通常国会は労働法制国会、地域の取り組みが審議を左右
連合北海道ブロック「労働政策・春季生活闘争」担当者会議が9月21日、札幌市内で開催され、90名の産別・地協役員、担当者が参加した。
この会議は、連合本部が11月初旬に開催予定の「春季生活闘争中央討論集会」の前段で、2007春季生活闘争の方針策定に向けた課題と当面する労働政策上の課題を提起し、地方連合会との意見交換を目的とするもの。
冒頭、ブロック代表の渡部連合北海道会長があいさつし、「格差問題は、いい地域はより良く、悪い地域はより悪くなっている」と指摘し、「06春季生活闘争を振り返り、2007春季生活闘争でどうするのかしっかりと論議し、職域運動の枠を超えて地域運動を大事にしていこう」と呼びかけた。
続いて本部の須賀総合労働局長から2006春季生活闘争のまとめについて、「全国的には賃金改善分をとったと判断できる」としながらも、「家計が痛みすぎて景気回復の実感がない。労働側への賃金への還元が不足している。経営者はもう少し労働者を大切にすべきではないか」と指摘した。
続いて雇用法制対策局の長谷川総合局長が年明けの通常国会に上程が想定される労働契約法や労働時間法、雇用保険法などについて現在の審議状況について報告し、「通常国会は労働法制国会だ。構成組織と地方の取り組みが左右する。地域の取り組みを盛り上げてほしい」と要請した他、地域ミニマム運動の強化、新時短方針、最低賃金制度の経過と審議結果について本部から提起と報告を受けた。
意見交換では渡島地協、運輸労連から地域や産別における春季生活闘争の取り組み報告、国公連合からは公務員制度をめぐる情勢、全道中小交流集会を初めて開催した十勝地協からは中小労働者の横の繋がりの大切さがそれぞれ報告された他、札幌パートユニオンの工藤会長はパートをはじめとする非正規労働者対策の強化を訴えた。また、サービス・流通連合コープさっぽろ労働組合の三崎パート部会長からは、「地域最低賃金の動向が職場の時給アップに大きな影響を与える。地域最低賃金の引き上げをしっかりと取り組んでほしい」と要請。さらに石狩地協から労働法制の取り組みについて、道季労からは短期特例一時金の維持について、それぞれ意見が述べられた。
連合北海道としても、今回の担当者会議を皮切りに、今後、07春季生活闘争、通常国会に向けて中央との連携を深めながら、職場や地域で取り組んでいくこととする。
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