2005年8月8日
日本労働組合総連合会北海道連合会
会長 渡部 俊弘
連合北海道政治センター代表幹事会
郵政民営化法案参議院本会議で否決に関する見解と解散総選挙を闘う決意
1.本日、参議院本会議において郵政民営化関連6法案の採決が行われ、自民党の一部から造反(反対22,欠席8)がおき、反対125票、賛成108票で法案は否決され、小泉純一郎首相は直ちに臨時閣議を開催し、衆議院を解散し、総選挙に踏み切ることを決めた。総選挙は、8月30日に公示、投票日が9月11日に確定した。
2.郵政民営化法案は、国会審議を通じても「なぜ、民営化か」、議論が深まらないばかりか、参議院郵政民営化特別委員会が5日採択した、「郵便局ネットワークの維持」や「持ち株会社と4会社の株式の持ち合いを認める」ことなど15項目に及ぶ膨大な「付帯決議」は、法案への疑問を一層深めることとなった。また、首相は、国民の求める「景気・雇用対策」「年金制度改革」などの優先課題を軽視して、「郵政民営化」に固執し、竹中平蔵郵政民営化担当相、武部勤自民党幹事長など郵政民営化推進者で内閣・党人事を固め、強引な政権運営を行ってきた。これらに自民党の反対派は不満をうっ積させ、一気に「反小泉」が噴出し、分裂含みで郵政民営化法案否決、衆議院解散に至った。
3.連合北海道は、民主党北海道、JPU道地本、全郵政道地本に呼びかけ、6月15日に「郵政民営化法案の廃案を求める共闘会議」を設置し、この間、地協・地区連合を軸に産別の協力を得ながら「地方切り捨ての民営化法案に断固反対」の道民世論を形成するため、全道的な取り組みを展開し、7月31日には、4千人を超える参加者により、「守ろうみんなの郵便局 7.31道民集会」(主催:郵便局フアンの会)が圧倒的な成功で開催された。今回の参議院における法案否決は、共闘会議による運動の成果であり、関係各位に敬意を表するものである。
4.衆議院で可決した法案を参議院が否決したことは、良識の府としての参議院の存在を示したものといえるが、こうした中で、解散・総選挙を行うことに対しては、総理大臣の解散権の乱用との意見も多くある。しかし、連合北海道は、政治的には市場原理主義と国民生活無視の小泉政治と政権に対する不信任を意味しているものであり、国民の審判を問うべきであると考える。
私たちが求める、雇用の安定と景気回復やサラリーマンと労働者を狙い撃ちとする大増税計画にストップをかけ、安心と信頼の社会保障制度改革などの課題は、「政権交代」によってしか実現できない。今次の総選挙は、自民党による長期政治支配と決別し、日本の政治を変える絶好のチャンスである。「政権交代」に向けて推薦する民主党候補の完勝に全力で邁進するものである。
以上