2008.07.18
北海道地域最賃の大幅な改善を求め労働局と道経協に要請
労働局への要請
 連合北海道最賃対策委員会は、7月17日、今年度の北海道地域最賃の改定審議がスタートしたことを受け、北海道労働局、北海道経営者協会に対し大幅な改善を求める要請を行った。具体的には、格差を解消し経済的に自立可能な水準へと引き上げるため、北海道地域最賃を1,000円に改定するよう訴えた。

 北海道労働局への要請に対し、対応した島谷労働基準部長は、「法改正が行われて初めての改定審議だが、その審議要素として、労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよう生活保護との整合性に配慮することや、円卓会議での中長期的な引き上げについての政労使合意がある。加えて北海道の現下の状況や道内45市町村からいただいた意見書や関係者からの意見も聞いた上で、円滑な審議と合意形成をはかっていきたい。」と述べた。

 これに対し松浦組織労働局長は「高卒初任給が目指すべき水準として示されたが、労と使では大きな差がある。高卒初任給は社会への入り口の賃金であり、それが最賃と匹敵するのは当然である。法改正については経営側が法違反について認識が低すぎる。労働局は経営側が労働法を守るよう徹底すべきであるし、それが責務である」と述べ、現状での問題と行政の役割について指摘した。
道経協への要請
 また、北海道経営者協会への要請に対し、対応した栗原専務は、最賃ついて「公正な賃金として考える必要はあるが、生活保護や高卒初任給を参考にすることは違和感がある」と述べ、また、従来と同じに「(最賃引き上げで)企業だけが負担増することは雇用に影響する」と、労働側の主張とに大きく隔たりがあることが浮き彫りになった。
 連合北海道はこの要請を皮切りに、審議のヤマ場に向けてFAX行動、昼休み集会、街頭宣伝行動を展開し、大幅引き上げが実現されるよう今後も積極的に世論喚起に取り組みます。


 以 上