場(札幌市中央区大通り西8丁目)
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