2008.03.06
08春季生活闘争 経済6団体へ要請

 戦後最大の景気回復といわれながらも、北海道においては失業率・有効求人倍率を見ても実感は乏しい状況にあります。非正規労働者が増え、経営側がワークルール・労働法を無視し、または無知なことによる労働相談も増加しています。連合北海道と経済6団体
 連合北海道は、08春季生活闘争における闘いの手始めとして、低賃金構造の改善に向けた賃金全体の積極的な引き上げと雇用の確保、労働の尊厳を回復するワークルールの改善、更には道内内需型経済の安定と活性化のため、3月4日、北海道経営者協会をはじめとする道内経済6団体(他、道経連、道商工会議所連合会、道商工会連合会、道経済同友会、道中小企業団体中央会)に対し要請を行いました。

 冒頭、村田事務局長より「今次の春季生活闘争の課題は、従来から指摘する『格差社会からの脱却』。不安定・低賃金で働く非正規労働者が生活に苦しむ一方、正規社員は長時間労働で疲れ切っている。この社会の歪みを改善し、いかに企業と家計を両輪とした経済構造を実現をさせるかである」と述べ、さらに「短期利益追求に走る企業倫理観や株主主権主義の台頭が、労働の尊厳を失わせ、不払い残業や偽装請負を助長させている」と述べ、「賃金改善」「雇用の安定・確保」「非正規労働者の均等待遇」など31項目に及ぶ要請を行いました。

 要請に対し、経済団体から「良好であった日本経済は、ここに来て石油価格の高騰・原材料費の高騰により、ブレーキ状態。原材料の高騰等のコストを価格に転嫁できない状況。賃金改善は個別企業の能力による」と述べ、さらに非正規労働者について「人件費が固定されている中、正規雇用を守ることが第一。多様な働き方・選択肢を求める方々も多くいる」と述べました。

 この回答に対し、連合北海道は「非正規の課題は社会全体の問題。『多様な働き方・選択肢』との綺麗な言葉ではあるが、ワーキングプアという、200万以下の収入しかなく、ダブルワークでも食えないという非正規労働の現実など正しい認識を持つべき。ヨーロッパ並みの給付や職業訓練期間等々の失業対策が必要」と述べ、また「働く者に即戦力として成果だけを求める、現在の企業の在り方が問題。同様に短期利益を追求し、下請け・孫請けを締め付けて利益を追求する、そのような事柄を是正しなければならないのではないか」と述べ、重ねて、賃金要求の3月内決着への指導を求めた他、要請項目の実現に理解・協力を求めました。

 要請は村田事務局長をトップに、武田副事務局長、松浦組織労働局長、中村総合政策局長、上野総務財政局長、越智女性委員会委員長の出席により行われました。
 3月14日には柳会長をトップに同様の要請を道労働局に対し行います。にアピールを行いました。

以 上