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2008.07.07 |
十勝で4回目の医療学習会開催
−横山教授から後期高齢者医療制度の課題と問題点を学習−
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連合十勝地協地域医療を守る対策委員会は7月5日、帯広市内で「後期高齢者医療制度の創設と課題」と題して、4回目の学習会を開催した。参加した病院職員、市町村自治体職員、高齢退職者連合組合員など100名は講師の北海学園大学法学部教授の横山純一先生から、高齢化のすすんでいる実態と後期高齢者医療制度の問題点などについて学習した。
横山先生は後期高齢者医療制度の問題点について、「そもそもの間違いは厚労省が医療費を抑制しようとスタートさせたこと」と指摘した他、「高齢者の不満は後期高齢者医療制度だけに向いているのではない。住民税の課税、介護保険料の引き上げもある」と、高齢者の負担がここ数年の間に増えていることが大きな問題であると述べた。
また、「公費5割、支援金4割、本人負担1割」の負担のあり方についてふれ、「2年後に見直しがあるが、制度では公費5割は見直しされず(増えず)、支援金と本人負担の割合が見直されることになる」とし、現在のまま高齢者が増大することを前提に「支援する人が減り、75歳以上の人が増えていくのだろうから、たとえば支援金3.9割、本人負担1.1割になることは充分考えられるし、割合だけではなく本人負担の額も増大するだろう」との見通しを明らかにした上で、「この制度がうまくいくか、いかないかは公費割合を増やすことができるかどうかで、消費税率引き上げをはじめとする財源問題がキーワードとなる」と指摘した。一方、野党が提案している廃止については「今後の国保財政の厳しさや市町村毎の保険料格差を考慮すると現実的ではないし、廃止の先の具体的見通しも示されていない」との考えを述べた。
最後に対策委員会の岡村会長が「今日の学習を通じて、現在地域で取り組まれているチラシ配布や署名活動など地域医療を守る取り組みにつなげていこう」と呼びかけた。
以 上
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