2006年10月10日
日本労働組合総連合会北海道連合会
会長 渡部 俊弘
『核実験実施』との北朝鮮外務省発表に対する抗議声明
朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮)外務省は、10月9日、地下核実験の実施を発表した。さらに、追加実験の可能性も有している。今回の核実験は、朝鮮半島をはじめ日本、中国を含めた北東アジア地域にとって重大な脅威につながるものである。広島・長崎における世界で唯一の被爆国であり、核の恐ろしさを体験した私たちにとって、今回の核実験は絶対に容認できないものであり強く抗議するものである。
今回の核実験強行は、2002年の「核およびミサイル問題を含む安全保障上の諸問題と関連し、関係国間の対話を促進し問題解決をはかる」とした「日朝平壌宣言」および「一切の核兵器及び現在の核計画を放棄し、早期に核拡散防止条約(NPT)に復帰し国際原子力機構(IAEA)の監督下に戻る」とした「六カ国共同声明」をも無にするものであり、北朝鮮の責任は重大である。
今回の核実験によって、世界は一層核拡散の脅威にさらされ、核開発を進めるイランなどが続き、「核実験ドミノ」を引き起こす恐れもある。それは、国際社会の平和と安定に対する重大な脅威であり、核拡散防止条約(NPT)体制の崩壊につながるものである。
北朝鮮は、「平壌宣言」、「六カ国共同声明」に基づき、北東アジア全体の平和と安全のためにも六カ国協議における対話と協議を直ちに開始するとともに、国際協調に努め核の放棄、さらには拉致問題の抜本的解決をはかるべきである。
連合北海道は、これまで核実験の実施を発表する度に中止要請を行い、実験が強行される度毎に抗議行動を行ってきた。いかなる国であれ、核実験の準備、核兵器保有は認められるものではなく、これからも核兵器の廃絶と軍縮を求めていく。
今回の北朝鮮の核実験強行という暴挙に対して、満身に怒りを込め、断固抗議するものである。
以 上