連合北海道、北海道季節労働組合、全建総連北海道連合会の三者は10月10日、道に対して季節労働者対策に関する要請を行った。
厚生労働省の来年度の概算要求では季節労働者の雇用と生活を支えてきた冬期雇用援護制度の暫定二制度が盛り込まれておらず、暫定二制度は平成18年度限りで廃止、恒久制度の通年雇用奨励金の拡充で通年雇用化をはかり、通年雇用に移行できない労働者に対しては私たちがこの間の厚生労働省との折衝で勝ち取った「通年雇用促進支援事業」で対応することなどをはじめとする新たな枠組みが示されている。この日の要請では
@雇用保険の短期特例一時金制度を維持・存続させるよう、国に強く求めること。
A北海道労働局と連携し、通年雇用奨励金の利用拡大を促進すること。
B通年雇用化されない援護制度利用者の生活確保のため、1〜3月期に一人につき10日程度の短期就労を確保すること。
C通年雇用促進支援事業を07年4月から実施するよう準備すること。また、支援センター(仮称)を別表の通り、設置すること。
D地域提案型雇用創造促進事業(パッケージ事業)の中に季節労働者の雇用を義務づけるよう、政府にはたらきかけること。また、パッケージ事業に各自治体が積極的に取り組み、季節労働者の雇用拡大をはかるよう促すこと。
E北海道と市町村の公共事業における工事の平準化を実現すること。当面、次善の策として、積雪寒冷を理由とする「明許繰越」が可能となるよう、政府にはたらきかけること。
の6点にわたって要請を行った。
対応した近藤副知事は特例一時金について、「失業中の労働者の生活の安定や求職活動の促進に極めて重要な役割を果たしている」との認識を示した上で、「国の審議会の動向、情報の把握に努め、制度の存続に向け積極的に働きかけていく」と回答。制度存続に向けては連合北海道と一致するものの、11月には審議会で一定の方向性が示されることになっていることから、状況の推移を先取りし、知事の再要請やオール北海道としての集会の開催など具体的な行動展開や審議内容の迅速な情報開示についても求めた。
また、通年雇用促進支援事業の開始時期を来年4月からとすることについては、「事業に影響がでないよう関係者と協議して対応していきたい」と具体的な設立の時期を示さなかったため、「新たな制度を始めるには時間が必要、4月から実施を」と早期の設置を重ねて要請。さらに道季労の柏倉会長らが「支援事業は市町村に理解してもらわなければうまくいかない。道としてしっかりやってほしい」と要望した。
連合北海道は今後も引き続き、季節労働対策に全力をあげていくこととしている。
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