2006年8月18日
日本労働組合総連合会北海道連合会
会 長 渡部俊弘

根室漁船銃撃事件に関する談話

 8月16日、根室市の根室湾中部漁協所属のカニかご漁船、第31吉進丸がロシア国境警備艇から銃撃を受け、甲板員が死亡する痛ましい事件が発生した。ご家族を失ったご遺族の方々に深く哀悼の意を捧げる。また、亡くなられた乗組員の遺体と拿捕された乗組員、漁船の即時解放を求めるものである。

 事件の原因については現在調査中とのことであるが、いかなる理由があったにせよ、人命を奪った行為に対しては断固抗議する。北方領土海域を安全な海にすることは、地元漁業者の悲願である。98年には、日ロ両国の努力により北方領土海域での日本漁船の安全操業を可能とする協定が結ばれている。しかし、小泉政権の下で北方領土問題は一向に進展していない。地元の漁業関係者は、依然として危険な状態での操業を余儀なくされている。領土問題解決への取り組み及び地元漁業関係者の安全操業確保の願いに応えてこなかった政府の責任は重大である。
 
 今後、このような悲劇の再発を防ぐためには、領土問題の解決が一番の方策である。二度と銃撃による悲劇を繰り返さないためにも、日ロ政府間の協議を強く求めるものである。
 連合北海道は、領土問題の早期解決、地域住民の命を守る運動を今後も強力に展開していく。

 なお、8月25日から29日には、北方領土問題対策協会(北連協)主体の北方四島交流訪問事業(ビザなし交流)が実施されることになっており、連合北海道からも参加する予定であったが、この度の事件に抗議し辞退するものである。

以  上