2006年10月20日

                                   日本労働組合総連合会北海道連合会
                                          会長 渡部 俊弘

「テロ特措法」衆議院可決に関する会長見解


  政府与党は、海上自衛隊がインド洋でアメリカなどの艦船に対して行う補給活動を1年間延長する「テロ対策特別措置法」改正案を19日の衆議院本会議で可決した。

 テロ特措法は2001年9月のアメリカ同時テロを受け、同11月に2年間の時限立法として施行され、米英軍などによるアフガニスタン内外でのテロ掃討作戦に対する自衛隊の後方支援などを定めている。これまでに2度、計3年間活動期間が延長され、その期限が11月1日に切れることを受け、さらに1年間延長する必要があるとしている。

 自衛隊の海外派遣という憲法との整合性については、国会において正面から論議されていない。ましてや、国民的な論議はされていない。今回の延長に対する詳細な説明もなく、なし崩し的な延長は米国追従と言わざるをえない。

 また、安倍首相は自衛隊海外派遣のための恒久法について「与党の提言がなされればその趣旨を受け止め、世界で責任ある役割を果たす国になる観点から、国民的論議を踏まえ検討していくべき課題だ」と述べるなど恒久的な自衛隊の海外派遣を進めようとしている。

 自衛隊の海外派遣という憲法に関わる重要な問題を、延長する明確な説明もせず、米国追従のままに延長をしようとする政府与党に対し強く抗議する。連合北海道は、これからも世界の平和と軍縮を求める運動を強めていく。

以  上