2009年2月5日
 
緊急雇用対策および雇用の安定・創出に向けた労使共同宣言
 
北海道経営者協会
連合北海道
 
北海道の経済、雇用情勢が引き続き厳しい状況にある中で、米国発の金融危機による世界同時不況は、道内の企業経営にも甚大な影響をもたらすとともに、雇用・失業情勢の一層の悪化が懸念されている。雇用の維持・安定は、社会の健全な発展に不可欠であり、直面する緊急事態に対応するため、景気回復策と併せて、緊急雇用対策および雇用の安定・創出に向け全力で取り組むことが喫緊の課題である。
北海道経営者協会と連合北海道は、このような認識を共有し、労使が真摯に向き合い、行政との連携を図りつつ、雇用の維持・安定、離職者対策、雇用の創出に向けて取り組むべきであることを確認した。
 
1.雇用の維持・安定について、労使はワークルールを遵守するとともに、経営側は雇用の維持・確保、失業者の抑制に最大限努力し、労働側は経営基盤の維持・強化策に協力する。そのため、今後も雇用に関わる様々な問題について、必要に応じて協議や検討を行ない労使間の共通認識の醸成に努める。
 
2.離職者対策について、北海道及び地方自治体に対しては、国の交付金・助成金等を効果的に活用した緊急雇用対策を早急に実施するほか、直接雇用や離職者に対する職業訓練など離職者対策を講じるよう要請するとともに、労使はこれらの支援制度を事業者や労働者へ周知徹底するなどこれに協力する。
 
3.雇用の創出について、北海道に対しては、推進する経済活性化戦略ビジョンに基づき、ものづくり産業、IT、医療・介護・福祉分野など長期的な発展が見込まれる事業を推進し、併せて、一次産業である除間伐事業を中心とした森林整備事業、安心・安全な食料の生産・供給を通じた農業・漁業と食品関連産業の振興を図り、これらの分野の人材育成と職業訓練の充実など良質で安定的な雇用創出と就労支援を早急に実施するよう要請するとともに、労使はこれらの支援策等を事業者や労働者へ周知徹底するなどこれに協力する。
 
私たちは、これまでもオイルショック、バブル崩壊など大きな経済危機を労使で乗り越えてきた経験があり、本道経済の長期停滞に伴う雇用問題などに取り組んできた。長期雇用システムが人材の育成および労使関係の安定を図り、企業、経済の成長・発展を支えてきたことを再認識し、労使は雇用の安定、景気回復に向けて最大限の努力を行う。
以上宣言する。
 
                                  以 上