教育基本法の拙速な改正に反対する決議
 
 政府は、先の通常国会で継続審議となった「教育基本法改正案」について、衆議院教育基本法特別委員会は、25日「改正案」の趣旨説明を行い、30日から質疑を開始することを決定した。今後、安倍自公政権は「特別委員会」で集中審議を行い、今臨時国会での強行成立をねらっている。
 
 「教育の憲法」として位置づけられる現行教育基本法は、1947年制定以来、60年という節目で大きな転機に直面している。このように重要な法を広範な論議もなされず、社会的合意形成もないまま改正するということは、断じて許されるものではない。
 
 連合北海道はこれまで、世の中が悪いことや、いじめ・不登校・学力低下・凶悪犯罪などのすべてが、教育基本法に原因があるとする社会風潮や恣意的な政治的意図には、強く警鐘をならし、今日的改正の必然性はないものとしてきた。同時に、教育は社会全体の問題であるという立場から、「連合北海道教育を考える対策委員会」を設置し、教育基本法学習会・教育シンポジウムを通じて教育問題の社会化をめざしてきた。
 
 連合本部は先の通常国会審議に対する基本スタンスとして、@今国会での拙速な結論は反対であるA政府改正案は容認しがたいB国会に協議の場を設け、慎重かつ十分な議論を求めることを確認している。
 
 連合北海道は、これまでの基本的考え方や連合本部の確認をも踏まえ、今回の教育基本法改正問題については、慎重かつより広範な議論を保障するため、今臨時国会での強行成立に断固反対するとともに、廃案を求める運動に取り組んでいく。
2006年10月27日
連合北海道第19回年次大会