2008年6月4日
連合北海道 事務局長 村田 仁
第2回定例道議会における支庁制度改革論議について
この度、北海道においては、14支庁を9総合振興局・5振興局に再編する支庁制度改革案を行革の柱と位置付け、2009年度の新体制移行に向けて6月10日開会の第2回定例道議会に条例提案を行うとされています。
しかし、連合北海道は、今ここにいたっても、地方自治体・議会をはじめとして多くの関係者・団体が「都市部への集中と地域格差を拡大する」「道民や市町村に改革の理念・必要性が理解されていない」とする反対や慎重意見が多くあることを、北海道として真剣に受け止めるべきと考えます。
現在道内の市町村は、厳しい財政運営と地域格差の影響を強いられている中で、更に新しい自治体再生法制への対応など様々な困難な問題を抱えている状況です。
特に、過疎に悩む地方にとっては、合併の進展状況をみてもわかるとおり、基礎自治体の存亡さえ危ぶまれている状況であり、このような情勢を考えるときに、今こそ最も現場に近い支庁こそが「知恵を出し合い、共に解決の道をさぐっていく」という姿勢、市町村と思いを共有できる支庁機能拡充が必要と考えます。
現行の議論は、北海道の財政問題から導き出した、安易な職員削減とそのための統廃合ありきであり「財政難の解決を、地方の切り捨てで行おうとするものだ」という意見が多くだされることは当然です。
連合北海道は、支庁こそが、市町村や住民と一緒になって、地域の実情に合致したきめ細かい行政を考え、展開していくための知事の「目」であり「耳」であると考えます。地域の活力を引き出すためにも、支庁の権能を縮小するのではなく、更に必要な時間をかけるなかで「道民の知恵を集めた」支庁制度改革とすべきです。
北海道においては、より広範に道民の意見を聞き、さらに慎重なる検討と議論がなされた後の支庁制度改革となるよう求めていきます。
以 上
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