2006年7月6日

                                   日本労働組合総連合会北海道連合会
                                          会長 渡部 俊弘

北朝鮮によるミサイル発射に対する見解


1.7月5日北朝鮮は、弾道ミサイル「テポドンU」を含むとみられる7発のミサイルを発射し、その一部がロシア沿海州南方の日本海海域に着弾した。今回の北朝鮮の行為は、日本をはじめ多くの国の懸念を無視して強行されたばかりでなく、日本を始め北東アジアにおける平和と安全を著しく脅かすものであり、断固抗議するものである。

2.日本と北朝鮮との間では、2002年9月の「日朝平壌宣言」において、「核およびミサイル問題を含む安全保障上の諸問題と関連し、関係国間の対話を促進し問題解決をはかる必要性」が確認されており、加えて「ミサイル発射のモラトリアムを2003年以降もさらに延長していく」としてミサイル発射の凍結を確認していた。今回の北朝鮮の行為は、対話を通じて安全保障を確立していくとした「日朝平壌宣言」を一方的に反古にするものである。さらに、拉致事件が全く進展を見られないまま今日に至っている中で、北朝鮮が日本に対する挑発とも言える行為に及んだことは、絶対に許されるものではない。

3.この事態を受け、すでに日本政府は、特定船舶入港禁止特別措置法を適用し、北朝鮮の貨客船「万景峰92」の入港を半年間禁止する経済制裁を発動することを決定したと報じられているが、連合は、経済制裁をはじめ毅然とした措置を速やかに講じることを政府に求めるものである。

4.連合北海道は、国際社会の平和と安定を求める観点から、北朝鮮自らが引き起こした問題の深刻さを認め、国際的な連携と協調の中で一刻も早く事態の解決が図られることを求める。また、北朝鮮は中断している六カ国協議に即刻無条件で復帰し、極東に於ける緊張緩和の実現と信頼醸成にこそ力を注ぐよう求めるものである。

以  上